釣行記


『夏の終わりに』

突行日 2004.8.28


銛部との隠岐合宿は、台風16号の影響により中止になりました。夏休み最後のビックイベントとして楽しみにしていただけに、非常に残念でした・・・。

日本海での突行が不可能なら近場のポイント・AAでスズキ狙いという選択もありましたが、8月最後の連休に“ありきたりの単独突行”をするよりも楽しさを求めたい気持ちが強く、以前から約束していた同じ職場の先輩・永吉さんと一緒に、ポイント・ONへと向かいました。

11時に現地到着。心配された台風の影響はまったく感じられず、海はベタ凪。永吉さんは素潜り初体験でしたが、スキューバを一度経験しているので耳抜きや水圧のことなどの飲み込みが早い。最初の1時間程はヤスを持たずに海に入り、潜り方や食べられる魚、美味い魚、危険な魚についてアドバイスしながら、スキンダイビングを楽しみました。初めて間もなく3m程度は軽く潜り、潜水時間も初回にしては相当長い。今日の目標は永吉さんに魚を1匹突いてもらう事でしたが、この調子なら心配ご無用でしたね。

手応えを掴んだ後はランチタイム。炭火を熾し、磯場で拾ったカサラガイやカメノテを食べる。やっぱり美味い。永吉さんは初めて食べる見慣れた磯物に「凄ぇ〜!」を連発。メインディッシュはシーフードヌードルでしたけど・・・(笑)。

2時間程度のんびりした後、ついにヤスを持って海へ・・・。

潜り始めて数分後、砂地の海底に目をやると半径20cm程度の窪みの中にハモが頭だけ出してぼーっとしていました。近付くと顔を引っ込めて砂の中に潜ったのですが、おそらくこの辺だろうと予測して、砂地に向かって斜め上からヤスを一突き!そしてシャフト先端部を握り締め、砂の中からハモをゴボウ抜き。元気良くシャフトに絡み付くハモは75cmとまずまずな食べ頃サイズです。

永吉さんには海に入る前にヤスの撃ち方を一度説明しただけで、後は自分でコツを掴んでいただこうかな、と。オレがハモを取り込んだ直後、永吉さんは浅瀬に上がっていました。何か不具合でもあったのかな?心配になって近寄ると、永吉さんはオレに言いました「魚獲れたんだけど…、この魚食べれるの?」

何と!?永吉さんのヤス先にぶら下がってピクピクしているのはコノシロ!だいたい初めて突く魚って、根魚やフグが多いですよね!?記念すべき初突果がコノシロとは・・・。渋過ぎます(笑)!しかもサイズは30cmジャスト。何匹か泳いでいる中の一番大きい個体を突いたらしいのですが、う〜ん、お見事です。

いきなりコノシロを突けるくらいなら何も言わなくてもメバルくらいは突いてくるんじゃないの!?という予想は見事に的中。大物狙いに走り、結局ボラとチヌ(射程圏外)しか見かけず不発に終わったオレとは対照的に、メバルを4匹捕獲。風がやや強くなり、濁りが強くなり始めた16時過ぎに納銛としました。

海から上がり、着替えを済ませてディナータイム。1本目でオレが手掴みで獲ったマダコに醤油を塗って網焼きにし、とりあえずビールで乾杯。一仕事終えた後に海辺で飲むビールはマジで美味いよね!そして今回のメインディッシュはコノシロの炭火焼。酢漬けの印象が強いこの魚ですが、小骨が多いことを除けば淡白な白身魚として塩焼きでも十分いけます。

大物にはまったく縁がありませんでしたが、夏の終わりにこんなにも心地良い一日を海で過ごすことができ、精神面でかなりリフレッシュできました。そして何より永吉さんの満足そうな笑顔に心が洗われ、魚突きを始めたばかりの一番楽しかった頃の自分を少し思い出しました。

久しぶりに海に心から感謝した一日でしたね。




場所 ON
『本日の突果』
天候 曇りのち晴れ
海況 風弱く波高50cm
中潮 干潮 13:45
透明度 3m
潜水時間 11:15〜16:30(2時間休憩)
表面水温 26.8℃
最大水深 6.2m(26.6℃)
ヤス 2又手銛 2.7m 
フィン ワープフィン
突果 マダコ 1ハイ
ハモ 75cm  
(初突果)
メバル 4匹、コノシロ 1匹は永吉さんの突果です。
本日の一枚
今日は現地で火を熾し、楽しい晩餐会を開きました。
海で食べる魚は、何でも美味い。塩茹でされたカメノテや、醤油焼きにしたカサラガイ、マダコ。凝った料理は無理だけど、家では味わえない何かがある。
少々野蛮に思えるが、これが本来あるべき姿だ。





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