クロダイを極める

極めるシリーズ第2弾は釣り師にとって憧れの魚クロダイ。頭から尻尾までいろいろ食べ方がありマダイと同じく捨てる所が無い!30cmを超える個体に限るが春〜初夏にかけての産卵期直後は身に締まりが無く、歯ごたえも無く美味くも不味くもないので無理に獲らない方が良いかも・・・。




PART 1 刺し身
クロダイに限らずまずはどんな魚でも刺し身だろう。魚本来の味を知るためには小細工はいらない!
そしてこの魚・・・やっぱり美味い!
※ワンポイント
鱗を落とし、三枚に下ろしたら皮は剥ぐ。切る時はやや厚めにしてゴリゴリとした食感を楽しもう!
一日冷蔵庫で置くことにより旨みが増す・・・が歯応えは落ちる。

PART 2 カルパッチョ
ちょっと細工をしてみたカルパッチョ!カルパッチョには相変わらずレッドオニオンが良く合う!ベストカップルじゃね〜の?
刺し身にして身がベタつく旬でない時期はカルパッチョが超お勧め!
※ワンポイント
刺身と同じ要領で。この場合切る時は出来るだけ薄切りで!
作り方はウマヅラのカルパッチョと同じで盛り付けは冷えた皿が基本。


PART 3 塩焼き
30cmまでの魚なら塩焼きがベスト!身の締まりも良く、鯛の塩焼きにも決して引けを取らないぞ!
たっぷりの塩にざっと醤油をかけて・・・。
※ワンポイント
ヒレが焦げ付いてしまうのでヒレには特にしっかり塩を振る。
新鮮なものは身が弾けるので、切れ込みを忘れずに!


PART 4 潮汁
さすが・・・。
思わず頷くこの1品!塩と昆布ダシだけでここまでの濃厚な味が引き出せるのは立派!1日経つとさらに味わい深くなる。これはマジで美味い、アラを捨てるのはナンセンスですね!
※ワンポイント
昆布でダシを取り、湯通ししてアクを抜いた黒鯛のアラをいれ酒と塩で味を整える。


PART 5 チヌ飯
釣り人ならではの1品!美味いんだな〜これが!ゴボウなんかの山の幸と一緒にしてもいいんだけど、チヌと米のみの味を堪能するのも粋だよね。
※ワンポイント
丁寧にアクを取りながらクロダイのアラを煮こみ、その煮汁を冷まして米を炊く。
もちろん3枚に下ろした身も一緒に炊き込むよ!香りと色付けに薄口醤油や酒も適量。
我が家では隠し味にそばつゆを入れてます。


PART 6 スパゲッティ‐
見て解るようにはっきり言ってクロダイの味よりトマトソースの味に大きく左右されるためここでは完全にチヌは脇役・・・なんという存在感の無さだ!
※ワンポイント
アクアパッツァの残りにチヌを半身入れて炒め、パスタに絡ませる。


PART 7 香草焼き
別に塩焼きでも良かったんだけど、その香りはちょっと小洒落た気分にさせてくれる。焼きたてのチヌから出る甘みとピリッと効いたペッパー、それからハーブの香りが何とも言えない。
※ワンポイント
小さな切れ込みを多く入れてブラックペッパーを程よく馴染ませる。お腹にはローズマリーを詰めて丁寧に焼き上げる。


PART 8 アライ
産卵直後のクロダイに、歯ごたえを求めてアライにしてみた!なんかイマイチだったなぁ・・・。
※ワンポイント
刺身よりやや薄切り。氷水にざっと浸けて掻き混ぜる。その後はよく水気を取って。


PART 9 アクアパッツァ
上品なチヌの味が濃厚なトマトベースによく合う!これも身の締まりに欠ける時期、少し臭みが気になる人向けの料理かな。美味いのは美味いが・・・。
※ワンポイント
オリーブオイルで炒め、アサリ、エビを入れてさらに炒める。その後白ワインをざっと入れて、あらかじめ煮込んでおいたトマト、タマネギ、ニンニクをいれてグツグツと・・・。


PART 10 チャーハン?
感想は『濃いっ・・・。』の一言。一応味的にはアリなんだけどね。
アクアパッツァでどんどん煮詰まり凝縮されたエキスを絡ませて作るわけだから濃厚過ぎる一品が出来てしまうのは当然か。
※ワンポイント
アクアパッツァの残り汁で御飯を炒める・・・。出来上がりにはバジル等を添えて。


PART 11 お茶漬け
はっきり言って美味過ぎです!かけるものは熱いお茶、もしくは潮汁!
とにかく美味い、美味い、美味い、是非お試しあれ!!!
ハマっても知らないよ(笑)
刺身が余れば次の日はこれで決まり!
※ワンポイント
本家本元は健康さんのHPです。
熱い御飯にクロダイのヅケをのせ、好みによってネギ、&山葵を・・・。
僕の場合ヅケは醤油1:日本酒1.5くらいで一夜漬けてます。


PART 12 兜焼き
チヌもある程度の大きさになるとアラの部分だけでも結構食べるところあるんだよね!塩焼きを普通に食べるよりも何だかちょっと偉そうな気になる。
※ワンポイント
写真は45cmのチヌ。
濃い目の塩水に30分漬けてその後しっかり水を切り、塩をたくさんまぶしてオーブンでじっくり焼きました!


PART 13 アラ汁
美味いな〜。さすがだね!潮汁もいいけど、味噌風味もかなり美味い。どちらを好むかは人それぞれだな。オレも気分によって作りわけるよ。
※ワンポイント
魚の味を殺さないためにも味噌はあくまで薄めで。
昆布とアラでじっくりダシを取り、酒を少々。出来上がりにネギや酢橘を添えて・・・。


PART 14 冷しゃぶ
手が込んだ割にはそうパッとしなかったのがこの冷しゃぶ・・・。もちろん不味くはないんだけど、なんかイマイチ素材の持つパンチ力を全然活かせれなかったなぁ。ざっと出汁にくぐらせるまではいいんだけど氷水に浸けた後になんだか覇気がなかった。
※ワンポイント
鍋の中の出汁は昆布とクロダイのアラから取った。
タレはポン酢系とゴマダレ系の2種を用意。
刺身より多少薄切りにし、ざっと湯通ししてざっと氷水で冷まし、ばっとタレにつけて一気に食べよう。


PART 15 しゃぶしゃぶ
冷しゃぶじゃなくて普通のしゃぶしゃぶの方が美味いかもしれない?とちょっと手を抜いてスタンダードに攻めてみた。正解!
こっちの方がイケてるね!柔らかくなった身からでるクロダイ本来の味を伝えてくれる。上品な一品だ!
※ワンポイント
出汁には特に影響されないので昆布やかつお出汁で十分。
ゴマダレよりもあっさりポン酢がお勧め(好みだけどね)!

PART 16 アラ煮
捨てるところの無い黒鯛はアラにも食べれるところが一杯!
刺身やカルパッチョをさっぱりいただきながら、こってり煮込んだアラ煮もつつく。これ贅沢だよね!大きな黒鯛が獲れたら是非食してみよう!
※ワンポイント
さっと熱湯にくぐらせて冷水で流しながら鱗、血合いを完全に落とします。
そして酒、醤油、味醂、砂糖で水は一切使わずにコツコツと丁寧に煮込みます。

PART 17 タタキ
歯応えの落ちる初夏〜秋に、ゴリゴリとした食感で刺身を食べたいならコレ!銛部・合同キャンプでSUGIさんに教わった一品。一度で虜になってしまった!
歯応えだけでなく、皮からでる微妙な旨みにも注目!
※ワンポイント
5枚に下ろしたあとに強火で焦げ目をつける。
バーナーがあれば良いが、なければコンロでも十分。あらかじめ網は熱しておこう!
皮が反り返ったら直ぐに氷水につけ、2〜3分締める。
あとは水気を取りザク切りにし、ネギ、生姜などの薬味を加えたポン酢でいただきます。

PART 18 寿司
寿司ネタとして黒鯛が活躍できるのは冬場に限ってのことだろう。それだけ冬場の新鮮な黒鯛は歯応えだけでなく脂も乗って最高!
※ワンポイント
ちょっと厚めに切る事以外は特筆すべきことはない。後は寿司飯にのせて握るだけ。
山葵を効かせて一口で!

PART 19 葱味噌
見た目はなかなかグロテスク・・・。歯応えのない時期用に考えた、歯応えのいらない1品。恐る恐る一口・・・ん?美味いじゃん!!
軽く醤油をかけて熱々の御飯に乗せても最高!これは久しぶりのヒットですよ!クロダイ料理の中では酒のお供に最適かな?
※ワンポイント
薄く下ろしたクロダイの身に、塩胡椒を満遍なくかけて1時間ほど冷蔵庫で冷やす。
次に刻み葱を加えて包丁で叩き、最後に味噌を好みに応じて適量混ぜ合わせる。
そのままでも良し、醤油をかけても良し!

PART 20 明鯛子
上の葱味噌に対抗して作った1品。このまま食べるよりは醤油と味の素を少々加え、掻き混ぜ御飯にかけて食べるのが一番!
明太子だけでも美味しいんじゃない?と言ってしまえばそれまでだが、チヌを加えることにより少し海鮮丼っぽくなる。
※ワンポイント
クロダイの身を包丁で叩きミンチ状にした後、明太子を混ぜてさらに叩きまくる。
以上!

PART 21 黒鯛飯・雑炊風
味噌と米と黒鯛のコラボレーション。やはり味噌ベースというだけあって、お茶漬けというよりはかなり雑炊風に仕上がっている。
完全な雑炊にしてしまおうと、卵を入れたり、手を加えすぎると蛇足になるのではなかろうか?
シンプル イズ ベスト!飲んだ後はこれに限る!
※ワンポイント
3cm角に切ったクロダイの切り身をゴマ油で炒め、軽く油を切った後、御飯の上に乗せる。
その後、黒鯛のアラで出汁を取った、やや濃い目に作った味噌汁を御飯にかけて出来上がり。

PART 22 黒鯛鍋・水炊き
意外とイケるのがこの鍋料理。鯛と同様に良いダシが出ることはもちろん、クロダイ自体もあっさりとした食感で上品な味を醸し出す。
プルプルの皮、兜のゼラチン質は絶品です。
※ワンポイント
昆布ダシと気持ち程度の日本酒、塩や醤油は味を調える程度に。クロダイは鍋に入れる前に一度湯通しをして、臭みを取る。
煮込む時は丁寧にアクを取りながら最後はポン酢でいただこう。大きな個体でなければ鍋には向かない。

PART 23 昆布締め
美味いっ。締め鯖が好きな人なら、おそらくこの味にハマってしまうだろう。なんといっても保存が利くのが嬉しいよね。旬を外してもこの料理法なら安定した味・食感を食卓に届けてくれそうです。
程よく締まった上質の白身を是非一度ご賞味あれ。
※ワンポイント
3枚もしくは5枚に下ろしたチヌの切り身に塩をして数時間寝かせます。
その後、塩を水で綺麗に流し、キッチンペーパーで水分をしっかり取ったら、適当な大きさ(チヌの切り身と同サイズ)の昆布と一緒に酢の中へ完全に漬け込む。
漬け込む時間は5〜7時間がベストだが、好みによって変えてみるのも良い。
PART 24 塩タタキ
この一品に関しては、多くを語る前に是非食べていただきたい。刺身でも無く、焼き魚でもない。口の中にに広がる斬新な食感と奥ゆかしい旨味は、一口食べると確実に虜にされてしまう。
ただ見ての通り、魚が見えないほど豪快に盛られたネギの山。ネギ好きな人には溜まらない一品であるが、ネギが苦手な人には食べる事すら許されないだろう。
※ワンポイント
5枚に下ろして皮を引き、満遍なく塩を振って身に馴染ませる。その後は身の両面を強火で白くなるまで炙り、そのままアルミホイルに包んで冷凍庫へ。
10分後、取り出した身を厚めに切り、器に乗せて豪快に葱を乗せて完成。ポン酢をかけても美味い。




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