釣行記


『申し訳ない・・・。』

突行日 2004.10.3


今日は職場の先輩・同僚との魚突き。メンバーは8月末以来となる魚突き2回目の永吉さん。素潜り&貝獲り歴有りのエンリゲ。素潜り経験無しの監督。初心者ばかりだが、とりあえず3人とも体育会系のアクティブ野郎だ。波、天候ともにやや不安はあるものの、おそらく彼等なら逆境を乗り越えてくれるに違いない。

ここでまず問題になるのは、どこで潜るかだ。島根の海は波高3mの予報、広島はここのところ台風続きでおそらく激濁り。かなり迷ったためどちらに行きたいか?と皆に訊ねたところ、何故か“日本海”という響きが気に入ったらしく、意外にもあっさりと島根行きが決定(笑)。波はあるものの前回の台風時とまったく同じ風向きなので、おそらくサケガシラポイントなら潜れるだろう、と軽い気持ちで日本海へと向かった。

10時過ぎに島根に到着。海は予報通りの大荒れ。国道から見える荒れた海を目の当たりにして一同やや意気消沈しかけたが、サケガシラポイントのベタ凪を見てほっと胸を撫で下ろす。しかし実際に海に入ってみると、海の中は最悪だった。底が細かい砂地のサケガシラポイントは、先日の台風の影響もあってか激濁り。さらには近くの大きな河川から濁った雨水が大量に流れ込み、透明度は1m未満。海底付近では透明度20cm程度。これでは何のために島根まで来たのか解からない。湾外から出れば透明度は4〜5mまで回復するものの、波とウネリが非常に強く、とても初心者が満足に魚突きをできる状態ではない。

結局入水から1時間も立たないうちに切り上げ、必然的にポイント移動。

2ポイント目。波も無く、比較的透明度も良さそうな風裏のポイントを発見したが、そこは目の前が漁協という最大の難関があった。ここで潜るか?いや、潜れるのか?雰囲気は良さそうだが…。本気で話し合った結果、やはり面倒な事は避けようという意見で一致し、再度場所移動をすることに。

海岸沿いをさらに車で10分。とある海水浴場に到着。湾内は複雑に入り組んでおり、波はほとんど入って来ないが、魚影の濃さはとても期待できそうに無い。しかし時間ばかりが無駄に過ぎていくこの現状にも絶えられず、意を決して海へと入ることになった。

気になる透明度は3m前後。エントリーポイントから100mくらいは水深1mほどのタイドプールのような激浅地帯。もちろんこんな所に目ぼしい魚はいないだろうと、岬の突端へと向かった。10分ほど泳ぐと水深は7〜10mくらいになったが、海中の雰囲気から察するに大物の気配はゼロ。潮が緩く、埃が被ったような海底。広島湾と同じレベル「こんなところにイシダイなんているのか?」幾度となく潜行を繰り返し、岩をゴリゴリしながらひたすら寄せてみたが、寄って来るのは10cmほどのマダイの幼魚達。お目当てのイシダイにいたってはサンバソウの縞模様を薄っすらと2回ほど目撃した程度で、射程内に寄せることすら出来なかった。

はっきり言って予想外の展開。今日はなんとかみんなに美味しい魚を食べてもらって(突いてもらって)、魚突きの魅力を解かってもらいたいのに。「こうなりゃオレが何とか1匹大物を…!」そんな思いからオレにしては珍しく、熱い魚影を求めて単身荒波の中、200mほど沖にあるテトラへと向かった。波酔いしない事を願いながら泳ぐこと10分。なんとか無事到着。

が、しかし・・・!

魚が居ない。。。

・・・(涙)。

ココハテトラデスヨ・・・。

テトラにはわんさか魚が居ると思ったのに、信じられないくらい魚が居ない。久しく味わう絶望感と脱力感。半泣きの状態で来た道を泳いで帰ることに。さすがに手ぶらで戻るわけにもいかないので、帰り際にメバルを1匹捕獲してみんなの所へ。こんな海況でおそらくみんな何も獲れていないだろうと思ったが、永吉さんがオハグロベラとタナゴ、カワハギ。エンリゲがカワハギをそれぞれ1匹づつ捕獲しており、とりあえず宴の肴はキープできてオレ的にも一安心。監督は潜行の途中で何故かウエイトを紛失するという惨事(珍事?)に見舞われ、初突果は次回にお預けでした(笑)。

夜の宴は楽しかったのだが、あまりにも自然からの恩恵に見放された今回の日本海遠征。今さらですが、瀬戸内で潜っておけばと後悔しております。

「永吉さん、監督、エンリゲ、ほんと申し訳ないっす!」




場所 島根県某所
『本日の突果』
天候 曇り
海況 風強く波高3〜4m
大潮 満潮 9:00
透明度 0〜4m
潜水時間 11:00〜11:45  14:00〜15:45
表面水温 23.4 ℃
最大水深 7.7m(23.8 ℃)
ヤス 2又手銛 2.7m 
フィン エスカペ
突果 メバル 25cm
本日の一枚
なんとか獲れた魚にて、現地でささやかな宴を開きました。
メバルは刺身に。味噌汁には木の葉のようなカワハギと、メバルのアラを。タナゴは煮付け、オハグロベラは塩焼きになりました。
やっぱここにイシダイがいないのが残念ですよね〜。

焼き芋、じゃがバター等スーパーで買ってきた野菜達に危うく主役の座を奪われるところでした。・・・ってか奪われてた(笑)?





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