台風の最接近が予想されるのは夕方で、午後からの海は大時化になるとの予報。
「早朝、風裏のポイントを選択し、台風の影響が出る前に一潜り。」
当日現場に行くまで潜れる確証は持てないが、この状況下においてはこういったポジティブなプランに賭けるしか無い。
朝7時に現地集合となったため、朝4時起床。4時30分に家を出る。
日の出前の真っ暗な国道をぶっ飛ばし、集合時間10分前に無事到着。
気になる海況は・・・、なんと、想定外のベタ凪。
さすがに潮通しの良い一級ポイントではないが、台風が間近に迫ってきていることを考えれば安全に潜れるだけでも良しとすべきだろう。
ほぼ定刻通りに今回の参加ケビナーが全員集合。
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「今年も二日間、エンジョイするぞ!」 |
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参加者 |
(前列左から)マツくん、里崎くん、ホリちゃん、ジンくん、み〜ちん |
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(後列左から)ムルさん、エヌ氏、ジュゴンさん、らくちゃん |
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久しぶりに顔を合わす面々を懐かしむ気持ちはありますが、ここからは時間との戦いになるため、募る話は後回し。
挨拶も早々に、手早く準備を済ませて海へドボン。
突行開始は7時30分で、制限時間は2時間30分。時間延長は無しで、終了時刻を待たずとも海況が悪化し次第即終了という流れ。
それからもう一点。
今夜行われる第8回KOCのエントリーフィッシュに関しては、台風18号直撃による温情措置(※注1)を発令するとし、±3ポイントの票の受け渡しをすれば他者の突果の利用を認めることになった。そのため今回は突行前にそれぞれ自分のエントリーフィッシュを予告したうえで漁を行い、時間に余裕があれば他人の魚も突いて協力し合う(あわよくばポイントを稼ぐ)というスタンスでの突行となった。
(注1:海況不良時等に安全な魚突きの担保を目的とする場合、または自己都合ではなく満足な漁を行えなかった場合に満場一致の賛成で発令される救済措置。)
ちなみに本日の私のターゲットフィッシュは、泣く子も黙る小便魚・タカノハダイ。料理名と魚種が密接に関わってくるため、今回のKOCに関してはこの魚以外でのエントリーは考えられない。それに加え、この魚に関しては協力者の存在があまり期待できそうにないため、料理で使いたければ自分で突くしかないのである。世間的には何処にでもいるアホ魚のイメージが強いが、第7回&第9回のケビン集合においてはKOC用のタカッパが最後まで獲れず、一日を通して辛い思いをした経験も未だ記憶に新しい。
「はたして今日は無事にタカッパを捕獲できるのだろうか・・・。」
・・・。
いや、獲れるでしょ(笑)。普通は。そんなセンチメンタルにならなくても。
以下、たかだかタカッパ1匹のために詳細な捕獲レポートなんて不要ですので、サラーっと流します。
■ AM 07:30 - 突行開始 -
風は多少出始めていたが、海の中はウネリも浮遊物も少なく、海面から10m強の海底がはっきりと見える。おまけに台風上陸間近のため、渡船や釣り人の存在は皆無ときた。
想定外に整っていたストレスフリーな環境の中で、とくに何のドラマも無く目の前に現れたタカッパをサクッと一突き。豪快に腹部を打ち抜くという傷跡に少なからず必死さが伺えるも、サイズ的には30cm強という狙い通りのグッドサイズ。いやー、なんていうか・・・、普通に嬉しかった。安堵というより、やっぱり嬉しかった。魚を突いて達成感と喜びを感じたのは、2年前のKOC以来かな。どんな魚種だろうと、それがどれほど簡単に突けようと、やはりエントリーフィッシュが確保できたという事実は本当に大きなことなのです。
その後は“あわよくば”のポイント稼ぎ用に40cm前後のキジハタを2匹捕獲(今回はキジハタでのエントリー予告が3名)し、終了時刻前に時間にも体力にも余裕を持ってエキジット。さらに余った時間は磯際でサワガニとヤドカリ(こちらは私自身のKOC食材)を採集し、暴風域突入前に海を後にしました。
余談ではありますが、私への援護射撃として同郷の里崎君がタカノハダイを1尾捕獲していることがエキジット後に判明。海に入る前には「今日は皆で協力しようね。タカッパも嫌がらずによろしくね。」と言っておきながらこんな台詞を吐くのは身勝手極まりないと自覚していますが・・・、「ありがとう、里崎くん。でも今日はタカッパはもう足りてるから大丈夫。気持ちだけ受け取るよ。」と言って冷たく突き放す卑劣なワタクシ。
キジハタやイシダイといった食用魚種ならいざ知らず、タカッパを重複させてしまった場合の擦り付け合いは本当に酷いもので、人間の非情で冷徹な一面を垣間見る結果となりましたとさ。
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意外に獲れた、総突果。 |
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嗚呼、タカッパよ、何処へ・・・ |
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