魚を下ろす


基本中の基本。まずは魚が下ろせなくては調理もできない。料理にならない。どうにもならない。話にならない。
ここでは魚を3枚に下ろす方法をご紹介します。自分で魚を捌けない方、これから魚料理を始めようと思っておられる方は、是非参考にしてみて下さい。




まずは鱗(ウロコ)を取ります。しっかりと魚を押さえ包丁を立てて食べる予定の部分は全て剥ぎ取ります。
アラ煮等をする場合は頭部の鱗も面倒臭がらず取りましょう。次いで腹出しです。左右の腹鰭の間に包丁を入れ、肛門から喉下までを完全に開き、内臓・エラ・血合い等臭みの元を丁寧に取り除きます。歯ブラシを使うと簡単・綺麗に取れます。この時、洗浄するための水は出来るだけ少量で行いましょう。


面倒な腹出しを終えれば後は三枚下ろしです。
包丁の入れ方は好みによりますが、左図の様にまずは背側・頭寄りから包丁を入れ、骨に沿って体の中心まで切れ込みます。背骨まで完全に包丁が届くと、魚の向きを変えて同じ様に反対側からも包丁を入れます。最後に“あばら”の骨を切断します。


あとは首根っこを切れば、半身完了です。反対側も引っくり返して同じ様に下ろしましょう。
どの向きで包丁を入れると簡単か?魚の向き、包丁の角度、力具合、何匹か調理すれば直ぐに習得できると思います。
※包丁を入れる前の段階(左写真時)で、いきなり頭とカマの部分を切り落とせばもっと簡単に下ろす事が出来ます。ちなみにこの方法が、一般的な下ろし方らしいですね。


大事なのは左図の様に常に骨に沿う事。包丁で骨を感じ取りながら、できるだけ骨に身を残さないよう心掛けましょう。3枚に下ろせたら“あばら骨”に沿ってカマの部分を切り落とします。
これで右図の様にアラが完全に分離されました。


最後は皮引きです。尾側より包丁で身と皮の間に切れ目を入れ、包丁をしっかりとまな板に固定し、皮を引きます。(※決して包丁を引くのではありません)左右に少しづつ動かしながらゆっくりと引いていきましょう。
皮が引けたら後は中骨を避けるように背側と腹側に分けます。皮を引く前にこの工程を済ませていても構いません。また、魚のサイズや調理方法により中骨を取り除く必要が無い場合や、毛抜きなどで丁寧に抜いたほうが良い場合もあります。




以上が基本的な魚の下ろし方です。
できるだけ手早く行うことが、鮮度を保ち、美味しくいただく秘訣であることは言うまでもありませんね。刺身一つにしても、プロが捌いた刺身と、素人が捌いた刺身では全く味が違いますから。(※やや大袈裟です。)
最初から上手に出来る人はいません。何事も練習あるのみ。経験を重ねれば絶対上手くなります。オレも魚突きを始めて、刺身サイズの魚が獲れるようになるまでは魚を下ろしたことはありませんでした。
味付け等は二の次です。まずは基本をマスターしましょう!



※ここで紹介する方法は、管理人がTVや台所で何気なく見た光景(下ろし方)を思い出しながら独学で習得したものです。プロの料理人が行う方法とは若干異なりますが・・・ま、出来上がりは同じ様なもんでしょ。
※魚を切っても手を切らないように気を付けて下さい。切れ味の悪い包丁は、切れる包丁に比べ怪我をする危険性が高くなります。刃毀れの無いよう良く研いで、最後まで集中して調理を行ってください。





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