釣行記


『黒鯛日和』

突行日 2005.1.19


最近の山口遠征は大物狙いに走ってしまい不漁続き。しかし、今日は夕方から友達と宴会予定のため、なんとか酒の肴になる魚達をゲットしたいところ。もちろんブリが獲れれば言うことは無いが・・・、時期的にもおそらく青物は見ることすら無さそうだ。予報では波も穏やかで良い感じ。いつもより早めの6時30分、予定通り今週2度目の山口遠征へ出発した。

■ 1本目(北の砂地ポイント)

ポイント到着は9時過ぎ。ちょうど潮止まりと重なったため、潮が動くまでは前回開拓した砂地の沖磯で再調査をすることに。ちなみに海況予報は大ハズレ。風はビュンビュンと吹き荒れ、右も左も白波の中、9時45分より突行を開始する。

海面より砂地を眺めながら10分ほど泳ぎ、目的の沖磯へ。今日はマダイもコブダイもスズキも居ない。オレを待っていたのは無数のスズメダイとメバル達。そして何故かボラの大群。水深3〜4mのところでオール50cmオーバーが100匹以上。圧巻というか、ちょっと気味が悪かったくらい。所々でアジも少々群れていたが、1時間近く粘っても回遊魚は回って来ず。

宴会のオカズ用にメバルでも獲るかとヤスゴムの輪っかを解き、1本引きにして穴撃ちモード。薄暗い穴の中、最初に「大きいなぁ」と突いたメバルが、なんと子持ちの妊婦メバル。「本当に申し訳ない・・・。」今まで見た事もない腹のデカさに、少なからず罪の意識を感じ、ちょっとだけヘコみ気味。それに寒さと波酔いも加わり、ここで一旦エキジットを選択。

■ 2本目(崖っぷちのポイント)

車内で温まりながらポイント移動。ちなみに道中の自販機で、ホットの缶コーヒー(ロング缶)を飲むのがマイブーム。どこに行こうか迷ったが、2本目は確実に魚が獲れそうな崖っぷちのポイントを攻めてみた。体力的にも時間的にもおそらくこれが最後の1本となる。

もちろんここでも海況は大荒れ。エントリーポイントにも波がガンガン打ち寄せ、まるでオレが海に入るのを拒んでいるかのようだった。安全なポイントを見つけてエントリーした数秒後、ふと海底に目をやると岩の上でアイナメがホバリングしているのが見えた。向かい合ったままそっと近付き、落ち着いてヤスを一閃!ヤスは首元を綺麗に捕らえ、難なく捕獲成功。

そのまま崖伝いを西に向かうとやがてホンダワラ地帯に入る。そこからは藻の際を沿って泳ぎ、藻の陰に潜むチヌを狙うことにした。しかしホンダワラの無法地帯の中で3.2mのヤスは取り回しが難しい。パッと現れては消える警戒心剥き出しのチヌに対し、即座にヤスを向けれない。しかもチヌのほぼ真上から頭部目掛けてヤスを撃ち込むため、オールラウンドに撃てる2叉ヤスと違い、チョッキ銛では的が小さく感じられ、少々狙い難い。

ちなみにここでのチヌのサイズは40cm未満がほとんどだった。とりあえず今年は40cm以下はスルーと心掛けているのでチャンスは少なかったが、至近距離でロックオンしたはずの40cmオーバーを1分間で2匹もハズした(しかもヤスの軌道はかなりズレてた)時にはあまりの情けなさに思わず海中で仰け反ってしまった。

その後も作戦は変えず、ホンダワラの陰で根気良くチヌ狙いを続ける。とにかく集中力だけは切らさないように・・・。開始から約15分、海底付近の藻の陰でチヌが動いたのを確認し、ゆっくり近付きヤスを撃ち込んだ。3度目の正直でようやくクリーンヒット!シャフトまで深々と貫通したのは良いが、40cmあると思ったチヌが・・・、ち、縮んでいる(苦笑)。採寸の結果は38cm。まだ1月半ばだというのに、早くも今年の捕獲基準が守れなかった・・・。しかもその10分後、またしても同じ様なシチュエーションで斜め後方から射程圏内突入と同時にヤスを撃つ。そして同じ様にシャフトまで50cmほど貫通・・・ヤバイ(汗)。さっきのよりさらに小さいじゃないか(涙)!串刺しになったチヌは…35cm。。。塩焼きには調度良いサイズだから・・・と、自分を納得させるしかなかった。

ホンダワラが絡むとサイズがよく分からないため、少し離れてみることに。今日はほんとにチヌが多い日だった。どこへ行ってもチヌが居る。2つ目の小さな岬に辿り着いたところで、再びチャンス到来。水深わずか4〜5mの岩陰にて良型のチヌのシルエットを確認。こちらには全く気付いていない様子。そのまま少し後退りし、離れた所で静かに潜行開始。そして死角から息を殺してゆっくりと詰め寄った。「よし、チヌはまだ気付いていない!」ヤス先との距離は残り1.5mに・・・。真横から撃つことが出来れば取り込み可能な射程距離だが、態勢的に難しかったため、そのままさらに近寄り、間合いが1mを切ったところでほぼ真上から後頭部目掛けて打ち下ろした!

ザクッ!!

頭にヤスが刺さったまま、チヌはピクピクと僅かに痙攣している。後で確認すると背骨の一番頭側が綺麗に切断されていた。採寸の結果は46cm。ゴツい顔付きに丸々太った寒チヌ。掴んだ感触はサイズ以上に大きく感じました。

これ以上チヌを獲っても食べきれないので、残りの時間は大物探し。もちろん結果は、いつもどおり。そしてそのままタイムアップ。最後のチヌ以降は一度もヤスを撃つこと無く、13時30分に予定通り納銛となりました。

■ 本日の総括

本日をもって今シーズンのブリとは終戦です。今思えば悔しいシチュエーションも何度かありましたが、今シーズンは総合的に判断して実力が及ばなかったということですね。来季、またブリに会えることを期待しています。さぁ、春までは再びチヌを追いかけますか!目指せ3キロオーバーですね♪



・・・本日出会った捕獲対象魚達・・・
クロダイ30〜40cm前後を中心に15匹前後  黒・赤メバル・カサゴ中・多数 アイナメ1匹 


場所 山口県某所
『本日の突果』
天候 雨のち晴れ
海況 風速10m以上 波高1.5m
長潮 干潮 9:45
透明度 5m
潜水時間 9:45〜13:30
最大水深 5.0m(12.8℃)
ヤス チョッキ銛 3.2m 
フィン ワープフィン
突果 クロダイ 3匹 46cm、38cm、35cm
アイナメ 32cm
メバル 23cm
本日の食卓
夜は永吉さん達と予定通りに宴会を開く事ができました。美味い魚に、楽しい話。酒も美味い!
左写真の煮付け(メバル・アイナメ)はまずまず良い出来だったと思うよ。やや薄味で素材の旨みを活かしたつもり。ま、この魚を使って不味く作る方が難しいか(笑)。





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