釣行記


『テトラの魅力』

突行日 2004.6.2


サンバソウすら目撃できなかった前回の遠征から3週間。早くも今年2度目の日本海遠征へ。前回より平均水温はずいぶん高くなり、それだけ魚の活性の上昇も期待される。

ポイント到着は9時前。準備もほどほどに海へと急ぐ・・・が、勢い余ってウェットスーツのファスナー全開のままエントリー(汗)。「うぉ〜冷てぇ〜!!!」心の中で叫びながらソッコーで海から上がり、ファスナーを閉めてリスタート。

残念ながら海の中は日本海らしくない透明度だった。昨日までの雨が残っているのか、海面には30cmほどの濁った層ができ、それが視界を遮っている。ポイントが河口付近というのもその大きな要因の一つだろうか。

今日はメインポイントに行く前にちょっと寄り道を。エントリーポイント付近にある、いつもは素通りするテトラ周辺を覗いてみた。潜ってまずその魚影にビックリ!メバル、タナゴ、ハコフグ、アイゴ、チヌ、イシダイ(サンバソウ)、スズキ、メジナ、ベラ・・・etc。今までここを素通りしていた自分が恥ずかしく思えるほどの水族館状態。初めて体験する日本海のテトラの魅力・・・。恐るべしテトラポット!オレが知ってる広島のテトラはただのブロック。日本海では漁礁だ!次回からは迷わずここに立ち寄りますよ。そのテトラ際にて開始早々にチャンス到来。5mの海底で30秒ほど待っていると、最初の客人が寄って来た。40cmオーバーのチヌだ!あっさりと射程圏内に入り、じっと睨めっこ・・・。そして横を向いた瞬間に撃ったヤスは、腹部を貫通!!チヌは必死で逃げようとシャフトを軸に凄い勢いでクルクルと回転(汗)!暴れるチヌを押さえようにも、貫通しているため直接掴むしか方法がない。“手早く素早く”を心掛けてがんばってみたが、結局あと少しのところで身切れでバラしてしまった。

最近チヌの捕獲時にシャフトまで貫通するケースが多いような気がする。深く刺さるに越したことはないが、貫通すれば良いというものでもない。やはり一番重要なのは撃つポイント・・・。まだまだショボいスキルだね。
5分後、同じようにテトラ横の根に身を隠して待っていると、サンバソウが4〜5匹の群れでやって来た。小さいと分かっていながらも、塩焼きサイズを1匹捕獲。その後も少し粘ってみたが、いくら待っても小物しか寄って来ないので、見切りを付けてメインポイントへと向かった。

メインポイントも今日は何故だか視界が悪い。6〜7m先が薄っすらと見える程度。そしてポイントに到着して間もなく風と波が目立ち始めた。このままいけば体力的に厳しいと感じながらも潜行開始。ここも水温の上昇につれて魚影は明らかに先月より濃くなっている。とはいえ目に付く大きな魚といえば、コブダイ、ボラ、タカノハダイ・・・。初めて見るニザダイは、己の身の臭さに相当自身があるのだろうか。自分が狙われるはずが無い!とばかりに、射程圏内を悠々と泳いでいく。サンバソウはたまに見るものの、イシダイクラスは一向に姿を見せない。岩下をくまなく探しながら、偶然居合わせたカサゴを次々と捕獲。途中、2匹の確実50オーバーのイシダイらしきシルエットを岩穴の奥で発見し、ロックオンした直後にその正体がニザダイだと解かった時は相当ガッカリしました。(ニザダイを見慣れてないもので・・・恥)

今度は気分を変えて砂地へ移動。未だ出会ったことのないヒラメ、マゴチ探しに目を凝らす。しばらくして海底に変な生き物発見!おっ!?と身構えたがその正体はエイ・・・。う〜ん残念。。。しかしその直後、近くをホバリング中のコウイカを発見!遠目からヤスを撃ったが情けなくも足をかすめただけ(涙)。絶対逃げられる!と思ったが、何故かヤツは墨を吐いただけでその場から離れようとしない。これはラッキー♪墨の中から薄っすら見え隠れする姿を目掛けて、今度は落ち着いてヒット!取り込みは簡単だが、取り込んだ後の墨の量が半端無いのがコウイカの厄介なところ。ま、美味しいから全然許せるけどね。

潜り始めて2時間ほどが経過。収まらない北風に、穏やかだった海はすっかりその姿を変え、辺りには白波が立ち始めた。それと共に海の中も濁りがかなりキツクなり、わずか30分ほどで透明度は6mから2mほどに。とりあえず一度上陸し、休憩を兼ねて1時間ほど様子を見たが(そのうち45分は岩の上で爆睡)、海況は相変わらずイマイチな状況。瀬戸内レベルの透明度に加えて、この波の中では楽しい魚突きが出来るとは思えない。まだまだシーズンは始まったばかり。魚影も確実に濃くなっているし、サンバソウだって姿を見せてくれた。若干不完全燃焼ではありますが、次回への期待を胸に、潔く海から引き上げることにしました。

今日一番の“見もの”はテトラからメインポイントまでの道中に遭遇した2〜300匹近いボラ(50cm程度)の大群!数m先をカーテン状に広がって等間隔で通過・・・。初めてボラを見て綺麗だと思った一瞬でした。

よし、今月中にもう一度リベンジだ!3度目の正直になればいいな〜!!




場所 島根県某所
『本日の突果』
天候 曇り
海況 風強く 波1→1.5m
大潮 満潮10:30
透明度 6→2m
潜水時間 9:15〜12:15
表面水温 19.6℃
最大水深 7.8m(19.6℃)
ヤス 2又手銛 2.7m 
フィン ワープフィン
突果 サンバソウ 2匹 28cm
カサゴ 3匹 27〜22cm
コウイカ 1ハイ
本日の食卓
【左:刺身盛り】  【右:カサゴ汁】
今日は刺身盛りを作ってみました。コウイカはムチムチのゴリゴリで甘く、カサゴはプリプリ、サンバソウは小さいけど強引に刺身に・脂ののりはイマイチだが、歯応えはあってなかなかgood!飲んだ後のカサゴ汁はいつだって最高!!





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