ウマヅラを極める

カワハギの名前の由来はその名の通り皮が簡単に剥げるから、そしてウマヅラハギはカワハギの馬面だから。どちらも肝は絶品&珍味!スタンダードな下ごしらえは、第1背びれ付近に切れ目を入れ頭と胴体を引きちぎる。ちなみに肝は頭側に残る。
良く獲れる魚、美味しい魚だから極めてみようと思う。




PART 1 薄造り
フグの代用品といえるほどの味。いや代用品と言っては失礼な位に美味い。豪快に切った刺し身ももちろん美味いが、ここは薄造りにしてたっぷりの肝醤油か、もしくはあっさりとポン酢で食べる。

肝醤油(左図下)
刺し身醤油+生肝(水洗いし、潰したもの)+山葵+葱
とにかく美味い。カワハギならではの食べ方。残った肝醤油は御飯に掛けて食べるも良し!
できるだけフグに似せたいならポン酢と薬味で食べよう。
※ワンポイント
 ウマヅラ&カワハギは剥ぎやすい厚い皮と、剥ぎにくい薄い皮がある。ちなみに刺し身にする時は厚い皮を剥がさずに5枚におろした後、包丁を使って皮を剥ぐと、薄い皮も一緒に剥げる。薄い皮は臭みを感じる場合があるので少し面倒でも取ってしまおう!
肝醤油は新鮮なら生でも湯通ししてもOK!


PART 2 煮付け
もっちりとしたボリューム感溢れるウマヅラの煮付け。余った肝は一緒に煮付けて食べると生臭さが苦手な人でも気軽に肝の風味を楽しめる。煮付けは意外と手が掛かる印象があるが、この魚に関して言えば一番楽な料理法ではないか?
ワンポイント
味付けとしては、少量の水、醤油、日本酒に対し砂糖と味醂で味を整える。
相当変な味付けをしない限り煮付けで失敗する事はなかろう。
肝を加えて長時間煮付けると脂っこくなり身も固くなるから注意!


PART 3 骨煎餅
ウマヅラの隠れた珍味。刺し身等で余った骨を揚げて食べる。もちろんヒレも頭も一緒に。何を隠そう頭が一番美味いんだな!ビールにも日本酒にも合う最高のつまみだ。レモンを絞ってバリバリ食っちまおうぜ!
※ワンポイント
軽く水気を拭き取り、塩こしょうを全体にかけた後、小麦粉のみを軽く付けて170℃程度の油でキツネ色になるまでしっかり揚げる。2度揚げ3度揚げしても良い。
頭は縦に二つに割ってから!


PART 4 ウマヅラ御飯



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炊き込み御飯風にウマヅラを入れてみた。。
思った以上にダシが出ず、味気ない御飯になってしまった。
なかなかの失敗作だった・・・。
成功し次第追ってレポートいたします。
※ワンポイント
通常量より少なめの水に醤油、酒を加えで味を整える。
そして3枚におろしたウマヅラを一緒に炊く。
水の代わりにウマヅラのダシ汁が半分くらい使えればベスト!


PART 5 酒蒸し



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煮付けが苦手な人、違った味に気軽に挑戦したい人にお勧め。蒸し上がったらざっとポン酢をかけて、キノコと一緒に食べる。濃厚な煮付けとは違い超女性的な仕上がりをみせる。
※ワンポイント
基本的には蒸し器で蒸すだけ.。たっぷりの酒と少量の薄口醤油でキノコ類(しめじ、エリンギ等)と一緒に蒸すとGOOD。


PART 6 天ぷら
ふわっと軟らかく仕上がる。ポン酢との相性も相変わらず良く、かなり上品な味である。
温かいうちにポン酢や天つゆでいただこう!
衣の中からジュわっと出てくる気品高い味はまるでフグそのもの・・・ちょっと言い過ぎか。
※ワンポイント
素材の旨さを消さないためにもあくまで普通に。かるく塩胡椒を効かせるくらいで十分。


PART 7 干物
思いのほか縮まる。
厚い皮は剥いでから干さないと、凄く食べ辛い。味醂醤油をはけで塗って、火で炙り食う。
甘みが出て濃縮された味わいだぞ!
※ワンポイント
作り方はMission1を参考にしていただきたい。


PART 8 みそ汁
ウマヅラって結構いいダシ汁が出るんだよね!ちょっと意外だったけど、食してみると解る。その美味さにビックリ!!!
※ワンポイント
皮を剥ぎ、頭を落としたらさっと湯通ししてアクを抜く。その後昆布などでダシをとった汁に酒をざっと入れ、ウマヅラを入れた後、味噌を適量入れて沸騰直前まで煮こむ。アラまで使うことはない。


PART 9 ヒレ酒
下関で飲んだフグのヒレ酒を再現してみたかった・・・。
個人的には熱燗にするんだし、吟醸酒まではいらないと思うが、甘口の純米酒くらいは用意したい。
※ワンポイント
干物と同じ容量で作り、軽く炙った直後に常温の酒に入れる。
それを沸騰直前までレンジでチン。あとはヒレを取り出し、お好みの温度まで下がるのを待つべし。
沸騰させて煮立てると、生臭さが出るのでご用心!


PART 10 カルパッチョ
これは普通に美味い。今はスーパーでカルパッチョソースみたいなものが売ってるけど、1から作りたいなら健康さんのHPを御覧下さい。旬が過ぎたウマヅラはこうしてたべるべきなのかもね!
※ワンポイント

これは邪道か?


PART 11 アクアパッツァ
う、美味いっ!!!イタリア風の煮付けといったところか
※ワンポイント
ブラックペッパーを馴染ませたウマヅラをオリーブオイルでガーリックと一緒に炒め、その後トマトをグツグツと煮こみ、アサリ等海の幸を入れてさらに煮こむ。
あくまで主役はウマヅラで。


PART 12 鍋
どんなベースでもOK!良いダシが取れ、かつ身もモチモチしてて美味い!
寒い冬はこれに限るね!
※ワンポイント
ぶつ切りにしても良し、豪快に入れてもよし。その他の具材はなんでもよい。

PART 13 ピリ辛炒め
辛い!口の周りがHOTになる。でもなんだか美味いぞ!
一つ火を通すにしてもいろんな食べ方があるよね!
※ワンポイント
ごま油でガーリックを炒め、刻んだ唐辛子を加えてフライパンで焦げ目が付くまで焼く。アルミホイルで蓋をして弱火〜中火で火を通す・・・。仕上げにはラー油を好みにあわせてかけて食べる。


PART 14  スペイン風煮込み
なぜスペインなのかは自分でも解らない。ただそれをなんとなくイメージしてみた。
※ワンポイント
ガーリック&オリーブで炒めたウマヅラにみじん切りのタマネギ&トマトでコトコト煮込む。途中で唐辛子を加えてさらに煮込む。味が染み込めば大人の風味を楽しむ事ができる。


PART 15  梅ドレのさっぱり揚げ
美味い!これはほんと好評だったよ。さっぱり食える味わい深い一品!
※ワンポイント
皮を剥ぎ、3枚におろしたウマヅラにブラックペッパーを馴染ませ、薄く小麦粉をまぶした後、油で揚げる。レッドオニオンなどを皿に並べ、油をきったウマヅラに梅ドレッシングをかけて食べる!


PART 16 冷シャブ
夏はこれがいい!味と共に締まった身は申し分無し!
※ワンポイント
薄く切ったウマヅラを昆布等でダシを取った熱湯にくぐらせて直後に氷水で締める。タレは市販の冷シャブのタレです!合うのはゴマダレ系よりポン酢系か?


PART 17 ホイル焼き



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これもなかなかのヒット商品。いわゆる普通のホイル焼きだけど、ほぼ密閉された状態で蒸す事により臭みは全くなくなり味は濃厚に。定番ぽいけどキノコ類と一緒にすると美味い。
※ワンポイント
ダシはお酒、鍋のつゆ、少量の水、鶏肉等でダシを取ると尚美味い!
レモンの輪切りなどもご一緒に。


PART 18 潮汁
大味な馬面からは想像もつかない繊細な味が出る(笑)
チヌやその他の魚の潮汁と比較しても決して引けを取らないぞ!
刺身の時に残ったアラで是非作ろう!
※ワンポイント
湯通しして臭み・血の塊を取ったアラ、骨、身を昆布で出汁を取ったお湯の中に入れ、
日本酒をドボドボっと。そして少しずつ塩を加え味を整える。
柚子や酢橘の皮を入れるとさらに旨みが引き立つ。


PART 19 ウマヅラ湯豆腐
主役は豆腐に譲ったが、ウマヅラの魂は生きている(笑)
美味いぞ〜!!
※ワンポイント
この場合、主役は豆腐です。ウマヅラや昆布等でしっかりダシを取ったら酒と塩少々。
ダシ殻を取り、木綿豆腐を長時間煮込む。
味噌を少し加えてもOK、酢橘や柚子を加えると最高!


PART 20 ウマ茶漬け
チヌ等で試した漬け茶漬けがあまりに美味しかったので手軽に取れるウマヅラでも試してみた。
味の方は悪くない。悪くないが良くもない。身の締まり方が強くて味に広がりがないからかな?
※ワンポイント
酒 2に対して醤油 1を混ぜ、刺身を一晩漬ける。


PART 21 ウママヨ
興味半分で作ったわりにはその美味しさにちょっとハマってしまった(笑)
ウマヅラだからどうとかいうよりも白身魚にマヨネーズをかけて焼くと美味いのかも。
こってりとした味の中にペッパーのインパクトも効いている。
※ワンポイント
5枚に下ろしたウマヅラにブラックペッパーを馴染ませ生ハーブを。
それにマヨネーズをかけたらオーブンへGO!
マヨネーズがこんがり狐色になりグツグツ言い出したら暖かいうちに食べよう!


PART 22 ウマチャップ
新しい味の到来だね!
トマトケチャップとワインビネガーの酸味がウマヅラの味を引き締める。これ、意外とイケルよ!隠し味等を工夫すればさらに美味しくなるだろう!
※ワンポイント
適当な大きさにきったウマヅラに塩胡椒を馴染ませた後、片栗粉を付け油で揚げる。
その後、トマトケチャップ、ワインビネガー、味の素少々、醤油適量で炒める。
仕上げにはまろやかさを出すためにミルク(クリープ)とバジルをかけて温かいうちに!

PART 23 ウマヅラのネギポン
これは絶品!ほんとに手軽にできて超美味い!!
さっぱりした食感に、しっかりと伝わるウマヅラの味。万人に受けて肝醤油を上回るかもしれない一品だね!
※ワンポイント
2〜3cm角の細切れにしたウマヅラを刻みネギとまぜ合わせ、ポン酢をかけて食べる。
シンプルイズベストだが、こだわるとすればタレかな?
柑橘系(レモン、酢橘、柚子等)数種類と醤油をブレンドしたものはポン酢の上を行く!

PART 24 辛煮
豆板醤を使ってアジアっぽく(?)辛〜い煮付けにしてみた。
おぉ〜こりゃなかなかいける。でも手が込んだわりには・・・(涙)。たまにはこんなのもいいかもね!
※ワンポイント
少量の水に酒、それから炒めたタマネギやニンニク。
豆板醤をドバッといれたら調味料で味を整える。

PART 25 ウマヅラ丼
決して不味くはないが、特に美味しいと胸を張っていえるほどではない。
そばつゆに御飯、そばつゆにウマヅラ+鰹節はそれぞれ合うのだが、御飯とウマヅラの相性がイマイチだった。
※ワンポイント
ほかほかの御飯の上に鰹節をドバッと、それからぶつ切りにした新鮮なウマヅラを豪快に。
仕上げはざっとそばつゆをかけて。写真には無いけどネギなんかもあった方が良いかな。

PART 26 ウマヅラチャーハン
失敗の中から生まれたなかなかのお気に入り作品!
熱々のピリ辛チャーハンはオールシーズン楽しめるぞ!豆板醤の量で辛さを調整。味付けは醤油を加えても良いが、このままでも十分いける。
※ワンポイント
皮を剥ぎ、2〜3cm角に切ったウマヅラを、ゴマ油と下ろしニンニクで炒める。その後、豆板醤と塩胡椒を加え、ウマヅラが赤く染まったら御飯と日本酒を少し。
出来上がりにはパセリ等で彩りましょう!
PART 27 馬肝丼
ウマヅラ料理、究極の1品がここに登場!ちょっとこの味、普通じゃないよ(笑)♪海の神様がドンブリの中に舞い降りてきました(笑)!!           
※ワンポイント
肝はもちろん湯通し前の生肝(綺麗な白い肝)1匹分を使います。まずは目に見える血管は取り除き、その後包丁で叩いてペースト状にします。
それから醤油を適量、山葵をお好みで入れて混ぜ、ウマヅラの刺身(細切れ・1/4匹程度)に和えた後、炊き立ての御飯の上に乗せて、葱を豪快に・・・。




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