さて。台風接近につき、本日の狩漁時間はこれにて終了となりました。
ここからは海を後にし、聖地へと向かいます。
もう12回目ですからね。
さすがに面倒臭いので皆さんご存知だと思いますので、適当に流しますよ。
12年連続、12回目のショッピングセンターで必要物品&食品の買出しを。
台風18号の影響が夕方〜夜間にかけて強くなるということで、例年より早めの聖地入り。(日没前の聖地入りは、ケビン集合史上初の快挙)コテージのチェックイン(※後述その1)が許される16時までは炊事場で待機し、大量のダルフィッシュ(※後述その2)を皆で手分けして下処理。あまりの魚の量に始めはどうなることかと心配しましたが、これがどうして。やってみれば意外と楽しかったりもする。
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大量のダルフィッシュ |
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全員で流れ作業 |
ちょうど全ての魚の下処理が終わった16時少し前に、聖地よりチェックインの許可が下りる。
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チェックインを済ませ、
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本降りの雨の中、荷物の搬入となります |
搬入作業が一段落したら、やはり気になるのが天気予報。
でも、あまり気にしても仕方ないしね。
とりあえず晩飯の準備をしながら飲もうぜということになり、今日は早々と乾杯を・・・。
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「それではみなさん…」 |
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「お疲れさぁ〜ん!!!」 |
って、まだまだ何も終わっちゃいないんですけどね(笑)。
もはや言うまでもありませんが、ケビン集合はここから密度の濃い時間が流れてゆきます。
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まずはみんなで手分けをして |
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晩飯の準備です。 |
おっと、そういえば。説明が抜けるところでした。
別に説明義務があるわけではないですが・・・
『後述その1』
は?ケビン集合って言いながら、お前らまたコテージを使ったのか?・・・と、呆れ顔の読者の皆さま。言い訳がましく聞こえるかもしれませんが・・・、言い訳をさせて下さい。っていうか、我々の記憶整理のために記しておきます。
今年も昨年に引き続きケビン2棟の大人借りを予定していましたが、深い事情と浅いワケ(聖地のシステム上の手違い)がありましてケビン2棟を借りることが出来ず、ケビン1棟&コテージ1棟という変則的なレンタルをすることになりました。とりあえず、寝床とスペースの確保のためにコテージは借りるけど、KOCだけはケビンでやろうぜ!・・・と。しかし直前になり、悪天候でケビンは使えないだろうということでケビンはキャンセルし、結局第10回ケビン集合の時と同じくコテージ1棟での開催になりました。あくまで我々の基本スタンスは、ケビンの2棟借りです。予約の際にはweb上の予約表と実際の空き状況がリンクしていないことを頭に入れておきましょう。
それから『後述その2』
台風の進路次第では海で潜れる保障が無かったため、今回は一身上の都合により不参加となったケビナー・だるま丸氏が、あの手この手を使って瀬戸内ローカルフィッシュを調達して下さり、それらの魚達がだるさんの魂と共に聖地入りしました。
ということで、晩飯はだるさん提供フィッシュ(通称:ダルフィッシュ)の恩恵に与り、普段食べなれていない魚の味に舌鼓を打ちました。刺身に、フライに、天ぷらに。流れの中で揚げ物担当になったジン君とか本当に大変だったと思うけど、テーブルサイドで椅子に座ってビールを飲みながらニンニクの皮剥きを担当していた私なんて超VIPなポジション。次から次へと揚げたての料理、下ろしたての刺身が目の前に運ばれてくるのです。もうね、魚の種類も多いから食べていて飽きないんですよ。
そんな中でも、私個人としては大好きなシマイサキの刺身を堪能できたことがリアルに嬉しかった。あの甘美な白身に絶妙な歯応え・・・、やっぱり好きやわー。さらにマツ君が持ち込んでくれたスジアラも加わり、こちらもかなりの好評を博して刺身に、そして鍋の中に・・・。
そりゃ酒も進むよね。
そこからKOCが始まるまでの4時間。
我々ケビナーは実に幸せな時間を過ごしたのでありましたとさ。
めでたし、めでたし。
・・・で、終わらないのがケビン集合。
「そろそろKOC、始めませんか?」
毎年毎年のことではあるが、誰からともなく発せられるこの言葉が引き金となり、聖地の止まっていた時が動き出す。
そしてこの誰からともなく・・・の、“誰”の正体を、今年ようやく知ることが出来た。
奈落の帝王・ホリエモンである。
ホリちゃんはKOC出場者では唯一酒を飲まないケビナーのため、常にシラフの状態でKOCという大きなプレッシャーを間近に感じ続けているのだ。時間の経過と共にアルコールが回り始める我々と、時間が経つにつれて次第に落ち着きがなくなるホリちゃんの対照的な図。
まぁ、そりゃそうだよな。この日のために1年間試行錯誤を繰り返し、決戦間近の臨界状態で“待った”を掛けられている状態なのだ。おまけに前代未聞の三年連続最下位という不名誉極まりない大記録(逆レジェンド)にリーチがかかっている。こんな重圧、酒の力でも借りなきゃやってらんないもんね。
【第8回 KING OF CABIN】
聖地の炊事場ダービーと言われるKOCですが、今夜の炊事場は台風の影響で史上最高にデンジャラス。これまで数々の苦難を乗り越えてきたケビナーではありますが、こんな横殴りの暴風雨の中で料理などできるわけがありません。
というわけで、今年は必然的に全行程をコテージ内で行う運びとなりました。すでに魚の下処理は済ませているため、キッチンをフル活用せずとも料理は出来る状態にあります。広いコテージと言えど、さすがに大の男6人が一斉に料理をすれば多少狭く感じたりもしますが、そこはまぁお互い譲り合いながら仲良くやりましょうよ・・・ということで。
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それではさっそく、出場ケビナーの本馬場入場となります。 |
『奈落の底に住む、白い妖怪』
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1枠 1番 ホリエモン |
愛称 |
オバキュー |
調理魚 |
キジハタ |
分野 |
奈落料理 |
実績 |
審 → 3位 → 4位→最下位→最下位
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KOC |
KOC‐ランク 4位 |
下馬評 |
くるりんかわいいロケットが羽を2枚広げたよ。
魚を採る技術は間違いなくAクラス。今年の台風の目になれるか!?
◆単勝オッズ 18.1倍 (6番人気) |
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『聖地を彩る、お洒落な芸術家』
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2枠 2番 ムル |
愛称 |
クリストファ−・ムルーム |
調理魚 |
カワハギ |
分野 |
ワールドワイドな創作料理 |
実績 |
3位
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KOC |
KOC‐ランク 5位 |
下馬評 |
前走見せた非凡なセンスは新たな王者の誕生を予感させる!?
眼鏡の奥から見据える聖地の未来とは…
◆単勝オッズ 3.1倍 (2番人気) |
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『聖地で貫く、極真魂』
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3枠 3番 ジン |
愛称 |
ナイロ・ジンタナ |
調理魚 |
キジハタ |
分野 |
空手料理 |
実績 |
審
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KOC |
KOC‐ランク 6位 |
下馬評 |
初出走だが地の利を十分に活かせるポテンシャルを持つ。師・ジュゴンタドールを倒し、下剋上なるか!
◆単勝オッズ 11.1倍 (5番人気) |
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『聖地を彷徨う、料理の冒険家』
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4枠 4番 み〜ちん |
愛称 |
ミーチン・ポート |
調理魚 |
タカノハダイ |
分野 |
冒険料理 |
実績 |
最下位 → ブービー連発 →2位
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KOC |
KOC‐ランク 3位 |
下馬評 |
聖地の創始者としてそろそろ栄冠が欲しいところ。今年はあえて「王道」を歩むという噂。新たなスタイルで王者への階段を掛け上がれ!
◆単勝オッズ 3.8倍 (3番人気) |
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『聖地を翔ける、永遠の本命馬』
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5枠 5番 らくだ |
愛称 |
ラクチャン・カンチェラーラ |
調理魚 |
カサゴ |
分野 |
ワールドワイドな創作料理 |
実績 |
2位 → 優勝 →3位→ 2位→ 優勝 → 優勝 →ブービー
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KOC |
KOC‐ランク 1位 |
下馬評 |
最多数勝利記録を持つも前走は馬群に沈んでしまった。古豪の復活なるか!調整次第で大化けもあり。
◆単勝オッズ 8.4倍 (4番人気) |
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『聖地で輝く、郷里の巨星』
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6枠 6番 ジュゴン |
愛称 |
アルベルト・ジュゴンタドール |
調理魚 |
キジハタ |
分野 |
郷土料理 |
実績 |
準優勝を繰り返し → 最下位→優勝
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KOC |
KOC‐ランク 2位 |
下馬評 |
魚突き、料理技術、腹肉ともに王者の名にふさわしい貫禄。この男に死角はあるのか!?文句無しの大本命。
◆単勝オッズ 1.8倍 (1番人気) |
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続きまして、国歌斉唱です。
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(もう、どこまでが笑いで、どこからがマジなのか・・・) |
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さぁ、いよいよ開始が迫って参りました、8回目のKOC!
ケビナーがケビナーとして生きる、1時間/365日。
各自最後の調整に入り、物品および手順の確認に余念がありません。
まぁ、この時点で忘れ物に気づいてもすでに手遅れなんですけどね・・・。
【予想屋チンミーの独り言】
年々レベルが上がっているKOC。もはや誰が優勝し誰が奈落に沈んでも不思議ではないほどの、実力が拮抗した中でのレースとなってきました。まずはパドックの状況ですが、初出走のジン号が自身の突果(キジハタ30cm強)の肉量不足を懸念し、みーちん厩舎所有の一回り大きなキジハタを温情拝借するという動きがありました。これによりジン号はマイナス3ポイントから、み〜ちん号はプラス3ポイントからのスタートとなります。一人で計算すれば3ポイントという微妙なポイント変動ではありますが、両者の開きは合計6ポイントとなり、これは一人分の1位票のポイントに相当します。ジン号は「ポイントなんて関係無い!オレは皆に美味いモノを食ってもらいたいから!」と雄弁を振るっておりましたが、このマイナススタートが最終的に吉と出るか凶と出るか。ジン号は今回唯一のKOC未経験者ではありますが、前回大会は審査員として参加しているため、このレースの独特の雰囲気は掴めているでしょう。さらに地元モグラーであることの優位性に加え料理人としての経験を持つだけに、目が離せない存在である事は間違い無いです。
さぁ、これで各馬、思い思いのエントリーフィッシュを背にゲートへ向かうわけですが・・・。
おやおや?ムル号の馬体が少し寂しく感じますね。このカワハギで9人前の料理を・・・。過去のKOCにおいて肉量不足で票を伸ばしたケビナーは一人も居ないことからすると、これはかなりの苦戦が予想されるのではないでしょうか?それとも炊事場の魔術師の異名をとるムル号に、ラクダマジックを超越する秘策があるのか?これは期待と不安の入り混じったレースになりそうです。
そのラクダマジックの使い手であるKOC最多勝ケビナー・らくだ号は、今年はここまで狙い通りの仕上がりを見せていると言っても良いでしょう。自転車生活と家族サービスに現を抜かし、海へ足を運ぶ回数がめっきり減ってしまった正真正銘の陸ダイバーではありますが、長年連れ添ったレミパンを引っ提げて、今年も元気良く12年連続の聖地入りを果たしております。レジェンドの座を賭けて挑んだ前回の感謝祭では、記録よりも記憶に残るレース運びを行った結果、馬群に飲まれてブービーという不名誉な位置に甘んじてしまいました。今年は無駄なプレッシャーもなく、自分本来のレース運びが出来るでしょう。永遠の本命馬と謳われたかつての輝きを取り戻す事が出来れば、十分勝機は見えてくるはずです。
そのらくだ号が失速した感謝祭にて、圧倒的な得票差を付けて初の栄冠に輝いたジュゴン号。今年は大掛かりな道具の持ち込みも無く、なんと炊飯器を片手に聖地入りしました。かつて武天老師が魔封波を使うために炊飯器を取り出した際、ピッコロ大魔王は驚き慌てふためく姿を露呈しましたが、今まさに私もあの時のピッコロ大魔王の気持ちがよく解かります。地の利はもちろん、豊富なレパートリー、高い調理技術、さらには奈落を含むKOCでの経験値、勝つための全てを兼ね揃えた男と言っても過言ではない大魔王・ジュゴン。前回はムル氏の負傷による温情措置(救急搬送)により、魚の持込が認可された末に手にした勝利。完全優勝による連覇の達成は、誰よりも大魔王自らが望むところであります。
連覇といえば、もう一人。前人未踏の奈落3連覇という逆レジェンドにリーチが掛かった奈落の帝王・ホリエモン号は、テーブルの上に無造作にホットプレートを置いてゲート入りを済ませています。私としては本当に何の悪気もなくホットプレートの蓋を開けたつもりでしたが、なんとプレートの鉄板部が思いっきり“たこ焼き仕様”になっていたため、まさかのネタバレスタートとなってしまいました。「こ、今夜はたこ焼きを作るんだね、ホリちゃん・・・。」今年で8回目を迎えるKOCですが、出走前からのネタバレは御法度であり、空前絶後の大珍事。『見ようとするけど、見えない。』『探ってみるけど、分からない。』このやり取りが暗黙の掟であり、絶妙な駆け引きの中でそれを楽しんでいたところのあるKOC。見てはならないモノを見てしまったという罪悪感に苛まれながら、私はホットプレートの蓋をそっと元に戻したのでありました。
そんなパンドラの蓋を開けてしまったミーチン号は、タカノハダイと3度目のタッグを組み、夜の聖地を激走します。5年連続のブービー賞を経て、前回大会では準優勝。ただ、前回大会は感謝祭と重なり、広島県民からの組織票が大量に流れ込んだとの噂も耳にします。伝説のケビナー・サイモン氏を始めとする多くの広島モグラーが不在の状況で、今年はどこまで票を伸ばす事が出来るのか。冒険家としての真価が問われるレースとなりそうです。
史上初となる、KOCのコテージ開催。本当に難しい予想となりますが、私があえて一押しするとなれば、らくだ号。過去のデータとジンクスを加味すれば、現時点では王者ジュゴン号を倒せる唯一無二の存在といえるでしょう。手堅く買うなら、ジュゴン号を軸に、らくだ、空手家、冒険家の3点買い。夢を追うなら、らくだ号から、冒険家、芸術家、奈落の3点か。なお、奈落が絡む馬番連勝は全て万馬券となっております。
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それではみなさん!
ちょっと狭いですが、正々堂々仲良く戦い抜きましょう!
料理は出来上がった人からプレゼン&実食の順番を選べるという事で。
チャンプは特権として、仕上がり時間にかかわらず好きな順番を選べますからね。
1時間を1秒でも過ぎたら終わりですから。
そこんところはご注意を!
では・・・、
「始めぇーーーーー!!!」
■調理風景
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何度やっても、KOCは、KOCですね。
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馴染みの面々と作る、馴染みのない緊張感の中で、
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それぞれが持てる力を出し尽くす。
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生地に手刀を打ち込む者や、終始爆睡する輩も居るが、
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皆、目指す頂は同じ。
そう、KING OF CABINの頂点である。
僅かな失敗も許されない。
ここは完璧を求める者だけが、輝ける聖域。
そんな中で、奇声を発した直後に言葉を失う一人の、
いや、一匹の妖怪がいた。

奈落の帝王・ホリエモンである。
聞けばどうやら、タマゴを忘れてしまったそうな…。
「お、おま…、た、タマゴって…。」
(すでにたこ焼きを作ることがネタバレしている)ホリちゃんにとって、タマゴは必要不可欠。
いつもなら「土下座しろ!」とか弄られながら温情を受けるケースであるが、
運が悪いことに、今夜はメンバーの誰も生卵を持ち合わせておらず。
もちろん、最寄りのスーパーまで買いに行く時間的な余裕もない。
嗚呼、奈落。
ジ・エンドで、逆三連覇確定。

誰もがそう思う中、妖怪は夜の闇へと消えて行った。
暴風吹き荒ぶ、嵐の中へ…。
しかしその数分後、妖怪は奇跡を起こして帰ってきたのである。
そして一言、
「事情を説明して、聖地のスタッフにタマゴを恵んでもらいました!」
その時の嬉しそうな顔といったら、

間違いなく、今大会のベストスマイル賞でしょう。

よかったね、ホリちゃん。
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・・・と、まぁこんな感じで場を賑わせた猛者も居ましたが、
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今年も無事、全員時間内に完成です! |
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