釣行記


『次回への期待』

突行日 2004.8.6


前日は1時過ぎに寝付いたにも関わらず、目覚し時計よりも早く4時20分に起床。まだ薄暗い中、一路日本海へと車を走らせた。

予定より早めの7時過ぎに現地到着。海況は予報どおりのベタ凪。早速準備を済ませ、いつものようにまずはテトラ付近にある捨石の方へと向かう。

最初の潜行直後、10秒もしないうちに60cm前後のスズキがヤス先わずか20cmのところまでズカズカと寄ってきた。これが日本海のテトラのポテンシャル。しかし、あまりに真正面&至近距離過ぎたため躊躇してしまい、横を向くのを待っていたところで急に反転して爆走・・・。ん、、、気にせず撃てば良かったか?と、少し後悔しながらの突行開始となった。

今日の日本海は透明度が平均して10mと高く、波も無いためとても潜り易い。スズキに逃げられた直後、ふと海底に目をやると見慣れない模様の魚が岩陰を泳いでいる。コロダイ?いや、コショウダイだ!サイズは50cmくらい。直ぐに追いかけてヤスを向けたが、岩下に入ったままいくら待っても出て来ない。粘った甲斐なく場所移動。相変わらずイシダイは多数いるものの、サイズはどれも30cm以下。テトラ付近という事もあってかチヌがやたらと多く、しかもかなり人懐っこい。10分ほど周辺の捜索活動をしていると、先程の個体よりも一回り小さなコショウダイを発見!何度か射程に入れたが、岩陰をせわしく動き回り、ヤスを向けようにも複雑な地形に邪魔されて手際良くヤスを操れない。結局このコショウダイに対してもヤスを撃つことは出来ず、フラストレーションは溜まるばかり…。その直後、30cmくらいの大きなメバルがふらふらと岩下に入ったのが見えたので、後を追うと、穴の中に本日3匹目のコショウダイを発見。ヤスは撃てる体勢だが、サイズはさらに縮んで30cm弱に(涙)。見るたびに小さくなるコショウダイにショックを受けながらも、珍しさと晩のオカズ用に捕獲し、メインポイントへと向かった。

今年のメインポイントは思うように実績が上がらず、モチベーションも若干低め。加えて寝不足のため集中力が持たず、少し潜っただけで疲れて休憩したくなる。今日は釣り人がいなかったので思う存分潜るつもりだったが、2時間ほど潜って1匹も大物と遭遇できず・・・。お腹も空いてきたので適当に目ぼしい小魚を数匹捕獲し、一旦上陸することにした。

時計はまだ11時を過ぎたところ。もちろんこのまま帰るわけにはいかず、10分ほど車を走らせ場所移動。胃の中にサンドイッチとジュースを流し込んで、2本目の突行を開始する。

まずは魚のいないゴロ石混じりの砂浜を15分程泳ぎ、沖にある離れ磯まで出る。そこからは魚影が徐々にアップ。しかしこちらも全魚種揃ってサイズが小さい・・・。というわけで、ちょっと恐いけど今日はさらに沖まで出てみた。

誰もいない大海原を根に沿って沖へと向かう。数分後に大きな沈み磯を発見。トップは水深2mで急斜面を降りると下は16m。そこに広がるのは瀬戸内海でもあまり見ることのない、圧倒されるまでの小魚の大群。そして海底付近に薄っすらと見え隠れする40cmオーバーのイシダイ&イシガキダイ!

「出たぁ〜!獲りてぇ〜!!」

今年初の40cmオーバーとの遭遇。一旦浮上し、気持ちを落ち着かせて再潜行。イシダイが出入りしそうな岩穴の近くに身を隠し、ヤツらが来るのをひたすら待ってみた。しかし、警戒心が強いのか、周りをウロウロするだけでいつまで経っても射程圏内に入って来ない。変わりに近くを通りがかった良型コロダイの横っ腹を一突き!かなり至近距離から撃ったため、シャフトは軟らかい腹部を50cmほど貫通!そのお蔭で押さえる事ができず、シャフトをガンガン撓らせて制御不能に・・・(汗)。暴れるコロダイをなんとか捕まえ、抱きかかえて浮上。ふ〜。目的の魚とは違ったが、いつもより少し深い場所での捕獲にちょっぴり自己満足。

それにしてもこの場所には非常に熱いモノを感じる。息を整えて再び同じポイントに潜ると、次に待っていたのは60cmクラスのマハタのようなシルエット!初めて見たが、めちゃめちゃカッコ良い魚だった。ヤツは海底で岩穴を背にし、じっとオレを見ている。どこから攻めても穴の中に逃げられ、穴を覗けば暗くて先が見えない・・・。この繰り返し。結局突行終了までに10回近くこの魚を目撃したが、一度もヤスを撃つことが出来ず、厳しい実力社会を痛感させられました。しかし今日の様子から察すると、おそらくキジハタと同じように縄張り意識が強い魚のはず。場所は完璧に覚えているので、次回会った時にはなんとしてでも一矢報いたいところである。

マハタは諦め、再び狙いはイシダイ&イシガキダイに・・・。−15m付近を何度か潜行しているうちに45cmクラスのイシダイを岩下に追い込みロックオン、そしてヤス発射!手応えアリ♪しかし良く見るとヤスは腹部をシャフトまで貫通しているため、このまま穴から引っ張り出すと魚がヤスからすっぽり抜けてしまいそうだ。何とかしたかったが岩穴の奥行きが深いため手の施しようが無い・・・。結局強引に引っ張り出す間にシャフトから抜けてバラしてしまった(涙)。

せっかくのチャンスを無駄にしてしまい、ちょっぴり意気消沈ムード。そこへいきなり頭の上から怒鳴り声が聞こえた。

「おい!!何やっとるんや(怒)!?」

顔を上げるといつの間にか漁船が真横に・・・。そしてお約束の密漁者扱いだ。手銛を見せ、船に上がって、貝類を獲っていないことを証明すると、渋い顔をしながら

「サザエの一つでも獲ったらすぐに本部に連絡して捕まえたるぞ!!」
「ウエットスーツを着とるヤツは15時までに海から上がらにゃいけんっていう事になっとるけんのぅ!!」

と言い捨て、猛烈なエンジン音と共に去って行った・・・。

15時??ぷぷっ(笑)。小学生でもあるまいし。

その後も根気良く魚達との駆け引きが続いた。しかし40cmオーバーのイシダイを押さえの途中に身切れでバラし、40cm弱のキジハタは至近距離で数秒間ロックオンしたにも関わらず、海藻に邪魔されヤスが撃てず。マハタには散々遊ばれ、コロダイの群れはいたるところで無防備の乱舞。地を這うアカエイに、丸々としたイシガキダイ・・・。いつもより5m深い場所に行くだけで、こんなにも魚種・サイズが変わるなんて・・・。もっともっと潜りたかったが、そろそろ疲労感も時間も限界に近い。熱いポイントの発見に、新たなる魚との遭遇。獲れなかった悔しさより、次回への期待が大きく膨らむ。これはやばい!海や魚に対して価値観が変わりそうだ!少々のことでは満足できなくなるかも(笑)。

しっかり睡眠を取り、体調を整えてから今月中に必ずリベンジします。

「絶対捕まえちゃるけん逃げんなよ〜!!!」





場所 島根県某所
『本日の突果』
天候 晴れ
海況 風弱く波高1m
中潮 干潮 9:15
透明度 10〜12m
潜水時間 7:30〜15:00
表面水温 28.1℃
最大水深 15.9m(28.4℃)
ヤス 2又手銛 2.7m 
フィン ワープフィン
突果 コロダイ 54cm  (自己記録)
イシダイ 30cm
コショウダイ 29cm  
(初突果)
カサゴ、メバル 27cm
本日の食卓
【左:刺身盛り合わせ】
コロダイの刺身はピンク色でとても綺麗。歯応え、旨みとも合格です♪
【右:メバル&カサゴのネギポン】
あっさりとした白身魚をあっさりポン酢で夏らしく食べる。その他、コロダイはカルパッチョにもなりました。
今日のコロダイは非常に美味しかった。





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