釣行記


『母の日』

突行日 2005.5.8


『母の日』の食材探しという事で、久し振りに親父と嫁と3人で海へ出掛けました。ノルマのウマヅラハギを最初のうちにキープし、残った時間で大物狙い・・・というプランを立てていたのですが、なかなか計画どおりにはいかないものですね。

■ 1本目(ポイント・MJ)

朝9時過ぎに親父の船に乗り込み、ポイントの無人島までは15分。ちょうど潮止まりからの突行開始となった。

透明度は良い所で4〜5m。無風のベタ凪だったが、空には太陽が出ていないため妙に肌寒い。−10m付近の水温は、前回の日本海より2度近くも低い14.5度。そろそろイシダイもノッコミに入るかと思っていたが、まだ2〜3週間先の話になりそうだ。

まずは今夜の食材確保のため、ウマヅラを10枚ほどキープしようと思ったが、このポイントにしてはありえないくらい魚影が薄い。稀に出会っても30cm弱の個体がほとんどで、しかも何故か雄の割合が多い。30cmオーバーの雌で“頭撃ち”ができるシチュエーションに限ると、捕獲可能なチャンスは極僅かだった。

開始から1時間近く粘って、キープできた魚はウマヅラ1匹・・・。これはかなりヤバイ状況だ。遠目で船の方を見ると、嫁がはしゃぎながら小魚を釣り上げているのが見えたが、果たしてそれが食材かどうかまでは分からない。

「やっぱりオレがやるしかねぇ!!」・・・と、ヤル気は出してみたものの、今日の魚影ではそれも虚しく空回り。チヌもノッコミに入っているわりに絶対数が少なく、出会うサイズも30cm前後を中心にかなり小振りな個体ばかりが目立つ。さすがに食材確保とはいえ、納得のいかないサイズには手を出せない。

ようやく最初のチャンスが訪れたのは11時を過ぎ、潮が大きく動き出した時でした。

岩と藻に隠れたポイント(水深5〜6m)でホバリング中のチヌを発見。すでに射程圏内間近だというに、こちらには全く気付いてない様子。そのまま1回のフィンキックでゆっくりと近寄り、気付かれること無くミドルレンジから一撃!ヤスは胸鰭後方の厚い部分から反対側のエラまで貫通し、チョッキもしっかり効いていたため、難なく取り込み完了。浅場で程好く日焼けした黒い魚体は、とても厳つくカッコ良い!これぞクロダイ!サイズは自己記録タイとなる53cmだった。
久々に自己記録級の魚をゲット♪ところがその直後、そんなオレの喜びに水を指すような出来事が・・・。またしても見てしまいました。マダイです。しかも一度に2匹・・・。

サイズはどちらも60〜70cmクラス。水深7〜8mのポイントで魚を探していたら、いつの間にやら前方に肌色の魚影がドドーンと2匹!今日は無心で静かにヤスを構え、自然な感じで寄って来るのを待ったのですが、あと僅かの所で警戒されてしまい、クルリと反転して逃走・・・。1匹また1匹と、視界から消えて居なくなるという結果に(涙)。

こういう逃げられ方をされるとヘコみますね。かなり悔しかったです。自分の腰にぶら下がったチヌを見ては少し複雑な気持ちになりました。

■ 2本目(ポイント・AA)

結局1本目でウマヅラを1匹しか捕獲できなかったので、食材確保の続きにウマヅラフィーバーが予想される、かつてのホームグランドAAへと移動。たしかにウマヅラの数は多かったが、透明度が悪過ぎて魚突き自体が楽しくない。時間の都合もあったので、ウマヅラのみ3匹ほど追加して早々と撤収することになりました。

‐本日の総括‐

今日は獲れなかったマダイに対し、初めて「悔しい」と感じたね。しかも2匹だから悔しさも2倍。帰りの船でも悔しさは募る一方だったが、親父に言わせれば・・・

「マダイは“つがい”で泳ぐだろ?そのマダイは夫婦だったんだよ。お前が1匹獲ったらもう1匹は未亡人になっちゃうだろ?可哀相じゃん。獲れなくて良かったんだよ。」

・・・と。そんな事思いもしなかったが、そう考えると少し気が楽になった。

マダイは難しい。あと数十cmが非常に難しい。でも「悔しい」と思えるようになっただけ、オレとヤツらとの距離は縮まっているのかもしれないね。

ちなみに釣り部門では嫁が予想外の健闘を見せ、最終的にウマヅラ、メバル、カサゴ等をキープ。食材に困ることなく、無事に母の日を過ごすことができました。


場所 MJ→AA
『本日の突果』
天候 曇り
海況 風弱く 波高50cm
大潮 満潮 9:45
透明度 4→2m
潜水時間 9:30〜13:00
最大水深 10.4m(14.7℃)
ヤス 3.2mチョッキ銛 
フィン ワープフィン
突果 クロダイ 1匹 53cm(自己記録タイ)
ウマヅラハギ 4匹
(写真の2匹は嫁の釣果)
本日の食卓
この時期のチヌは歯応えが微妙な個体がほとんどなのだが、今回のチヌは何故か冬場並みに歯応えが良く、もちろん臭みなどなく美味しく頂く事ができた。当初は刺身には厳しいだろうから“ジャコ天”でも作ろうかな〜と思ってたんだけど(笑)。
ウマヅラはやはり雌に限る。理由は卵や肝だけではなく“肉質”そのものにもありますね。





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