釣行記

『雷の恐怖』

突行日 2005.8.6


今回の突行は、開拓目的の日本海遠征。合同突行者は、はしけんさんとアイシさん。いつものように東広島市内某所で合流し、はしけん号に乗り換えて一路日本海は島根を目指す。

■ 1本目(ポイント・OH)

地理的な都合により、開拓は午後からに決定。まずは銛部のホームポイント・OHで潜らせて頂くことにした(銛部には前日に了承済み)。個人的にポイント・OHは03年以来2度目の突行になるが、その時の突果は手のひらサイズのメバルを1匹だけというお粗末なもの。イシダイの縞模様は見る事すら出来ず、荒れた日本海の前で玉砕した苦い思い出が。。。というわけで、今回は2年越しのリベンジ突行になります。

午前9時、瀬戸内のようなベタ凪の中、エントリーを開始する。透明度は良い所で5〜7m。東側の崖伝いを岬の突端へ向かって泳いで行ったが、面白そうな地形の割にはこれと言って目ぼしい魚には出会えず。30分近くが経過した頃、水深7〜8mの海中トンネルの中で、キジハタ(34cm)を1匹キルショットで仕留めるも、後が続かずそのまま目的の岬へ。潮当たりが良く、地形的にも素晴らしかったが、魚影が非常に薄い。加えて透明度もパッとせず、近くに釣り人も見えたため、早めの撤収を余儀なくされた。

来た道をそのまま帰ってもつまらないので、点在する沖磯を回りながら戻ることに。10分後、とある沖磯の縁で、海面より数匹のイシダイのシルエットを確認。少し潜って様子を見ると、3〜4匹のイシダイ(40cm強)が水深10m程の岩穴へと入って行った。「楽勝パターン到来♪」と、穴撃ちに備えてゴムを引き、ゆっくりと岩穴の方向へ向かう。すると、岩穴の前をフラフラと横切る1匹の黄色いシルエットが目に留まった、キジハタだ!迷う間もなくターゲットを変更し、後ろ向きのキジハタをやや遠目から一撃!チョッキは脇腹から胸鰭付近を貫通し、楽に取り込み完了!採寸の結果は48cm。我ながらグッジョブ♪
キジハタをストリンガーに通した直後、同じポイントにアイシさんとはしけんさんが到着。オレがここに着くのが5分遅れていたら、このキジハタはアイシさんかはしけんさんが獲っていたのだろう。。。

That’s 運の差ですね(ニヤリ)!

その後は捕獲対象魚に出会えぬまま、3人揃ってエキジット。魚影は薄く、イシダイの40cmオーバーは僅か数匹しか見れなかったが、初のワンダイブ・キジハタ2匹に加え、OHにリベンジも果たせてスッキリとしたエキジットでした!

ちなみにはしけんさんは不発。アイシさんの突果は・・・クチジロ。気になるサイズは、、、あぁ〜オレの口からは言えねぇ〜っす(笑)。

■ 2本目(雷ポイント)

開拓のため1時間以上も車を走らせたが、一向に良いポイントは見当たらない。2本目に選んだこのポイントも、魚影はイマイチ。潮が動いていないのだろうか?やたらと海面温度が高く、透明度も5〜6mといったところ。そんな中、沖合いの沈み根付近でイシダイの群れ(5〜6匹)に遭遇し、良型の固体を寄せで難なく捕獲(44cm)。その直後、今度は同一ポイントにて60cmクラスのクチグロを確認!刺激しないように何度か寄せを試みたが、やはりこのクラスになるとそう簡単に射程圏内へは入ってくれない。そんなクチグロに対し、空潜りと寄せを何回繰り返しただろうか?いつしか空は、どんよりと薄暗くなっており、辺り一面には雨雲が広がっていた。


ゴロゴロ・・・。


ゴロゴロゴロ…。


最初は腰にぶら下がったイシダイが鳴いているのだろうと思っていた。しかし、どうも様子が違う・・・。そしてパラパラと振り始めた雨は見る見るうちに横殴りの激しい豪雨に。やがて海がピカピカと光り始めた!つい先日、海水浴客が海への落雷によって亡くなるというニュースが出たばかり。この状況、かなりヤバいぞ!?水深10mの海底にいても、雷によって海全体がピカピカッ!と光っているのが良く分かる。しかも雷の光る間隔は、時間と共に短くなってきたようだ。


「てっ…撤収!!」


クチグロに対しての未練はあったものの、それを感じさせないくらいの勢いでエキジット。はしけんさんもアイシさんもほぼ同時刻に海から上がる。そのままちょっと遅めの昼飯を食べ、雷が治まるのを待つ事にした。
30分後・・・。鳴り止まない雷は、ドンドコドンドコ大騒ぎ。水平線上に何発も落ち、近くの山にも落ちた。全部で何十発落ちたのだろう?いつココに落ちてもおかしく無いよな?そんな事を話していた矢先、、、





ドーン!!!





空が光ったと同時に今まで聞いたことの無いような爆音が辺りに響く!なんと稲妻の着下地点はオレ達が潜っていた沖磯の直ぐ近くだった!はしけんさんは足のナイフにビリビリと感じるものがあったらしい。もし、あのままあそこで潜り続けていたら・・・。ご臨終だったね。

■ 3本目(新ポイント・HIM)

雷は一時間ほどで治まり、気を取り直して3本目を開始。しかし、このポイントも潮の流れが緩く、海底状況も変化に乏しい。1時間程潜ってみたが、まともな魚に会う事は出来ず。エキジット直前、オカズサイズのイシダイを1匹捕獲し、無事納銛と致しました。

■ 本日の総括

開拓としては失敗に終わった今回の島根遠征。しかし、突果的には満足できる遠征でしたね。ワンダイブでキジハタ2匹という自己記録に加え、はしけんさん&アイシさんとの日本海バトル(第3ラウンド・2勝目)を征した事は、個人的にかなり評価できるでしょう。普段はあまり人の記録を意識しないオレだが、このメンツと海へ行った時だけは誰よりも良い思いをしたいんですよね(笑)。


場所 島根県某所
『本日の突果』
天候 晴れ後曇り 一時雷雨
海況 風速3m 波1.0m
大潮 満潮12:30
透明度 5〜7m
潜水時間 9:00〜16:30
最大水深 11.7m(28.6℃)
ヤス 3.2mチョッキ銛 
フィン エスカペ
突果 キジハタ 48cm 34cm
イシダイ 44cm 36cm
本日の食卓
【左:イシダイ刺身】 【右:イシダイ刺身・皮付き】
脂のノリが素晴らしく、とてもまったりとした味でした♪
初めて皮付きにも挑戦してみましたが、これもなかなかいけますね!炙ったイシダイの皮の旨みと歯応えがプラスされ、普通では味わえない旨みが…。





REPORT TOP NEXT REPORT