釣行記


『ヌルハチワールド』

突行日 2005.2.16


昨日から続くあいにくの空模様の下、今日はヌルハチ君と2人で山口遠征に。なんとかコブダイを獲りたいというヌルハチ君の要望に応えるべく、いつもの場所(崖っぷちのポイント)へと向かったのですが、何故か話に気を取られている間に道を間違えてしまい、いつの間にか“最果ての岬”へと到着。ま、これも何かの縁だろう・・・と二人で変に納得し、この新ポイントを開拓することにしました。

■ 1本目(最果ての岬)

11時45分、エントリー開始。まず視界に広がったのはカレイが好みそうな光景。綺麗な砂地に適度な流れ。しかも少し離れた所には岩場あり、海藻あり、落ち込みありと地形的には申し分ない。その上透明度も6〜7mとかなり良く、今日こそはカレイが!?と、期待するには十分過ぎるほどの環境が整っていた。しかしエキジット後に地元の人から聞いた話では、ここら一帯は底引き網の密漁船が度々入り、ナマコや底物を根こそぎ獲って行くとの事・・・。ん〜、残念。今日も最後までカレイの姿を確認することが出来ず、時間だけが過ぎてしまった・・・。

砂地のエリアを通り過ぎると、次は海藻地帯へと突入。ここでのターゲットはチヌ。カレイ探しの際にも数匹視界に入ってきたが、ホンダワラの中に潜むチヌの数はかなり凄かった。10m間隔に1〜2匹の出現率。しかも平均サイズは40cm以上で、中には思わず唸ってしまうような50cmオーバーまで。ほとんどが射程圏内ギリギリの所で発見するのだが、不本意にもヤスを一度も撃つことができずにチャンスタイムが終了。やはり伸びきったホンダワラは、魚影が濃く、ブラインドエリアが広い反面、泳ぎ難くヤスの取り回しがスムーズに出来ないのが大きなネック。

気を取り直し、奥にある目的の岬へと泳ぐことに。海況の変化に富み、潮流も速いため、出会う魚も地形により様々。藻場でチヌが群れていたと思えば、しばらくすると岩場でコブダイが乱舞していたり、捨て石周りにはメバルや小メジナ、スズメダイが数百と群れていたり・・・。水面からその変化を見ているだけで、十分楽しむことができました。

そしてさらに岸沿いを岬に向って泳ぎ続けること10分。海藻が散在する砂地に差し掛かった時、1匹の黒いシルエットを真上から確認する。「スズキか?」サイズは70cm程度。水深5mの海底付近で、潮の流れに逆らい気持ち良さそうにホバリング中。さて、どうするべきか?とりあえずそのまま潮に流されて少し距離を置き、シュノーケルを口から外してジャックナイフ。潮流が早いため、所々に散在するホンダワラがほぼ真横になっており、その陰に回って少しずつ距離を詰めて行った。銛先はスズキの頭に向けたまま・・・射程圏内への突入に成功!そして気付かれる前に、首元へ会心の一撃!

ブシュッ!!

ヤスはシャフトまで深々と刺さり、限りなくキルショットに近い状態。そのままエラをカットし、チョッキの意味を成す事無く取り込み完了。ん〜、なかなか良いサイズだ♪

今年初のスズキに、やや上機嫌のまま目的の岬へと到着。この岬がまた一段と雰囲気が良く、魚影もかなり濃い!おそらく夏場はもっと面白いだろう。しかし往路だけですでに1時間30分が経過。終了予定時刻まで残り45分。やや後ろ髪を引かれるような気持ちの中、最果ての岬を猛ダッシュで後にしました。

帰り際に砂地エリアでマダコにばったり遭遇。岩下に入ろうとした所をエイツと一突きしてそのまま抜き上げに成功!ところが適当な入れ物が無かったため、最後までチョッキにぶら下げて泳いで帰るハメに。水の抵抗もかなり大きく、帰路を急ぐオレにとっては3キロという重量以上に重く感じました。マジで辛かったです

■ 2本目(歪な岬)

時間の都合上、2本目は近くのポイントを開拓する事に決定。そのポイントまでは車でわずか5分ほど。そして到着後、昼飯を食べていざ出陣!・・・という時になって、なにやらヌルハチ君がモジモジし始めた。

み〜ちん 「何?どうかしたの?」

ヌルハチ君「いや、別にいいです。」

み〜ちん 「何さ?探し物か?」

ヌルハチ君「あ、いや・・・どうやら携帯を忘れたようです。」

み〜ちん 「何処に?」

ヌルハチ君「え〜っと、1本目の駐車場ですね」

み〜ちん 「んじゃ〜取りに行こうよ!」

ヌルハチ君「いや、2本目が終ってからでいいです」

み〜ちん 「良いわけないじゃん!無くなってもいいの?雨降りそうよ?」

ヌルハチ君「あ、じゃ〜すみません。お願いします。」

・・・と、まぁここまでは良かった。しかし車に乗って1ポイント目に戻る途中、ふと疑問に思った事があった。

ヌルハチ君「僕は毎回迷惑かけてますよね・・・ホントすみません。」

み〜ちん 「いやそんな事より、なんで携帯を車の外に置いてたの?」

ヌルハチ君「携帯電話ってちょくちょく使うものだから・・・」

み〜ちん 「(・・・。ここじゃ使わないだろ?)で、駐車場のどの辺に置いたの?」

ヌルハチ君「この車の前輪の上です。」

み〜ちん 「えっ!?タイヤの?オレ駐車場出る時は真後ろにバックで出たよね!?」

ヌルハチ君「・・・。」

み〜ちん 「轢いちゃったかもね・・・。」

ヌルハチ君「・・・。」(←何故か笑顔)

程なくして駐車場へ到着・・・。

ヌルハチ君「ありましたよ!み〜ちんさん!」

そう言って携帯を手に取り、パカっと折りたたみの画面を開く。その後・・・

ヌルハチ君「あ、こうなったのか・・・。」

み〜ちん 「何?やっぱり踏まれてたの!?」

確認してみると、表裏のディスプレイ共に液晶画面の真中が真っ黒になっており、端っこ(電池と電波のマーク)部分だけが何とか見えている状態。もちろん本体にも痛々しい傷が。。。

み〜ちん 「逝っちまったか。。。」

ヌルハチ君「・・・。・・・!?」

ヌルハチ君「お、これ電源入ってます。電波も立ってますよ!」

ヌルハチ君「117・・・お〜っ!時報が聞けます!凄い(笑)!」

み〜ちん 「・・・。」

その後の操作で電話機能だけは生き残っていることが判明。

ヌルハチ君「あ、着信音も鳴ります。受信もできるんだ!やった!」

み〜ちん 「でも液晶見れなきゃ誰からかかって来たか判んね〜じゃん。」

ヌルハチ君「そうですね・・・。」

み〜ちん 「メールだって打てないし・・・。送られても読めないよ?」

ヌルハチ君「そ、そうだった・・・。」

み〜ちん 「公衆電話並みの機能しかないよ、その携帯。」

ヌルハチ君「・・・。」

ヌルハチ君「でもこれで携帯電話は車に轢かれても大丈夫って事は証明できましたよね!」

み〜ちん 「いやだから全然大丈夫じゃないって・・・。」

その後も意味不明な言動を繰り返すヌルハチ君だったが、付き合いきれなくなり強制的に2本目に突入。陸からの雰囲気はかなり良さそうだったが、実際は魚影薄々。1時間潜って見た捕獲対象魚は40cm弱のチヌを2匹。期待とは裏腹にしょぼいポイントを選択してしまい、少し落胆気味にエキジット。その直後のヌルハチ君、浜辺を一緒に歩いていると「痛ぇ〜!」と思わず絶叫。見ると彼の足の下にはハリセンボンの死骸が。この男、どこまでやれば気がすむのか・・・。そもそも山口にハリセンボンってオレは初めて見たぞ!?

■ 本日の総括

今回初めてヌルハチ君と2人での突行。彼とのマンツーマンは予想以上に厳しかった(笑)。ホントに彼の天然というか汚れ具合には言葉を失いましたよ。上記の会話はほんの一部。朝から晩まで終始意味不明な言動と行動・・・。オレ一人では全く扱いきれませんでした。天候の割にはとても暖かく、良い海を満喫することができましたが、彼の前にはややインパクトに欠ける突行内容だったのかもしれません。

【追記】その後、電話機能だけはなんとか使えていたヌルハチ君の携帯電話ですが、帰りの車内にて安らかに息を引き取りました。



・・・本日出会った捕獲対象魚達・・・
クロダイ30cm〜50cmまでを30匹程度 メバル中・多 コブダイ50カラ0cmまでを15匹前後
スズキ 70cmを1匹  マダコ メジナ等。。。



場所 山口県某所
『本日の突果』
天候 曇り時々雨
海況 風弱く ベタ凪
小潮 満潮 13:30
透明度 6m前後
潜水時間 11:45〜17:00
最大水深 6.5m(11.2℃)
ヤス チョッキ銛 3.2m 
フィン ワープフィン
突果 スズキ 74cm
マダコ 3キロ 
(一応自己記録)
下列・ウマヅラ39cm&メバルはヌルハチ君の突果
本日の食卓
今回のスズキは旬を外していたせいか、脂の乗りも悪くイマイチでしたね・・・。半身刺身&カルパッチョにしましたが、売れ行きはあまり宜しくなかったです。(ちなみにもう半身は塩焼きへ)
マダコはやや大味になるかと思いきや、とても美味しくいただけました。左写真のサラダを始め、刺身、から揚げ、天ぷらと。冷凍庫にはまだまだ控えています。次はたこ焼きかな♪
タコサラダ





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