ホームページの公開も無事に終わり、一段落ついたかと思えばいろいろな不具合の修復作業に追われる毎日。のんびりやればいいのだろうが、この１週間は睡眠不足がたたり、寝起きは身体が鉛のように重たく感じられる。しかも今日は夜勤と夜勤の中日であり、加えて昨日から引き続きの雨模様。家で静養する条件は十分揃っているにも関わらず、どういうわけか足は海へと向かってしまう。

１１時３０分、現地到着。雨は一向に止む気配が無いが、悪天候にも関わらず海面は驚くほどのベタ凪。しかし透明度の悪さは海へ入らずともはっきり伺えた。

準備もほどほどに突行を開始。そこで気になる透明度、、、なんと５０cm。手を伸ばすと指先が霞んで見えない。沖へ出てもやはり海面の濁りは変わらなかったが、実際に潜ってみるとこれが意外に澄んでいる。降り続く雨がベタ凪の海面に積もっていたのだろう。魚影の方はイマイチだったが、それでも開始から１０分程経ったところでウマヅラの群れに遭遇。寄ってくるヤツもいれば逃げて行くヤツも･･･。この違いはいったい何だ？と思いながらもヤス先で触れそうな距離まで来た数匹を捕獲。どのウマヅラも良型だったが、欲を言えばスズキが１匹欲しいところ。いつもならこのポイントでよく見かけるスズキだが、今日は数が少ない上にサイズも小振りで何だか忙しい雰囲気。大きなスズキは雨が降っているので河口付近までお出かけ中なのだろうか？無いものねだりをしても仕方が無いので、大きめのウマヅラを選んで追加。

今日は何故だかチヌの愛想が非常に悪い。この天候、透明度が影響しているのか？しかしオレの頭には透明度が悪くなると警戒心が薄れるというイメージがあるのだが･･･。

その後もスズキを求めてちょくちょくポイント移動を繰り返す。４５分が経過した頃、ハネサイズを数匹目撃するも、まともな勝負はしてもらえず。そんな中、チヌとの大一番は突然やってきた。

水深６〜７ｍで待っていると１匹のチヌがゆっくりと視界（３ｍ）に入る。サイズは４０cm後半に見えた。そう簡単には寄りそうな気配はないが、こちらに興味を持っていることは見え見え。ならばとチヌから目を逸らし、こちらもじっと我慢の根競べ。十数秒経過しただろうか？しびれを切らしたのはチヌの方。止まったり、横を向いたりしながらも少しずつ寄ってくる。クリーンヒット圏内への突入は時間の問題と思われたが、あと１歩が寄り切らない。このまま待ち続けるべきか？しかしこちらの残り酸素量も少なくなっており、さらに時間が経てばチヌが興味を失い泳ぎ去って行く可能性も十分にあるため、チヌが横を向いた隙を見て今度は少し寄ってみた。チヌの目は不思議そうにこちらをギラリと凝視。この距離（間合い）が限界だと判断し、ヤスを撃った！ヤスは左側のエラに直撃したものの、そこから斜め後ろ向きに入り、腹部を僅かながら貫通！

寄せて、寄って、突く。
のっこみ期で薄れた警戒心も手伝い、久しぶりに納得のいく魚へのアプローチが出来たが、この後の取り込み方がまだまだ素人っぽかった。左手は頭を鷲掴みにしているものの、エラにはノータッチ。そこで右手でエラ抜きをしようとシャフトを離した瞬間に大暴れし、その勢いでヤスがチヌから抜けてしまったため慌ててチヌを抱きかかえる。やばい！抱いている上にエラをギュッと閉められ、エラ取りが困難な状況。すぐさま強引に口の中へ指を突っ込むが、チヌの噛む力もなかなかのものだ。さすがに貝や蟹を噛み砕くだけの事はある。数週間前、はしけんさんが銛部合同キャンプでのチヌ捕獲時に「ハグハグされた」と茶目っ気たっぷりに言っていたが、オレにすればそんな可愛い表現ではなかった。かなりの痛さ。しかし生き物との駆け引きの中で受けるこの痛み、なんだかちょっぴり快感でもある。実はオレってＭなのか（笑）？しかしこれが大型のコブダイならそんな冗談も言っていられないだろう。数秒後、なんとかエラに手を突っ込み捕獲完了！

大チヌを獲った後もスズキへの思いは捨てきれず、時間的にもまだ余裕あったため、３０分ほど探し回った。しかし誰もオレを相手にしてくれない。そしてふと辺りを見渡すと、雨はいつの間にか本降りに。釣り人はおろか、漁師すら居ない。降りしきる雨の中、大きな濁った水溜りの中にオレ一人･･･。良い魚は獲れたけど、、、なんだか少し虚しくなってきたところで、納銛としました。

海から上がるとバッドタイミングで職場からの呼び出しコール！記念写真も早々に引き上げましたが、帰宅後に計測してびっくり！なんとチヌは自己記録タイの５３センチでした！やるじゃん！っていうか目測誤り過ぎ（笑）！

場所	ＡＡ	『本日の突果』
天候	雨
海況	無風　ベタ凪
潮	中潮　干潮 １４：１５
透明度	０．５〜４ｍ
潜水時間	１１：４５〜１３：１５
表面水温	１８．６℃
最大水深	６．５ｍ（１７．０℃）
ヤス	２又手銛　２．７ｍ
フィン	エスカペッツ
突果	クロダイ　５３ｃｍ ウマヅラハギ ６匹　３８ｃｍ〜

本日の食卓
						【左：黒鯛の皮付き刺身】 これからの季節、歯応えよく刺身を食べるにはこれが一番！ 【右：黒鯛のアラ煮】 アラ煮というか・・・。煮過ぎて崩壊気味です（笑）。しかしお味の方は抜群！