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      今日は嫁のお父さんの誕生日。おそらく水温の低さは今がピークの時期だろうが、何とか自分らしいおもてなしを・・・と思い、旬の寒チヌを求めてお気に入りのポイント・AAへと向かった。
 現地到着は10時過ぎ、早速着替えを済ませていつもの場所より潜行を開始する。
 
 この時期のチヌの攻略で大事なのは、チヌより先に相手を発見すること。こちらが先に見つければ死角から少しずつ詰め寄ったり、身を隠しながら寄せたりと、少しは太刀打ちできる。しかし今日は(今日も?)透明度が悪い。魚影はまずまず良さそうだけど、確認できるのは遠くの方に薄っすらと見え隠れするシルエットのみ。我慢の空潜りが続いた。
 
 30分が経過しようとした時にようやく1回目のチャンスがやってきた。水深5m程のところで団欒中の良型のチヌを2匹目撃。しかし、完全に寄せるには息が持たない・・・。焦る気持ちを抑えて一度浮上し、呼吸と心拍を整えて再潜行・・・。幸運にも良型2匹の井戸端会議はまだ続いていたため、じわりじわりと丁寧にその距離を詰める。運が良いのか悪いのか、射程まであと50cmというところで手前の1匹に気付かれたが、逃げようとしたところで本能的にヤスを撃つ!そして久々のクリーンヒット!エラ付近に深々と刺さったヤス先は脊椎を捕らえたのか、チヌはほとんど暴れない。あっさりと取り込み完了。検寸の結果は44cm。久々の良型クロダイだ。
 
 なんだか今日はもう1匹くらいいけそうな気がするぞ!?正月以来の40cmオーバー捕獲に気持ち的にゆとりが出たのか、それとも余裕の現れか・・・。結果、それはただの慢心に過ぎなかった。
 
 ポイントを少しずらしての30分後、再び水深5mくらいのところでほぼ同サイズのチヌと遭遇。潜ったらその場に居た・・・、というラッキーなシチュエーション。ギリギリ射程圏内。チヌはこちらに気付いていないのか、ゆっくりと背を向けて泳いでいく・・・。
 
 「真後ろからは厳しいな・・・。しかしこのままみすみす逃がすのも・・・。」
 
 迷っている間にも、距離は確実に開いていく。コンマ何秒の時間が凄く勿体無く感じた。
 
 「ヒットは間違いないんだ!この距離ならなんとか取り込めるはず!このチャンス、逃がしてなるものか!!」
 
 ・・・と、結局フルパワーで斜め後ろからヤスを撃った。ヤス先は体部の尾鰭寄りにヒット・・・さぁ抑えるぞ!と思った瞬間チヌが猛然とダッシュ!瞬発的な泳力にヤスが完全に振り払われ、チヌは一瞬のうちに視界から消え去ってしまいました。
 
 後方からのヒットは確かに捕獲率が低く、結果から言えば撃ったこと自体が判断ミスだったのかもしれない。獲れる時ってのは本能的にヤスが出る場合が多く、撃とうか撃つまいか迷った時はあまり良い結果に終わらない。今日のような場合、チャンスの多い夏場なら撃たずに次の獲物、他の獲物を待っただろう。でもこの時期のチャンスは一日に1度もしくは2度あるか無いか。もし来週、再来週、同じシチュエーションで同じチヌと遭遇したらどうするか?やはり撃ちに行くと思う。でも全く同じ過ちはしないようにせねば。ここまで考えて魚突きをしている以上、成長しなくては意味が無い。
 
 ちなみに誕生日パーティーは大成功に終わりました。やっぱりチヌは今が旬ですね。この季節、このサイズになると脂も乗って最高です!!
 
 
 
 
 
        
          
            | 場所 | AA | 
              
                
                  | 『本日の突果』 |  
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            | 天候 | 曇り |  
            | 海況 | ほぼ無風 ベタ凪 |  
            | 潮 | 中潮 満潮8:30 |  
            | 透明度 | 2〜3m |  
            | 潜水時間 | 9:45〜10:45 |  
            | 表面水温 | 10.9℃ |  
            | 最大水深 | 7.9m(10.7℃) |  
            | ヤス | 2又手銛 2.7m |  
            | フィン | エスカペッツ |  
            | 突果 | クロダイ 44cm |  
        
          
            | 本日の食卓 |  
            |  |  | 【左:寒チヌの刺身】 大葉で包んだ寒チヌの刺身は最高!
 【右:寒チヌのカルパッチョ】
 刺身でも十分にいけるのですが…。これもまた美味いんだなぁ〜。
 
 ※もちろんアラは吸い物に。お父さんの誕生日会は滞りなく無事終了いたしました。
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