釣行記


『不純な動機』

突行日 2004.5.30


今日の突行はホームページのネタ探しがメイン。Radiography(魚のX線写真)のコーナーを充実させるために、是非とも身近な小魚が欲しいところ。不純な動機といわれるかもしれないが、最後は食べて供養するのだから,海の神様も笑って許してくれるだろう。

夜勤前ということであまり遠出はできない。近場である程度魚種が揃っていそうなポイント・CCを選択し、11時15分より突行を開始した。海は今日もベタ凪で、陸からは澄んで見えたが、実際の透明度は海面で2mほど。異常なほど白濁していて、まるで潮汁の中を泳いでいる気分だった。潜れば濁りも解消されるかと思ったが、それもまったくの期待外れ。光があまり届かず、切れかかった海藻の残骸と濁りで、5m以深は味噌汁の中を泳いでいるような感じに・・・。

いろんな意味でお先真っ暗な状態での魚突きがスタート。あまりの視界の悪さに、現れては消えていく魚の正体すらつかめない。久々に味わう過酷な現状。しかしエントリーポイントから東側の沖に出ると、流れがある程度速くなり、透明度と魚影もまずまず保たれていた。「ここならなんとかなりそうだ。」そこでまず目に付いたのはウマヅラ。早く突けよ!と、言わんばかりに大きな体をじっと動かさずオレにアピール。水温も20度近くになり、気持ちも身体もかなり弛んでいるのだろう。まったく逃げる素振りがない。中にはゆらゆらと近寄ってきてヤス先にゴツンと頭をぶつける無神経なヤツも(笑)。HPのネタにはならないが、オカズには十分。30cmオーバーの良型を選んで6〜7枚捕獲した。

ちなみに今日、撮影用に欲しかった魚はタナゴ、クジメ、ギザミ(ベラ)。型が小さいと、ヤスで撃った瞬間に組織が崩れてしまい撮影どころではなくなるので、最低でも20cm程度は欲しい。いつでも獲れる魚だけど、いざ狙ってみるとなかなか獲れない・・・。まぁこれって良くある話でしょ。産卵期も終わりに近づき、良型はほとんど姿を消してしまったため、チャンス自体も少ない。結局タナゴを1匹捕獲するのに1時間もかかってしまった。その後も根気よく小魚を追いかけていると、水深6〜7m、海藻の向こうで団欒中のチヌを2匹発見!距離は近いが、こちらには気付いてなさそうだったため、大きい個体に狙いを絞り、海藻を背に近寄ってすかさず真横から一撃!意外にもあっさりと兜(両頬)を貫通し、楽に取り込み完了。まったく日焼けの無い銀色に光り輝く綺麗な魚体。採寸の結果は42cm。まずまずのサイズだね!しかし肝心のギザミは捕獲サイズを1匹も目撃できず、クジメにいたってはその姿すら1度も確認できなかった。その他にはコブダイの幼魚を射程に入れたが、これはあまりにも可哀相だと断念。フグもアナハゼも食べないので突けない。何より中途半端な小魚狙いで2時間以上の突行は、思ったよりもモチベーションの維持が難しい。オレは一体何のために潜っているんだろう?

辺りを見渡せばいつの間にか雨が降っていた。近くでサザエやアワビを獲っていたダイバー達もボートに乗って引き上げていく。磯物を拾っていた老夫婦の姿も家族連れの釣り人達もいない。「はぁ〜、今日も独りぼっちか・・・。」天候と供にテンションが次第に下り坂に入ってきたところで、海から引き上げることにしました。

やっぱり今日のような突行は、終わった後もなんだか気分がパッとしないね。楽しくないというより魚を追っていて燃えるものがない、何よりドキドキ感が無い。・・・というわけで、HPのネタ探しのための突行は今回限りで終了します。次回からは今までどおり海を、そして魚突きを満喫します。楽しんでいればネタなんて後からいくらでも付いてきますよね。





場所 CC
『本日の突果』
天候 曇りのち雨
海況 ほぼ無風 波高0cm
中潮 干潮 13:00
透明度 1〜3m
潜水時間 14:30〜16:15
表面水温 19.5℃
最大水深 7.5m(18.8℃)
ヤス 2又手銛 2.7m 
フィン ワープフィン
突果 クロダイ 42cm
ウマヅラハギ 8匹
ウミタナゴ 21cm
本日の食卓
【左:ウマヅラチャーハン】
失敗から生まれた意外に美味しい1品。レシピは後日公開予定。
【右:明鯛子】
黒鯛&明太子を混ぜて包丁で叩きあげる。一応美味しいんだが・・・、別々に食べても良いような気がする。





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