先日のキジハタフェスティバルから中3日。
突果に対するハングリー精神はゼロに近く、突行におけるモチベーションもイマイチ。
テンションだけは高かったが、別に海に何かを求めているわけではない。
そんな感じで乗り込んだ、日曜日の日本海。
□ 1本目・ポイント・RT
海はベタ凪で、空は快晴。
透明度も10mは確保されており、先週に引き続き気持ちの良い突行の始まりだった。
まずは遠浅の海を、沖へ沖へと泳ぎ出る。
湾内から出るまでに通り掛かった2つの沈み根で、それぞれ40cm強のキジハタを1匹ずつ目撃するが、どちらも後回しにしてスルーを選択。この辺りの魚影も比較的濃かったが、魚影を構成するのはスルーサイズのイシダイやメジナのみ。お目当てのマダイやクエ、回遊魚といった魚には出会えなかったため、そのままさらに沖へと泳ぎ続け、潮通しの良いエリアへと繰り出すことに。
このエリアの魚影は…凄かった。
初めて見つけた沈み根が1つ。
特にその沈み根の周囲は根魚の魚影・密度が際立っていた。
潮は西から東への緩やかな流れ。
水深16mのボトムに、高さ5mの小さな根が一つ。
そして、その根を取り囲むかのように、高さ2〜3mの岩が散在するエリア。
魚影、やばい。
イシダイは60cm後半を筆頭に、軽く50匹。
イシガキダイは40cm半ばを最大に、どの個体も身がパンパンに膨れ上がっていた。
コロダイは60cm半ばを最大に7〜8匹の群れが悠然と泳ぎ、戦艦大和のようなオデコをしたコブダイが海底を這うように移動している。コショウダイも中層をフラフラと泳ぎ、名前の解らない南方系の魚(40cmクラス)も岩下付近を忙しく泳ぎ回っている。
もちろん、スズメダイを始め、捕獲対象にならないような小魚達も盛り沢山。
まさに楽園。
若干リバーズブロック気味だったが、そんなのお構いなしで潜行と浮上を繰り返す。
狙いは・・・ん〜・・・とりあえず群れのボス格のクチグロに設定。
海底から隆起した高さ2m程の岩の上に伏せ、執拗に寄せを繰り返した。
ゴリゴリ・・・ゴリゴリ・・・・・・・・。
60cm前後の中ボスまでは簡単に寄ってくるが、大ボスは群れの一番外側を右往左往し、たまにフラフラと近寄っては来るものの、どれだけ待っても射程圏内には入って来ない。
ふと視線を足元へ逸らすと、45cmくらいのキジハタが物珍しそうにこちらを見ていた。一瞬キジハタにヤスを向けようとも思ったが、二兎追うためには先にどちらを獲るべきか?と考えたところ、答えは“先にクチグロ”であったため、足元のキジハタは放置してクチグロとの駆け引きを楽しむことに。
こんな魚影の中で魚突き出来るって・・・ホント気分良いなぁ〜。
…と、感慨に耽りながらも何回か潜行を繰り返すうち、目の前の魚影が若干変化し始める。
イシダイが減り、コショウダイが居なくなり、何故かキジハタが増え、クエが登場。
しかもクエ、2匹同時に出没。
サイズは50cm強と、70cm弱。
もちろんそこからはクエ狙い。
慎重に寄ったり、隠れたり。隠れて寄ったり、諦めたり。
それを何度か繰り返しながら、オーバーハングの下に潜むクエを、真上から狙うというシチュエーションにこぎ付ける。
魚体を確認するなり、脳天からズドンと一突き。
手応え十分。
で、獲れたのは何故か、キジハタ55.0cm。
あぅっっ…。
見間違えてたのか??
キジハタをストリンガーに通し、気を取り直して辺りを再探索。
居ました、今度こそクエ!
再び1匹目と同様のやり取りを繰り返し、チャンスを伺った。
岩陰に隠れたクエに対し、一旦浮上して海面を移動し、死角から万全の態勢で距離を詰める。
数秒後、クエから最寄の沈み岩の上に着底したオレは、静かにヤスを構え、岩の上からゆっくりと身を乗り出し、岩陰にてホバリングを続けるクエをロックオ・・・ン!?・・・ん?・・・ま、またキジハタに代わってる・・・(汗)!?
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55cmを2連発!我ながらグッジョブ!! |
周囲を見渡してもクエの姿は無かったため、とりあえず目の前のキジハタをゲット。サイズは1匹目と同じく55.0cm。
何かがおかしい。目が悪いのか?頭が悪いのか?絶えず小さなキジハタが視界の中に居たため、老成魚のキジハタが大きく強調されてクエに見えた?いやいや、サイズ云々では無く、体の模様がクエだったような…気が…。
「んん〜。」
悶々としながらエキジット。クエって…あれ?どんな魚だったっけ?
ま、このストーリーの続きは、今後のリベンジ突行の際にでも…。
□ 2本目・ポイント・MSP
午後から風が強くなり、海は白波が立ち始める。2本目に予定していたポイント・MMは海況不良により突行不可能と判断し、風裏を求めてポイント・MSPへと向かったが、こちらも若干荒れ模様。何とか気合を入れてエントリーをしてはみたが、白波の中での突行はさすがに厳しいものがあった。
沖に出るなり波酔いは時間の問題だと確信したため、最も実績のある(期待値の高い)根を目指し、一目散にフィンを漕ぐ。その途中で、このポイントでの突行の際には必ず立ち寄る“お気に入りの沈み根”にて空潜りをしてみたが、コロダイの乱舞と40cm前後のイシダイを数匹見れたのみ。その光景を“チラ見”程度に済ませ、一番沖の根へと急いだ。
根に到着するなり、まずは落ち着く間もなく一潜り。
魚影としては期待していたよりは若干薄く、波のせいか透明度も7〜8mと微妙な感じ。それでも根の中層にある岩棚でしばらく待ってみると、65cmクラスのイシダイが視界ギリギリのところをフラフラ泳いでいるのを確認できた。
一旦浮上し、呼吸を整え再潜行。
今度は一気に海底まで潜って、根魚の様子を探ってみることに。
水深は20m少々。
居ました、クエ!しかも2匹。
サイズは50cmクラスと、70cm弱。
何だか1本目の再現みたいな感じだな…と、思いながらも、潜行と浮上を繰り返した。
クエはテーブル状になった岩下を拠点に、オレが潜っては直ぐに引っ込み、浮上しては少し離れるの繰り返し。毎回のようにクエが逃げ込む岩の死角から上手く近寄ったつもりでも、海底付近の薄暗さがクエの体色を微妙にカモフラージュさせ、発見までに時間が掛かってしまい、万全の態勢でクエに勝負を挑む事が出来ない。最大のチャンスは70cmクラスのクエと向き合っている時に、射程圏内(右前方)を50cmクラスのクエがフラフラっと通り過ぎた時かな。
あっちゃ〜。って感じ。
まーでも、さすがにその状態で小さい方を撃てないよね。
途中からクエを一切見なくなり、その間にまずまずのキジハタが1匹現れたため、周りにクエが居ない事を確かめてから静かにキルショットで捕獲。キジハタ
44.0cm。
再びクエが見え始めたのはそれからしばらくしてのこと。結局この根だけで1時間半近く粘っていたらしい。途中何度か嘔吐しかけたが、それでも気合で乗り切り、水深20mまでを・・・何往復?ん〜、軽く20往復はしてるかな。波酔いしながらの潜行だったので本数以上にキツく感じたが、時折見せてくれるクエの逃げる後ろ姿が発奮材料となり、制限時間ギリギリまで粘ることができたと思う。
「さ、あと3回潜ってダメなら帰ろう。」
そう決め込んで、一潜り。
数秒後、クエが逃げ込むテーブルの上に着陸完了し、ヤスゴムを引いてクエのシルエットを追う。。。
前方にクエ、確認!
サイズは…小さい方。。。
左腕1本だけでゆっくりと近寄り、射程圏内へ。
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苦労して獲ったコクエ、49.0cm。 |
クエは別の岩下に逃げ込むために、軽めのワンダッシュを…!!
と、同時にヤス先はクエの側頭部を捉えていました。
結局獲れたのは小さい方のクエ。後の採寸で49.0cm。
いやー、さすがに50cmは欲しかった(汗)。獲れた瞬間は正直「やった〜!頑張った甲斐があったぁ♪」って感じでしたが、エキジット後にメジャーを当て、50cm無い事を知った時は本気で凹みましたね。獲るべき個体じゃなかったのか…って。
つ、次は50cm超えるどぉ(笑)。
場所 |
日本海某所 |
−突果写真− |
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天候 |
晴れ |
海況 |
風あり 波1.0→1.5m |
潮 |
大潮 満潮 11:00 |
透明度 |
12m→7m |
潜水時間 |
9:00〜15:30 |
最大水深 |
20.8m (25.8℃) |
ヤス |
3.2mチョッキ銛 |
フィン |
ワープフィン |
突果 |
キジハタ 55.0cm 55.0cm 44.0cm
クエ 49.0cm
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