CABIN 2017

『第12回 ケビン集合』
〜 アメニモマケズ、タイフウニモマケズ 〜
突行日 2017年 9月 17日




 ■ はじめに


さて。台風接近につき、本日の狩漁時間はこれにて終了となりました。
ここからは海を後にし、聖地へと向かいます。
もう12回目ですからね。
さすがに面倒臭いので皆さんご存知だと思いますので、適当に流しますよ。


12年連続、12回目のショッピングセンターで必要物品&食品の買出しを。

台風18号の影響が夕方〜夜間にかけて強くなるということで、例年より早めの聖地入り。(日没前の聖地入りは、ケビン集合史上初の快挙)コテージのチェックイン(※後述その1)が許される16時までは炊事場で待機し、大量のダルフィッシュ(※後述その2)を皆で手分けして下処理。あまりの魚の量に始めはどうなることかと心配しましたが、これがどうして。やってみれば意外と楽しかったりもする。

大量のダルフィッシュ 全員で流れ作業





ちょうど全ての魚の下処理が終わった16時少し前に、聖地よりチェックインの許可が下りる。


チェックインを済ませ、
本降りの雨の中、荷物の搬入となります




搬入作業が一段落したら、やはり気になるのが天気予報。

でも、あまり気にしても仕方ないしね。

とりあえず晩飯の準備をしながら飲もうぜということになり、今日は早々と乾杯を・・・。


「それではみなさん…」 「お疲れさぁ〜ん!!!」


って、まだまだ何も終わっちゃいないんですけどね(笑)。

もはや言うまでもありませんが、ケビン集合はここから密度の濃い時間が流れてゆきます。


まずはみんなで手分けをして 晩飯の準備です。



おっと、そういえば。説明が抜けるところでした。

別に説明義務があるわけではないですが・・・

『後述その1』

は?ケビン集合って言いながら、お前らまたコテージを使ったのか?・・・と、呆れ顔の読者の皆さま。言い訳がましく聞こえるかもしれませんが・・・、言い訳をさせて下さい。っていうか、我々の記憶整理のために記しておきます。

今年も昨年に引き続きケビン2棟の大人借りを予定していましたが、深い事情と浅いワケ(聖地のシステム上の手違い)がありましてケビン2棟を借りることが出来ず、ケビン1棟&コテージ1棟という変則的なレンタルをすることになりました。とりあえず、寝床とスペースの確保のためにコテージは借りるけど、KOCだけはケビンでやろうぜ!・・・と。しかし直前になり、悪天候でケビンは使えないだろうということでケビンはキャンセルし、結局第10回ケビン集合の時と同じくコテージ1棟での開催になりました。あくまで我々の基本スタンスは、ケビンの2棟借りです。予約の際にはweb上の予約表と実際の空き状況がリンクしていないことを頭に入れておきましょう。

それから『後述その2』

台風の進路次第では海で潜れる保障が無かったため、今回は一身上の都合により不参加となったケビナー・だるま丸氏が、あの手この手を使って瀬戸内ローカルフィッシュを調達して下さり、それらの魚達がだるさんの魂と共に聖地入りしました。



ということで、晩飯はだるさん提供フィッシュ(通称:ダルフィッシュ)の恩恵に与り、普段食べなれていない魚の味に舌鼓を打ちました。刺身に、フライに、天ぷらに。流れの中で揚げ物担当になったジン君とか本当に大変だったと思うけど、テーブルサイドで椅子に座ってビールを飲みながらニンニクの皮剥きを担当していた私なんて超VIPなポジション。次から次へと揚げたての料理、下ろしたての刺身が目の前に運ばれてくるのです。もうね、魚の種類も多いから食べていて飽きないんですよ。


そんな中でも、私個人としては大好きなシマイサキの刺身を堪能できたことがリアルに嬉しかった。あの甘美な白身に絶妙な歯応え・・・、やっぱり好きやわー。さらにマツ君が持ち込んでくれたスジアラも加わり、こちらもかなりの好評を博して刺身に、そして鍋の中に・・・。

そりゃ酒も進むよね。

そこからKOCが始まるまでの4時間。

我々ケビナーは実に幸せな時間を過ごしたのでありましたとさ。

めでたし、めでたし。







・・・で、終わらないのがケビン集合。



「そろそろKOC、始めませんか?」

毎年毎年のことではあるが、誰からともなく発せられるこの言葉が引き金となり、聖地の止まっていた時が動き出す。

そしてこの誰からともなく・・・の、“誰”の正体を、今年ようやく知ることが出来た。

奈落の帝王・ホリエモンである。

ホリちゃんはKOC出場者では唯一酒を飲まないケビナーのため、常にシラフの状態でKOCという大きなプレッシャーを間近に感じ続けているのだ。時間の経過と共にアルコールが回り始める我々と、時間が経つにつれて次第に落ち着きがなくなるホリちゃんの対照的な図。

まぁ、そりゃそうだよな。この日のために1年間試行錯誤を繰り返し、決戦間近の臨界状態で“待った”を掛けられている状態なのだ。おまけに前代未聞の三年連続最下位という不名誉極まりない大記録(逆レジェンド)にリーチがかかっている。こんな重圧、酒の力でも借りなきゃやってらんないもんね。






【第8回 KING OF CABIN】


聖地の炊事場ダービーと言われるKOCですが、今夜の炊事場は台風の影響で史上最高にデンジャラス。これまで数々の苦難を乗り越えてきたケビナーではありますが、こんな横殴りの暴風雨の中で料理などできるわけがありません。

というわけで、今年は必然的に全行程をコテージ内で行う運びとなりました。すでに魚の下処理は済ませているため、キッチンをフル活用せずとも料理は出来る状態にあります。広いコテージと言えど、さすがに大の男6人が一斉に料理をすれば多少狭く感じたりもしますが、そこはまぁお互い譲り合いながら仲良くやりましょうよ・・・ということで。




それではさっそく、出場ケビナーの本馬場入場となります。





『奈落の底に住む、白い妖怪


1枠 1番 ホリエモン
愛称 オバキュー
調理魚 キジハタ
分野 奈落料理
実績 審 → 3位 → 4位→最下位→最下位
KOC KOC‐ランク 4位
下馬評 くるりんかわいいロケットが羽を2枚広げたよ。
魚を採る技術は間違いなくAクラス。今年の台風の目になれるか!?
◆単勝オッズ 18.1倍 (6番人気)







『聖地を彩る、お洒落な芸術家


2枠 2番 ムル
愛称 クリストファ−・ムルーム
調理魚 カワハギ
分野 ワールドワイドな創作料理
実績 3位
KOC KOC‐ランク 5位
下馬評 前走見せた非凡なセンスは新たな王者の誕生を予感させる!?
眼鏡の奥から見据える聖地の未来とは…
◆単勝オッズ 3.1倍 (2番人気)







『聖地で貫く、極真魂


3枠 3番 ジン
愛称 ナイロ・ジンタナ
調理魚 キジハタ
分野 空手料理
実績
KOC KOC‐ランク 6位
下馬評 初出走だが地の利を十分に活かせるポテンシャルを持つ。師・ジュゴンタドールを倒し、下剋上なるか!
◆単勝オッズ 11.1倍 (5番人気)







『聖地を彷徨う、料理の冒険家


4枠 4番 み〜ちん
愛称 ミーチン・ポート
調理魚 タカノハダイ
分野 冒険料理
実績 最下位 → ブービー連発 →2位
KOC KOC‐ランク 3位
下馬評 聖地の創始者としてそろそろ栄冠が欲しいところ。今年はあえて「王道」を歩むという噂。新たなスタイルで王者への階段を掛け上がれ!
◆単勝オッズ 3.8倍 (3番人気)







『聖地を翔ける、永遠の本命馬


5枠 5番 らくだ
愛称 ラクチャン・カンチェラーラ
調理魚 カサゴ
分野 ワールドワイドな創作料理
実績 2位 → 優勝 →3位→ 2位→ 優勝 → 優勝 →ブービー
KOC KOC‐ランク 1位
下馬評 最多数勝利記録を持つも前走は馬群に沈んでしまった。古豪の復活なるか!調整次第で大化けもあり。
◆単勝オッズ 8.4倍 (4番人気)







『聖地で輝く、郷里の巨星


6枠 6番 ジュゴン
愛称 アルベルト・ジュゴンタドール
調理魚 キジハタ
分野 郷土料理
実績 準優勝を繰り返し → 最下位→優勝
KOC KOC‐ランク 2位
下馬評 魚突き、料理技術、腹肉ともに王者の名にふさわしい貫禄。この男に死角はあるのか!?文句無しの大本命。
◆単勝オッズ 1.8倍 (1番人気)





続きまして、国歌斉唱です。

(もう、どこまでが笑いで、どこからがマジなのか・・・)



さぁ、いよいよ開始が迫って参りました、8回目のKOC!

ケビナーがケビナーとして生きる、1時間/365日。

各自最後の調整に入り、物品および手順の確認に余念がありません。




まぁ、この時点で忘れ物に気づいてもすでに手遅れなんですけどね・・・。


【予想屋チンミーの独り言】

年々レベルが上がっているKOC。もはや誰が優勝し誰が奈落に沈んでも不思議ではないほどの、実力が拮抗した中でのレースとなってきました。まずはパドックの状況ですが、初出走のジン号が自身の突果(キジハタ30cm強)の肉量不足を懸念し、みーちん厩舎所有の一回り大きなキジハタを温情拝借するという動きがありました。これによりジン号はマイナス3ポイントから、み〜ちん号はプラス3ポイントからのスタートとなります。一人で計算すれば3ポイントという微妙なポイント変動ではありますが、両者の開きは合計6ポイントとなり、これは一人分の1位票のポイントに相当します。ジン号は「ポイントなんて関係無い!オレは皆に美味いモノを食ってもらいたいから!」と雄弁を振るっておりましたが、このマイナススタートが最終的に吉と出るか凶と出るか。ジン号は今回唯一のKOC未経験者ではありますが、前回大会は審査員として参加しているため、このレースの独特の雰囲気は掴めているでしょう。さらに地元モグラーであることの優位性に加え料理人としての経験を持つだけに、目が離せない存在である事は間違い無いです。

さぁ、これで各馬、思い思いのエントリーフィッシュを背にゲートへ向かうわけですが・・・。

おやおや?ムル号の馬体が少し寂しく感じますね。このカワハギで9人前の料理を・・・。過去のKOCにおいて肉量不足で票を伸ばしたケビナーは一人も居ないことからすると、これはかなりの苦戦が予想されるのではないでしょうか?それとも炊事場の魔術師の異名をとるムル号に、ラクダマジックを超越する秘策があるのか?これは期待と不安の入り混じったレースになりそうです。

そのラクダマジックの使い手であるKOC最多勝ケビナー・らくだ号は、今年はここまで狙い通りの仕上がりを見せていると言っても良いでしょう。自転車生活と家族サービスに現を抜かし、海へ足を運ぶ回数がめっきり減ってしまった正真正銘の陸ダイバーではありますが、長年連れ添ったレミパンを引っ提げて、今年も元気良く12年連続の聖地入りを果たしております。レジェンドの座を賭けて挑んだ前回の感謝祭では、記録よりも記憶に残るレース運びを行った結果、馬群に飲まれてブービーという不名誉な位置に甘んじてしまいました。今年は無駄なプレッシャーもなく、自分本来のレース運びが出来るでしょう。永遠の本命馬と謳われたかつての輝きを取り戻す事が出来れば、十分勝機は見えてくるはずです。

そのらくだ号が失速した感謝祭にて、圧倒的な得票差を付けて初の栄冠に輝いたジュゴン号。今年は大掛かりな道具の持ち込みも無く、なんと炊飯器を片手に聖地入りしました。かつて武天老師が魔封波を使うために炊飯器を取り出した際、ピッコロ大魔王は驚き慌てふためく姿を露呈しましたが、今まさに私もあの時のピッコロ大魔王の気持ちがよく解かります。地の利はもちろん、豊富なレパートリー、高い調理技術、さらには奈落を含むKOCでの経験値、勝つための全てを兼ね揃えた男と言っても過言ではない大魔王・ジュゴン。前回はムル氏の負傷による温情措置(救急搬送)により、魚の持込が認可された末に手にした勝利。完全優勝による連覇の達成は、誰よりも大魔王自らが望むところであります。

連覇といえば、もう一人。前人未踏の奈落3連覇という逆レジェンドにリーチが掛かった奈落の帝王・ホリエモン号は、テーブルの上に無造作にホットプレートを置いてゲート入りを済ませています。私としては本当に何の悪気もなくホットプレートの蓋を開けたつもりでしたが、なんとプレートの鉄板部が思いっきり“たこ焼き仕様”になっていたため、まさかのネタバレスタートとなってしまいました。「こ、今夜はたこ焼きを作るんだね、ホリちゃん・・・。」今年で8回目を迎えるKOCですが、出走前からのネタバレは御法度であり、空前絶後の大珍事。『見ようとするけど、見えない。』『探ってみるけど、分からない。』このやり取りが暗黙の掟であり、絶妙な駆け引きの中でそれを楽しんでいたところのあるKOC。見てはならないモノを見てしまったという罪悪感に苛まれながら、私はホットプレートの蓋をそっと元に戻したのでありました。

そんなパンドラの蓋を開けてしまったミーチン号は、タカノハダイと3度目のタッグを組み、夜の聖地を激走します。5年連続のブービー賞を経て、前回大会では準優勝。ただ、前回大会は感謝祭と重なり、広島県民からの組織票が大量に流れ込んだとの噂も耳にします。伝説のケビナー・サイモン氏を始めとする多くの広島モグラーが不在の状況で、今年はどこまで票を伸ばす事が出来るのか。冒険家としての真価が問われるレースとなりそうです。

史上初となる、KOCのコテージ開催。本当に難しい予想となりますが、私があえて一押しするとなれば、らくだ号。過去のデータとジンクスを加味すれば、現時点では王者ジュゴン号を倒せる唯一無二の存在といえるでしょう。手堅く買うなら、ジュゴン号を軸に、らくだ、空手家、冒険家の3点買い。夢を追うなら、らくだ号から、冒険家、芸術家、奈落の3点か。なお、奈落が絡む馬番連勝は全て万馬券となっております。




それではみなさん!

ちょっと狭いですが、正々堂々仲良く戦い抜きましょう!

料理は出来上がった人からプレゼン&実食の順番を選べるという事で。

チャンプは特権として、仕上がり時間にかかわらず好きな順番を選べますからね。

1時間を1秒でも過ぎたら終わりですから。

そこんところはご注意を!

では・・・、




















「始めぇーーーーー!!!」




■調理風景


何度やっても、KOCは、KOCですね。


馴染みの面々と作る、馴染みのない緊張感の中で、


それぞれが持てる力を出し尽くす。


生地に手刀を打ち込む者や、終始爆睡する輩も居るが、


皆、目指す頂は同じ。


そう、KING OF CABINの頂点である。


僅かな失敗も許されない。


ここは完璧を求める者だけが、輝ける聖域。


そんな中で、奇声を発した直後に言葉を失う一人の、


いや、一匹の妖怪がいた。




奈落の帝王・ホリエモンである。


聞けばどうやら、タマゴを忘れてしまったそうな…。


「お、おま…、た、タマゴって…。」


(すでにたこ焼きを作ることがネタバレしている)ホリちゃんにとって、タマゴは必要不可欠。


いつもなら「土下座しろ!」とか弄られながら温情を受けるケースであるが、


運が悪いことに、今夜はメンバーの誰も生卵を持ち合わせておらず。


もちろん、最寄りのスーパーまで買いに行く時間的な余裕もない。


嗚呼、奈落。


ジ・エンドで、逆三連覇確定。




誰もがそう思う中、妖怪は夜の闇へと消えて行った。


暴風吹き荒ぶ、嵐の中へ…。









しかしその数分後、妖怪は奇跡を起こして帰ってきたのである。


そして一言、







「事情を説明して、聖地のスタッフにタマゴを恵んでもらいました!」










その時の嬉しそうな顔といったら、














間違いなく、今大会のベストスマイル賞でしょう。












よかったね、ホリちゃん。



・・・と、まぁこんな感じで場を賑わせた猛者も居ましたが、


今年も無事、全員時間内に完成です!



■プレゼンテーション・実食

第8回KOCもいよいよクライマックス。
これから5分間のプレゼンテーションに続き、実食の時間となります。



まず先陣を切るのは奈落2連覇中のホリちゃんから。
無償で生卵を提供した聖地のスタッフの期待に応えることができるか!?






エントリーN0.1  ほりえもん

『奈落の三種盛』


役職or称号 奈落の帝王
カテゴリー 奈落料理
エントリー魚 キジハタ
前回大会 最下位
KOC‐LANK 4位 16ポイント

【レシピ】

■材料
・キジハタ30センチ
・たこ焼きセット
・油

□トマトソース
・トマトの缶詰
・バルサミコ酢
・醤油
・砂糖

□カボチャソース
・冷凍カボチャ
・牛乳
・生クリーム
・とろけるチーズ
・パセリ

□クレープ風
・生地
・チョコソース
・ココナッツ

■作り方
@魚を三枚におろし、たこ焼きの中に入る好みの大きさに切る。
Aボールにたこ焼きセット(市販の)の粉、水(規定よりかなり多目の600cc)と自らその場で吐き出した2つの卵を入れしっかり混ぜる。
Bホットプレート(220度)を準備し、油をひき、Aで混ぜ合わせたものを流し、切った魚を入れ、天かす、紅生姜を入れ焼き始める。
C焼き加減を見ながら、トマトソース、カボチャソースを作る。缶に入った粗刻みのトマトをザルで水を切り、鍋で火にかける。グツグツしてきたら、バルサミコ酢、醤油、砂糖を加え酸っぱくない程度に味を整える。
次のカボチャソースは、ボールに解凍しておいたカボチャを入れ握りつぶし、牛乳、生クリーム、塩胡椒を加え混ぜる。鍋に移し火にかけ、グツグツしてきたら完成。
Dたこ焼きがカリ!フワ〜に焼けてきたら樹脂製の皿に盛り付けていく。トマトソースをかけて、カボチャソースはスプーンで見た目よく丁寧につけ、とろけるチーズをまぶし、樹脂製の皿に焼き色がつく程度までバーナーで炙る。3つ目のたこ焼きクレープ風は1つ1つクレープを巻き盛り付けていき、最後にチョコソース、少量のココナッツをのせて完成。



【意気込み・本人談】
奈落が2年続きKOC出場者には当然、出場者以外からも見下されるようになり、今まで作ってきた4種類の中から3種類を選び(残り1つは思い出したくない、触れてほしくない海鮮オムレツ)自分の実力を確かめてもらいたい気持ちと、この3種を食べた事のない恵まれないケビンメンバーに一度食べてもらいたいという思いで料理を考えました。特に、クレープに関しては各方面から、食べてみたい食べてみたいという声が自分の耳に頻繁に聞こえてくるようになり、期待に応えようと思いました。
準備万端、イメトレよし、忘れ物なし。後はチャンプの座を勝ち取るだけです。

【ケビンノートより・抜粋】
・突然無言で溶接を始める
・「奈落の三種焼」、トマト・カボチャ・クレープ
・禊、皆に食べてほしかった
・自信があったので改良した
・たこ焼き、アカミズ使用
・3年間の集大成
・とけてないチーズ → 容器ケロイド → 溶接失敗
・トマトは食べやすく
・「これ、完食せんといけんのですか?」by JIN



続きまして、二回目の出場ながら優勝候補の一角に名を連ねる、ムルさん。
肉量不足は否めないが、この漢はそのハンデを補って余りある技術を持っている!






エントリーN0.2  ムル

『カワハギモパスタ』


役職or称号 ケビギナー
カテゴリー お洒落料理
エントリー魚 カワハギ
前回大会 3位
KOC‐LANK 5位 6ポイント

【レシピ】

・カワハギ…1尾
・グリーンカレーペースト…KALDIで売ってるやつ1箱
・ニンニク…1片
・タマネギ…1/2個
・パプリカ(赤)…1/2個
・ブラウンマッシュルーム…1パック
・ズッキーニ…1本
・パスタ(平打ちの生タイプが相性良し)…お好きなだけ
・粉チーズ…適量
・オリーブオイル…適量
・白ワインビネガー…適量
・白ワイン…適量
・塩、コショウ、ローズマリー…少々

作り方
@カワハギをフィレにしてマリネしておく。
A軽く炙ったカワハギのアラでダシを取る。
Bニンニクは薄切りに、タマネギとパプリカはみじん切りに、マッシュルームとズッキーニは7mm角くらいの角切りにする。
Cオリーブオイルを引いたフライパンにニンニクを入れ弱火で熱し、キツネ色になったら上げてタマネギを炒める。
Dアラ出汁を使ってパスタを茹でる。
Eタマネギに十分火が通ったらパプリカ、マッシュルーム、ズッキーニを加え中火で炒める。
F白ワインを1カップ程度加え、一煮立ちしたらグリーンカレーペーストを投入する。
G茹であがったパスタをおたま1杯分の茹で汁とともにフライパンに入れよく絡める。
H皿に盛りつけた後、薄く削いだフィレを乗せニンニクのチップを散らして完成。



【意気込み・本人談】
とにかく今回の条件下で初志貫徹カワハギでエントリーしたことに対してプラス査定をしていただきたい。
ただそれだけを願っております。

【ケビンノートより・抜粋】
・2皿のパスタ、グリーンカレーを効かせた一品
・マリネ、チーズ、ローズマリー
・「みどりのカワハギモパスタ」 彩り良し、キモ入り
・in the green
・うま辛い、これ以上はない、少し残した
・美味しいけど、肉量がもう少し...



3人目は今年デビューを迎えたジン君。
過去のKOCにおいて、これほどまで心に響く料理名が他にあっただろうか・・・。






エントリーN0.3  ジン

『正拳魚マン突き』


役職or称号 ケビギナー
カテゴリー 極真料理
エントリー魚 キジハタ
前回大会 初出場
KOC‐LANK 6位 1ポイント

【レシピ】

■材料A
・強力粉300g
・ドライイースト6g
・ぬるま湯適量
・塩適量

■材料B
・白身魚(今回はアカミズ)
・自家製青ネギたっぷり
・塩コショウ適量
・ゴマ油適量
・たまり醤油(出来ればたちばな醤 油)
・麺つゆ大さじ1
・砂糖少さじ1
・片栗粉(具材がまとまる程度)

■手順
Aの材料で生地を作ります。ぬるま湯は少しずつ加え、良い感じの柔らかさになれば後は高速でコネコネします。時折正拳突きを加える事。ポイントは正拳を突いた時にパンパン生地が鳴らない事。しっかりと第二指と第三指の中手骨で生地に拳をメリ込ませます。さらに手刀鎖骨打ち下ろしを加える事で、生地がなめらかに仕上がります。
※(不意にも正拳突きを入れ忘れると、ただの魚マンになってしまうので注意して下さい。)
完成したらボールに入れてラップをし、時間の許す限り発酵に専念させます。

生地を発酵させている間に、Bの材料で魚マンの具を作ります。魚を捌き身を1cm〜1.5cm角に切ります。魚を捌く時に肝(レバー)があれば別でとっておきます。
魚を角状に切ったら、他のBの材料を入れてからめ合わせます。

具が完成したらいよいよ包みます。生地は発酵しているので、空気を抜き直し、4歳児の拳程度の大きさに生地を丸め、綿棒で15cmくらいの円形に伸ばしていきます。伸ばしたら手のひらに生地を乗せ、3歳児の拳程度の具を乗せ包みます。

包む作業が終わればいよいよ蒸していきます。大きめのフライパンに水を入れ、小皿と大皿を駆使し、蒸し器になるようセッティングします。後はフタをしてお湯が吹き上がらない注意して15分程度蒸して完成です。

※新鮮な肝(レバー)が手に入った場合。肝をスプーンで裏ごしし、バーナーで火を入れます。香ばしさが出るよう多少焦がします。小皿に肝を入れらっきょう酢適量、醤油適量、一味唐辛子お好みで、また一味違った魚マンが楽しめます。正確にはこれで正拳魚マン突きの完成になります。



【意気込み:本人談】
まず初めにエントリーしている事を忘れていました。それまでは開催日の9月が早く来ないか楽しみでなりませんでしたが、エントリーを思い出してからは、恐怖と不安ばかりでした。料理は生地でエントリーしたいと色々試しはしたものの、失敗も続き、嫁からの微妙な食レポに、さらに不安が募りました。ただ、魚マンが試作の段階で味も完成に近付いた時には、すでに不安はありませんでした。そう、自分には料理の腕と正拳突きがある!他の皆には真似出来ないはず。そう思えた時には自信しかありませんでした。KOCは猛者の集ですが、審査員として不愉快な後味の経験も、さらに自信へと繋がりました。大穴、台風の目、下克上。そして頂。

【ケビンノートより・抜粋】
・空手2013年から独立、代表
・「下突き」 → 間違えた
・「性拳魚マン突き」
・アカミズレバーの酢じょうゆ
・皆さんに魚マン足いただけると思います。 ←他人に言われる
・二度漬け禁止 美味しい



前回大会準優勝の私は、4人目で登場。
本家本元を越え、そして・・・、今宵はKOCの頂きも乗り越えてみせます!






エントリーN0.4  み〜ちん

『たかっぱえびせん』


役職or称号 ケビン集合創始者
カテゴリー 冒険料理
エントリー魚 タカノハダイ
前回大会 2位
KOC‐LANK 3位 35ポイント

【レシピ】

材料
・タカノハダイ30〜40cm 1尾
・エビ(フナムシ、イソガニ・ヤドカリでも可) 適量
・小麦粉
・ベーキングパウダー
・塩
・砂糖
・鶏がら粉末

A: たかっぱえびせん(本体)
@タカッパを3枚におろします。
A頭を茹でて煮汁を抽出し、冷ましておきます。
Bエビ(イソガニ・ヤドカリ等)をフライパンで炒り、水分を飛ばしておきます。
C皮付きの白身とBをミキサーにかけます。
D Cに小麦粉、ベーキングパウダー、塩、砂糖を適量混ぜ、Aの煮汁を少しずつ入れながら良い感じの硬さになるまで頑張ってこね続けます。
Eカルビーのニセモノかっぱえびせんより少し細めに切り分け、きつね色になるまで油で揚げます。

B:たかっパウダー
@カッパのウロコと骨をバーナーで炙ります。出来るだけ焦がさないように、かつ水分は出来るだけ飛ばすように炙ります。
A @をミキサーにかけます。完全な粉末に近付ける必要はありませんが、次の工程にスムーズに入れるよう、@とAの工程を繰り返す必要があります。
B Aに塩を混ぜ、すり鉢で擦りながら、必要に応じてバーナーで炙ります。
C Bに鶏がら粉末を少量加え、味を調えます。

揚げたてのたかっぱえびせんに、たかっパウダーを振りかけて召し上がれ。



【意気込み・本人談】
私は今一度考えだ。料理とは何か?冒険とは何か?
私がこれまでKOCで提供してきた料理は、本当に冒険料理といえるものだったのだろうか。危険を冒すことが、冒険ではない。危険に冒されながら、何かを成し遂げる事が冒険なのだ。50階建てのビルの屋上から、何も持たずに地面に飛び降りるような行為。人はこれを冒険とは言わないのだ。私は大きな勘違いをしていた。危ない橋を渡ることばかりを考え、橋の上から見える景色、橋を渡り終えた後のことなど全く考えていなかった。
そんな当たり前の事実に気付いた時・・・、ちょうどボクの目の前では子供達が3時のオヤツを食べようとしていた。そして子供達は私にこう言った。
「ねぇ?パパ?このかっぱえびせんって、どうしてカッパが入っていないのにかっぱえびせんって言うの?これって結局、ただのえびせんじゃないの?」
「良いか、聞け、子供達よ。たしかにお前達の言うとおり、このかっぱえびせんにはカッパの肉は入っていない。・・・にも関わらず、かっぱえびせん。これは本家本元が作る正真正銘のニセモノだ!」
「偽物?やっぱり大人は嘘つきなの?これって詐欺じゃないの?」
「あぁ、立派な詐欺だ。だけど大人の中にだって正直者はいるぞ?」
「え?誰?」
「それは、パパだ。」
「・・・。」
「パパなら、本物のたかっぱえびせんを作れる!」
「本当に!?」
「あぁ、それも1時間以内でな。」
「す、凄いよ!パパ!これ、最高だよ!」
「やめられない♪とまらない♪たかっぱえびせん♪」
今年の冒険料理は、嘘偽りの無い真実の味をお届け致します!

【ケビンノートより・抜粋】
・アシスタント里崎さん
・出たタブレット
・クリステル・周さん使い回し
・豊田議員出る
・珍味「たかっぱえびせん」小渕さん再び
・ガッキーで締め
・ビールに合う!
・チャンプお気に入り
・途中で電気コンロが疲れたみたいです。



さぁ、最多勝ケビナーであります、永遠の本命馬がここで登場です。
今年も良い意味で「らしさ」が溢れた一品を引っ提げて、王座奪還を目指します。






エントリーN0.5  らくだ

「夏の忘れ物」
〜カサゴが落とした麦わら帽子〜


役職or称号 ケビギナー
カテゴリー 創作料理
エントリー魚 磯の王者・イシダイ
前回大会 ブービー
KOC‐LANK 1位 61ポイント

【レシピ】

■作り方
@サツマイモ(1/3)、ラッキョウ(5粒)、マイタケ(1/4パック)、タマネギ(1/4)、ドライトマト(2房)、キュウリ(1/8)を3mm角に刻みます。
Aお湯(400ml)を沸かしながら、カサゴ(中)×2を三枚下ろしにします。
アラは頭を割り、中骨と共に強めの塩をしておきます。
B沸いたお湯に白ワイン(多目適量)と塩を入れ、カサゴのアラとドライトマトを入れ、白濁しカサゴの出汁が出るまで蓋をし、弱火で煮詰めていきます。
C魚焼網にカサゴの身を挟み、弱めの塩を降って焼いていきます。皮をしっかり、中心はうっすら火が通るくらいにしましょう。
DBの出汁が出たら火を止め、
@のサツマイモ、タマネギ、マイタケを入れて火を通します。
Eボウルの上からザルで受け、アラとトマトを取り除きます。
F取り出した煮汁はスプーン5杯程度を取り出し、トマトピューレ(カゴメ・適量)と和えソースを作ります。
残りにクスクス(150g←少し多かった)加えよく混ぜて放置します。(4分ほどで吸水し、クスクスが完成します)
G焼いたカサゴの身を手ほぐし、サラダエレガンス、@のラッキョウ、キュウリを和えます。皮も小さくちぎって入れます。
Hフライパンにピザチーズを直径80mm程度に広げ、弱火で熱します。片面をきつね色に焼いたらひっくり返し同じように焼いていきます。取り出してある程度熱が取れたらパリパリのチーズせんべいになります。
I白い皿にFのトマトソースをスプーン半杯分広げ、Fのクスクスを丸く盛り付けます。
JそのうえにHのチーズせんべいを少し斜めに置きます。
卓球の玉をハサミで半分にカットし、その中でGのカサゴのラッキョウ和えを押し固め、チーズせんべいの上に半球状に盛り付けます。
Kピーラーで引いたレモンの皮を細くリボン状に切ったものを
カサゴのラッキョウ和えの周縁に巻いて帽子のリボンを演出します。
L最後に皿の空白スペースにタイの緑色のチリソース(辛)を点々に垂らして出来上がり!



【意気込み・本人談】
「君と夏の終わり、将来の夢、大きな希望を忘れない 10年後もまた出会えると信じて」(by ZO○E)
聖地2日目の朝は夏が終わった匂いがします。そんな世界感を一皿に詰め込んでみました。
少し涼しい風が頬を撫でる草原に誰かが忘れた麦わら帽子。少し戸惑った手がそれを拾うと、新しい季節が顔を見せる。胸をくすぐるような、でもどこか寂しいような。

「酢×魚」は古くより親しまれてきた魚の魅力を最大限に引き出す調理法です。ここにあえて「漬け物の酢」を利用することで新しい発見を示したいと思いました。焼いたカサゴの身はしっかりとした味を残し、ラッキョウ×キュウリと組み合わせることで生まれた未体験の香りは「夏」のイメージを演出しました。元々のイメージは南米料理のセビーチェからきています。

チーズせんべいは帽子の「つば」に見立てており、帽子をどけると「秋」のイメージで仕上げた“カサゴとトマトのクスクス”が顔を出します。トマトの持つ暖色を利用し、中の具材にサツマイモやキノコを入れることで視覚と味覚の両方から「秋」を演出しました。クスクスはパスタの原型とも言われており、トマトとの愛称も抜群です。また生のままスープに入れるだけで出汁を吸って仕上がってくれるので、短時間の調理にも最適です。

回りにあしらったグリーンチリソースは「夏」、クスクスの下に引いたカサゴ出汁のトマトソースは「秋」、とそれぞれ部分を引き立てるように配置しました。

最後は混ぜて食べて季節の移り目のような、不思議な感覚を覚えて貰えたらと思います。

【ケビンノートより・抜粋】
・無言の時間が長い
・ホウボウは前の客が使った
・だまれハゲー!(ラクダ議員)
・アフリカ料理
・料理は子供
・予備の予は、弱気のよ
・料理名“夏の忘れ物”〜カサゴが落とした麦わらぼうし〜
・ラクダが生き返った
・公園で皆に食べさせてやりたい
・公園の炊き出し隊〜石原軍団の忘れ物〜




いよいよ満を持して、ディフェンディングチャンピオン・ジュゴン委員長の出番となりました。
KOCのトリを飾る料理に相応しいかどうか、食してみようではありませんか!






エントリーN0.6  ジュゴン

キジハタのコンフィ
〜季節の果実とクリームチーズ添え〜


役職or称号 チャンプ・審査委員長
カテゴリー 郷土料理
エントリー魚 キジハタ
前回大会 優勝
KOC‐LANK 2位 46ポイント

【レシピ】

@三枚におろしたキジハタの身に砂糖:塩=1:1をたっぷりかけて立て塩。
→キッチンペーパーで包み15分程度水気を出す&下味つけ。その後、ガスバーナーで身の裏表を炙る。
Aフライパンにオリーブオイルを少量入れ、みじん切りにしたニンニクとローズマリーを合わせて香りが出る程度火を通す。
→香りが出たら火をとめてフライパンを下ろし、新たにオリーブをオイルを注いで温度を下げ落ち着かせる。
Bジップロックに@とAを入れて、水をはったボールに沈めて簡易真空パックする。
Cやかんで湯 を沸かす。沸騰する前(ポツポツ泡が出始める直前くらい)で火を止め、炊飯ジャーにその湯を注いで保温にする。
→そこにBを入れて蓋を閉じ15分〜20分程度、低温で火を通す。
D火を通したCをジップロックから取り出し、キッチンペーパーで包んで余分な油を取り除きながら熱冷ましをしつつ身を落ち着かせる。
Eバルサミコに蜂蜜と醤油を適量加えて、好みの酸味と甘みが出るところまで火にかける。
→これにDのジップロックに残ったオイルを適量混ぜてドレッシングにする。
F身が落ち着いたDの皮目側のみをさらにバーナーで炙り、ステーキくらいの厚みに切り分ける。
G皿にクリームチーズと皮ごとスライスしたイチジクとFを盛り合わせ、粗びき岩塩&粗びきブラックペッパーを全体に振りかける。
→その上からEのソースを適量加え、最後に香りづけの蜂蜜を少し落として完成。



【意気込み・本人談】
魚に甘味(砂糖やシロップ)を加えて美味しいと思える組み合わせを模索していました。甘味との相性がテーマだったのでKOCのプレゼン順もラストを選びました(チャンプの特権)。これまでのKOCでは、甘味に挑戦した料理と挑戦者がことごとく散ったので不安は大きいですが、その一方で、今回たどり着いた味にケビナーがどんな反応を示すのかが楽しみでもあります。

【ケビンノートより・抜粋】
・炙る
・コンフィ・キジハタ
・ムルからヤジが飛ぶ
・35%の料理
・本当は皿で炙りたかった
・アメリカ×キジハタ×イチジク×フランス
・「キジハタと季節のフルーツ」〜核の傘の下で〜
・美味しい、油っぽくない
・イチジクが皮まで食べれて美味しい!






厳正なる投票の行方は・・・
■ 成績発表

□ポイント配分・審査員
1位・・・6ポイント 2位・・・5ポイント 3位・・・4ポイント
4位・・・3ポイント 5位・・・2ポイント 1位・・・1ポイント
□ポイント配分・参加者(※注:自分への投票は出来ない)
1位・・・6ポイント 2位・・・4ポイント 3位・・・3ポイント
4位・・・2ポイント 5位・・・1ポイント 自分・・・0ポイント

今年も第7回KOC(感謝祭)同様に、ゴチバトル形式での成績発表となりました。発表する順番は、5位、4位、3位、最下位の順で、最後に1位と2位が同時に発表されます。集計は里崎君とマツ君が責任を持って担当。前述のように、エントリーフィッシュを提供したみーちん号は+3ポイント、受け取ったジン号はマイナス3ポイントを加えた状態での結果発表となります。



それではまず、5位・ブービーの発表を行います。




ここで肩を叩かれた時点で奈落担当の朝飯当番から外れることを意味しますが、ここに集うケビナー達は皆KINGの座のみを狙っています。

この時点で呼ばれて奈落の回避を喜ぶケビナーなど、ここには居ません。

さぁ、そんな中で先陣を切ってブービーを宣告されてしまったのは・・・










ドルルルルルルルルルr・・・・











ルルルルr・・・・













ドルルルルルルルルルル・・・















「ジャン!」









第5位 ホリエモン 総合得点15点
総合得点 15点

<獲得票&評価>
・4点 見た目良し。コンセプト良し。味まぁまぁ。
・3点 トマト、カボチャは良かったけど、クレープが魚の存在なし
・3点 努力を感じた。美しい。
・2点 これまでの料理の進化バージョンだったが、味は三種類とも同じだった。せっかくの3種なので、バラエティーに富んだものを期待
・1点 がんばりは認める。が、食べるのがちょっとしんどかった。
・1点 美味いが、クレープはクレープだけが美味い。
・1点 フルコース??前菜 メイン デザート??どれを食べても満足にはとうてい到らない。
・0点 良くも悪くも普通
<本人談>
順位の発表がブービーからという事でまずここはないと本気でも思っていて、机に伏せて目隠ししている間も気楽に構えていた。肩を叩かれたらその人がブービー。自分の後ろでバタバタ足音が聞こえても全く気にならなかったがここで叩かれたのが自分。周りはどう感じてたかわからないですが正直なところはありえん??っていう気持ちで動揺が隠しきれませんでした。自分的には3位くらいには入れると思っていましたからね。まぁ後でメンバーの感想を聞いたり落ち着いて考えてみればそれぞれ味が違ってもベースのたこ焼きの味が強くてどれを食べても同じ物。その上、メンバーの作る料理のレベルが年々上がってきていて、今年の料理はどれも本当に美味しくて感動しました。結果発表後、来年はどんな料理を考えれば上位に食い込めるんだと少し頭を悩ませましたが、今日からまた1日1日を大事に来年に向けて精進したいと思います。
メンバーの皆さん、最高な1日をありがとうございました!



祝・3年連続となる奈落を回避したホリちゃん。

しかしあの料理で、あのコンセプトでブービーだもんな・・・。

毎年の事ながらだけど、やっぱ年々レベルが上がってるよね。。。

いや、しかし・・・、待てよ?

奈落の帝王が奈落を回避したとすれば、今年の奈落って・・・、誰なんだ?

そんな考えが脳裏を過ぎった4位の発表時。

この中途半端な順位で肩を叩かれたのは・・・









第4位 み〜ちん 総合得点23点
総合得点 23点 (キジハタ提供+3含む)

<獲得票&評価>
・6点 アイデアと魚の味を引き出した面白いおやつだった。風味も十分楽しめた。
・4点 まさにツマミ。味付けのフレークも良い感じ。
・3点 正直、採点してみたら何故かこの点だった。不思議だ。
・2点 プレゼン賞!おつまみ感。
・2点 本家よりうまいが、カニの旨みに助けられている。
・1点 塩味強し。パワポ面白い
・1点 悪くはないが、他の料理には劣っていた。
・1点 魚が死んでるよね…。
<本人談>
表彰台に上がるわけでもなく、ワーストでもなくブービーでもない。
冒険冒険と口では偉そうなことを言っておきながら、結果としてはリアクションの取り辛い微妙な順位に甘んじてしまったが、今自分が持っている力は十分に出し切れた。料理の味云々はさておき、上位入賞者の料理と見比べて、力が劣っていたとは思わない。ただ、ほんの少し時代が違っていただけなのだ。例えるならば、どんな名曲でも、どんな名画でも、それが世間に出るべき時代を間違えれば、正当な評価を得ること無く時代の波に呑まれ、そして人知れず埋もれていくのだ。昭和の初期にミスチルが出ても流行らなかっただろうし、ピンクレディーが今デビューしても売れるとは思えない。そういう意味では今回のたかっぱえびせんも、あと数十年後のKOCでリメイクされれば聖地に絶賛の嵐を呼び起こすかもしれないし、起こさないかもしれない。回る回るよ、時代は回る。来年のKOCは、時代にあった冒険料理で悲願のタイトルを奪いにいきます!



冒険を終えた冒険家が、静かに席を立った。

成績発表はここから正念場を迎えます。

次は第3位の発表。ここで選ばれなければ、優勝の期待と奈落の危機が一気に押し寄せてきます。

残った4名のケビナーは何れも腕に自信のある強者たち。

表彰台の端っこに乗って満足するわけにはいかないが、

この戦いの中で3位という結果は決して恥ずべき順位ではないぞ!!!










第3位 らくだ 総合得点25点
総合得点 25点

<獲得票&評価>
・6点 KOCらしい料理、KOCらしい味、工夫も素晴らしい。
・4点 さすがミスター、見た目も味も良かった
・4点 らくだは生きていた。走っていた。まだまだ実力健在。
・3点 新しい味への挑戦だった。味のまとまりを出すと、さらに進化できる。
・3点 おいしい!おもしろい!ただ、余韻はない。
・2点 ミスターにしては主張に乏しいというか…
・2点 チーズが強い?クスクス魚の味。
・1点 とても美味しいけど、カサゴの感じがもう少し
<本人談>
上位2名の料理は素晴らしかった。これは開票を待たずとも分かっていたように思います。
自分の中に反省を見つけるとすれば色々なコンセプトを立てすぎて、料理自身の味を磨くことを怠ったのかもしれません。ギリギリで終わった料理時間。緊張のプレゼンテーション。終わってみればKOCらしく、非常に清々しいものでした。今の気持ちを忘れずに来年に繋げたいです。



永遠の本命馬が、2大会連続で連対を外した。

残るは前回大会の覇者・ジュゴン委員長、そして料理人の経歴を持つ空手家・ジン君、ハイセンスかつ卓越したクオリティを誇る芸術家・ムルさんの3名。

まさに三つ巴の大熱戦・・・!

ん!?・・・三つ巴?

はっ、騙されるところだった!

違う!それは違うぞ!

まだ最下位を発表していないではないか!

この中に一人、ならず者のワーストオブケビンが紛れ込んでおる!

えーい!この不届き者めが!

最後の審判の前に、奈落の底に落ちるがよい!









最下位 ムル(奈落) 総合得点12点
総合得点 12点

<獲得票&評価>
・4点 若干オーソドックス?マリネ、パスタ、カワハギ
・2点 ん〜、正直、パスタとマリネは別でも良いと思った
・2点 個人的には好きだが肉量がもっと欲しい。
・2点 少し暴力的な感じがした。振り回された。
・1点 魚でなくても良い味だった。調理自体の味付けに任せており、面白みに欠けた。
・1点 肉量が…。肝が。ビールに合う。
・0点 パスタうまい。魚の肉量が…。
・0点 からいアンドからい
<本人談>
終わったことなので告白いたしますが、調理が始まる前から正直覚悟はしておりました。料理の完成度云々以前の圧倒的かつ絶望的な肉量不足。レシピに示したように本来レギュラーサイズのカワハギ1尾で2人前がせいぜいという料理でございます。それがレギュラー未満がオンリーワンで10人前って・・・。肉も足りなきゃダシも出ねえときたもんだ。出来上がった料理は肉の入っていないグリーンカレー。それ以上でも以下でもございません。勝負が決するまで自らの口からネガティブな言葉を発することだけはすまいと心しておりましたが。ええ、自覚しておりましたとも。なるべくしてなった奈落でございます。想定内の事態であったが故、さほどショックを受けたりはいたしませんでしたよ。むしろ晴れやかな心境と申しましょうか。ここから這い上がるしかないんだという前向きな気持ちの方が強かったように思います。ただ無意識のうちにベルトを緩めズボンを脱いでいたのはやはり動揺の表れだったのでしょうか。



最後まで残ったのは、ジュゴンさんとジン君の師弟対決。

連覇を賭けたジュゴンさんと、初出場での快挙を狙うジン君。

料理の味やコンセプト、アイデア、インパクト、プレゼン、何れも甲乙付け難く、この2品に順位をつけなければならないとすれば、それはもう好みの問題ではなかろうか。

もはや死角が見当たらず、完璧なまでの仕上がりを見せた師匠の料理に対し、弟子は意外性を感じさせながらも身近な料理で真っ向から勝負に挑んだ。

温情措置によるマイナス3ポイントスタートに加え、初出場で優勝した者はいないというジンクスを背負うジン君。

師匠が貫禄を見せ付け、連覇を果たすか。

はたまた、青は藍より出でて藍より青しとなるか。

第8回 KING OF CABIN、この最後の審判を征したのはなんと・・・









ジ・・・





ジ・・・






ジィ・・・
























「ジュゴン!」










優勝 ジュゴン 総合得点41点
総合得点 41点

<獲得票&評価>
・6点 とにかくうまい!!魚の存在が一番!
・6点 感無量。圧倒的な存在感。
・6点 美味しかった!イチジク○
・6点 美味しかった。ボクには作れないと思いました。
・6点 見た目での判断が出来なかった。未知。それは冒険か。口の中でそれぞれが愛し合うのか不安だった。が、出会いは一瞬でした。これは1位!
・6点 海のそばの高級リストランテの様
・3点 美味しかったよ。けどさ…腹一杯やねん。
・2点 意外性、美味しさ、どれもピカイチだったが、もうお腹がいっぱいだった。ごめん。
<本人談>
今回のほぼ全員が漁獲と調理場環境に大きなアドバンテージを得ていました。十分な体制で戦えたので、全ケビナーが存分に力を発揮した料理のみとなり、開始直後から接戦を感じさせた8回目のKOC。
私が目指したものは、新しい味であり、新しい食べ合わせであり、そしていつでも魚の旨味を十分活かすこと。食べた人 が「んん!!?こ・・・れ・・・は!!!」と思ってくれるような初めてのハーモニー。感動の魚料理。
ただ美味しいだけじゃつまらない。既知の料理の具を魚に置き換えるだけじゃつまらない。
ああ、この組み合わせと調理方法の相性が良かったのか、そういう発見を求めて挑戦を続けていたので再びチャンプの座を得たことを誇らく思う。
これに甘んじることなくレジェンドを目指して3連覇を狙います!





-表彰式-




「若き日は〜♪  ふたたびびあらず〜♪」


「うーたーえよ、いぃ〜ざ〜♪」







「良き友よぉ〜♪」



ジュゴン様、KOC連覇達成おめでとうございます!

これで3年前のミスター以来となる、レジェンド オブ ケビンへの挑戦権を掴みましたね。

レジェンドの誕生は、ケビナーにとっての大きな夢。

我々が胸に抱くのは、

阻止しなければならないという使命感と・・・、

でもやはりレジェンド誕生を見てみたいという好奇心・・・。

まぁ、どのような結末を迎えるかは神のみぞ知るということですが、

第9回KOCがより一層面白い戦いになるということだけは間違いありませんね。








おっと、忘れるところでした。





現地でも、レポートでも、流れの中でどうしても準優勝者にはスポットが当たりませんが、

初出場ながら見事に準優勝という成果を残したジン君の評価は以下のようになっております。

(・・・っていうか、オレ達はいつまで手を握ってるんだ?)



準優勝 ジン 総合得点29点
総合得点 29点 (キジハタ恩恵-3含む)

<獲得票&評価>
・6点 1時間の制限の中で「まん」は純粋にスゴイ…
・4点 思った以上にうまい!魚とマンが合っている!
・4点 本格中華、魚の味
・4点 文句なし 美味かった!しかしフツーに美味いだけ。新しい味に出会いに来ているので、フツーじゃだめ。味のまとめ方はサイコーだった。
・4点 単純に美味しい
・4点 美味しかった!子供も喜ぶ。
・3点 美味かったが盛り付けに工夫が欲しい。
・3点 良い線いってる!戦い方を知っている。レベル高ぇー!
<本人談>
正直に二位の結果は嬉しいです。チャンプとの差は自分でもわかりました。そして自分に足りないもの、足りなかったものは何か。経験、努力、腕、いやいや、やはり冒険でしょう。結果的に今回は自分の腕を皆さんに披露するだけの事になったように思います。満足してもらいたいと思う反面、失敗したくない、奈落にはなりたくないという思いが、自分を冒険から遠ざけていました。いかんいかん、過去には冒険にこだわり奇跡的に二位に食い込む人もいるんだから。まずは今までの経験や知識を捨て去り、今後はしばらく冒険道を歩んで行きたいと思います。そして見据える先は、KOCと手押し相撲の二冠達成。




思い起こせばチャンプ・ジュゴン様の初出場(第2回KOC)も、準優勝でしたね。

来年以降もこの師弟対決からは目が離せそうにありません。






それでは最後に、チャンプ様よりありがたい御言葉を頂戴したいと思います。



■説教

奈落の底の住人:ムル
「相変わらずオシャレな見た目で攻めてきたクリストファー・ムルーム。完成された味のオシャレ料理としてはナンバーワンだった。しかしそれは魚料理ではなく置き換え料理の枠を超えることが出来なかった。元の料理の味としては完璧なのだ。あんなに美味いグリーンカレーは中々ないと思う。しかしその完璧な仕事を、魚に求めてこそ魚料理なのだ。ポテンシャルが高いだけに、奈落を経験した今後の期待値も大きい。」

【ケビンノートより・抜粋】
魚を採ってない。触ってない。良いとこはついてる。

ブービー:オバQ・ホリエモン
「過去の想いを込めて戦ったのはオバQ。さすがオバケ、今も過去にとらわれているのだろう。プレゼンでは過去の料理を新しいケビナーにも味わってもらいたいと述べて、それには感動した。そのまま成仏してほしいと期待もした。過去の自分の死に様に反省しつつ一生懸命に調理に取り組んだ努力も十分に感じた。たこ焼き生地の味に呪われてしまい、味の全てを支配されたのが悔やまれる が、その想いと気持ちはケビナーとして確実な成長を遂げたことを感じた。南無」。

【ケビンノートより・抜粋】
今年は今までで一番KOCに合っている。味の研究せよ。

4位:冒険家・み〜ちん
「味の完成度とアイデアで光を放ったのは創始のタカッパえびせん。タカッパで挑むお菓子はアイデアとしてよかったし、シンプルな見た目以上に魚の風味と磯ガニの風味が十分に引き出され驚いた。」

【ケビンノートより・抜粋】
過去最高。今回は一般的な冒険。独りよがりではない。料理としてパワーアップ。

3位:ミスターケビン・らくだ
「個人的に最も光を放ったのはミスターの麦わら帽子だ。
新しい味の出会いを求め、それを楽しみにしている私にとって、口の中に広がる真新しい組み合わせと味は斬新だった。新しい味に挑戦し続けるミスターらしい料理だった。」

【ケビンノートより・抜粋】
みどり台掛けありがとう。ミスターらしい料理。カラミが勝ってしまっている。でも良かった。期待大。

準優勝:空手家・ジン
「味の完成度のみで言うならナイロ・ジンタナ。
あの時間内に生地から作ったこと、魚だけでこの味か?と驚いた。誰もがうなずく抜群の美味しさの一方で、誰もが知っている普通に美味しい点心の味を越えられないことがケビナーにどう評価されるか楽しみだった。」

【ケビンノートより・抜粋】
正直びびった。元料理人としては冒険して欲しい。セブンイレブンでも食える!





■手押し相撲

KOCの熱気も冷め遣らぬまま、第10回・感謝祭より恒例となりました深夜の手押し相撲大会に移ります。
今年度より上位入賞者から順次寝床を選べるという特典が付いたため、KOCほどではないにせよ、軽い気持ちで挑む事の出来ない戦いとなりました。(※9名のケビナーのうち、寝室のベッドで眠れる者が4名。寝室のソファーベッドで眠れる者が2名。リビングのソファで休める者が1名。リビングの床で雑魚寝する者が2名。)

トーナメント形式で開催された今年の聖地場所ですが、とりあえず一回戦を突破すれば寝室での睡眠が確約されるため、初戦から深夜とは思えないほどの白熱した戦いが繰り広げられました。




決勝戦は昨年度優勝者のジン君が今年も初戦から順調に勝利を重ね、KOC同様にチャンプ・ジュゴン様との頂上対決となりました。



ジン乃山の2連覇なるか、ジュゴ之海の2冠なるか。



両者一歩も引かない頂上対決は一旦取り直しとなるも、




疲労と酔いを感じさせない集中力で一瞬の隙を見逃さず、


ジン君が見事に二場所連続での優勝を達成し、初代・東の横綱へと昇進。立派な口上を述べられました。

えー、私はと言いますと、初戦敗退に続き敗者戦も敗退し、リビングでの雑魚寝が決定。

普通に腕相撲大会をやってくれたら毎年フカフカのベッドで寝られるんだけどなぁ・・・。






・・・と、こんな感じで夜遅くまで遊びに遊び、これにて第12回ケビン集合・初日の全日程を無事終えることとなりました。。





ここからが我々ケビナーにとって、本当の意味での“フリータイム”。

遊び疲れたオッサン達による、終わりなき座談会が開かれます。

魚突きのことから、人生のことまで。

この場所だから話せること。

この時間だから話せることを交えながら。



ケビン集合のスケジュールを完全に消化したコテージには、ゆっくりとした時間が流れました。



その穏やかな時の中で、今日という一日を全力で駆け抜けた漢達が、



次から次へと燃え尽きるように寝落ちしていきます。



まぁまぁ、こんなところで寝ないでさ、ベッドで寝れば・・・

ったくもぅ・・・。

「・・・。」

ん?待てよ・・・。

これってもしかして・・・?

平和を取り戻したはずの聖地で、私の心に悪魔が囁きかけました。

『このまま寝落ちした者はリビングに放置して・・・、youがベッドを使っちゃいなよ。』

ほほう。それは悪くないプランですね。

え?フェアじゃないですって?

そんなこと言われても、ベッドが空いてるんだから・・・ねぇ。

でもまだちょっと飲み足りないので、実行に移すのはもう少し時間を置いてからにしましょうか。

さーて、と。

偶然にも最後の最後まで飲み続けていたのは、第1回からの参加者である、らくだ&みーちん。

「台風も通り過ぎたみたいだし、炊事場でも行ってみる?」

「お!夜風に当たって、気分を変えるのも良いですね!」

「ってか、酒ってまだ残ってる?このワイン、誰の?」

「それは・・・、たしか奈落さんのワインですね。」

「奈落さんごときが、ワインを?」

「100万年早いですね。」

「オレ達が飲んだ方がワインも喜ぶよ。」

「だね。」

そう言いながら冷蔵庫の中で冷やされているワインを拝借し、コップを片手に台風一過の炊事場へと足を運びました。

すでに雨は上がっており、柔らかな夜風と虫の鳴き声が酔っ払いのおっさん達を包みます。



「聖地の夜の炊事場って、なんかやっぱオツだよね」

そんなことを話しながら、ミスターと二人で真夜中の炊事場に。。。

何ていうか・・・、これほどまでに感慨深さが味わえるとは、ちょっと意外だったな。

無事に一日を終えた安堵感。KOCで全てを出し尽くした達成感。仲間と時間を共有できた充実感。もちろんアルコールの力もあったんだけど、何よりミスターと夜の炊事場で語り合っているというこの現実が、それだけで何ともいえない至福の時を感じさせてくれた。

二人の出会いは、オレが20代前半で、らくちゃんは学生時代。



あのダイニングキッチンが無駄に広かった高知のらくだ邸に泊まってから、もう15年の時が経ったのだ。その間、お互いを取り巻く生活環境には様々な変化が生じたが、聖地を中心に彼と築いてきたこの摩訶不思議な絆は、10年以上の年月を経ても淘汰されることなく、それはむしろ勢いを増して今に至っている。

「なんつーか、こういうのって・・・」

「やっぱ、いいよね。大切だよね。」

寝静まった聖地に、二人のおっさんがチビチビと他人様のワインを飲みながらロマンチックな時を過ごす。

ほろ酔い気分の身体には、時折強く吹き付ける吹き返しの風がまた気持ち良くってね。

今宵もギャラリーは居ませんが、オレ達の〆はやっぱり。

聖地の神に捧げる、、、













奉納組体操。

ちょっ、、おぃ、こら!

もっとしっかり立ってくれないとラクダの生尻がボクの顔に・・・汗!

なんて、はしゃぎながら。。。





さて。

そろそろ機は熟した頃かなと、軟らかいベッドの上で快眠できることを期待しながらコテージに帰ってみたのですが、ドアを開けてみるとあらビックリ。


リビングで寝落ちしていたはずのケビナー達はまるで神隠しにでもあったかのように、全員寝室へと姿を消しておりましたとさ。



嗚呼、結局ボクはまた今年も堅い床の上で・・・。






「おやすみなさい。」