釣行記


『高知遠征 ’06』

突行日 2006.12.28〜30

 今年も年末に連休が取れたため、潜り納めは高知の海で行えることとなった。去年に引き続き2度目となる太平洋での突行だが、予報によるとここ数日間は海況があまり芳しくない様子。おまけに体調の方も風邪が完治しておらず、潜れるかどうかすら微妙な感じ。そんな状況でも迷うこと無く高知へと足が向いたのは、今でも去年の高知遠征の成功が色濃く残っていたからだろう。

リッチな気分で出発♪
 仕事納めが18時に終わり、広島駅を19時過ぎに出発する新幹線に乗り込んだ。まずは岡山まで新幹線で行き、そこから特急に乗り換えて高知駅へと向かう。良く考えてみれば新幹線(電車)に乗っての突行はこれが初めて。ちょっとしたセレブな気分を味わうことが出来た。とりあえず目的地までは座っているだけなので、もちろん体力的には楽だったのだが…車内では意外と目立っていた様子。ウェットスーツを一式、手銛、ロングフィン、そして寝袋…。中でも手銛の存在がモノ凄く厄介だった。何度も新幹線の天井にぶつけてしまい、出入り口では引っ掛かりそうになり、おまけに車内販売のカートにも踏まれ…。まー正直迷惑な乗客だったと思うよ。

フロート作成中 inヌルハチ邸
 そんな感じで約4時間。最終の特急電車で高知駅へ到着後、迎えに来てくれていたじゅんさん、エソマスター君、ヌルハチ君、馬君と久々のご対面。(馬君は初対面)夜も遅くに皆さん、ありがとうございました!その後はじゅんさんの車でヌルハチ邸へと向かい、ビールを飲みながら楽しい一時を過ごす事に…。

 ちなみに今回の高知遠征ではサメ&船対策のため、初めてフロートを使用する事になった。オレはフロート作成に関しての知識が全く無かった為、エソ君に甘えてフロートを作って頂きました。あざーっす!!


 
■ 1日目

 朝の目覚めはまずまず。咳は少し出る程度で、体調的には悪くはない。身支度を整えてからヌルハチ邸を出発し、高知大のキャンパスにて毒魚さん、マンタさん、くるぱーさん達と合流。軽く挨拶を済ませた後、1本目の突行ポイントを目指した。

 ― 1本目(西の西側ポイント) ―

 潜りたかったポイントの海況が悪かったため、海岸伝いに車を走らせ、風裏となるベタ凪のエリアにて1本目の突行を開始する。
 透明度は10m前後とまずまず良い感じ。このポイントではとにかく沖へ出なければ良い魚には出会えないと聞いていたので、とりあえず沖へ沖へと泳ぎ出て、魚影の濃い沈み根を探してみることにした。
 …が、何のイベントも無く突行開始から1時間が経過…(涙)。
 水深12〜13mラインまでを空潜りしながら、海底付近を探索していたが、一向に捕獲対象魚を見つけることは出来ず。「おっ!」と思わせる雰囲気の良い沈み根にも、居着いている魚はグレやタカノハダイ、ニザダイばかり。「今日はシュノーケリングだけで終わりだなぁ〜」と、謙虚に思っていた矢先・・・サ、サイナススクイ−ズ発症(涙)!

 これで快適なスキンダイビングさえも出来ない状態になってしまった。
 …というわけで、14時15分、不本意ながらもエキジット。

 ― 2本目(西の西側ポイント) ―

 誰一人として良い魚を見なかったらしいが、晩御飯のオカズが足りないということで同一ポイントにて2本目の突行を開始する。ここでのメインターゲットはブダイ系だったが、サイナスの痛みによりまともな潜行が出来ず、制限時間をオーバーしながらも結果はまさかまさかの連続ボウズ。ここまで酷いと、言い訳も悲しいよね。

■ VS ブダイ
 ぶっちゃけブダイは余裕で獲れるもんだと思っていた。
…が、ブダイの存在に気付くのが遅い上に、メス狙いの頭撃ち限定で追いかけていると、なかなか撃つチャンスが無く…。もうオスでも腹撃ちでも何でも良いや!と思っていたらサイナスの痛みが酷くなり…惨敗。

■ VS ヒブダイ
 ヒブダイもブダイと同じ理由で獲る事が出来ず。…っていうか、でかいヒブダイとアオブのメス?の区別がよく分からん(逆ギレ)!なんだかんだと言い訳ばかりで自分でも情けないが、獲ろうと思った時に獲れなかったのは事実。結果からして完敗。

■ VS アオブダイ
 ○○ブダイの中で唯一名前と顔が簡単に一致するのがコイツだった。
 あまり美味しくない魚とは聞いていたが、それも実際に食べてみなきゃ分からない…ってことで、急遽捕獲ターゲットに仲間入り。サイナスの痛みで深く潜れなかったため、中層を泳いでいるアオブダイを追いかけて撃つような形になったが、2戦2敗に終わってしまう。
 1回目は背中付近を身切れでバラし(60cmクラス)。2回目は70cmクラスの首根っこにしっかりと撃ち込んだが、取り込み中にラインブレイク。圧倒的なパワーを体感する事ができたが、続けざまに2匹もバラしてしまった罪悪感により、テンションは急降下。

本目の総突果・ある意味望んでいた展開です♪
 しかしエキジット後、みんなの突果を見て・・・何故か微妙に癒されました(笑)。ブダイ、アオブダイ、テングダイ…。太平洋ならではのご当地魚のオンパレード!高知大生&じゅんさん達のスキルの高さを知っている上であえて言わせて頂くと…この全突果はかなり笑えましたよ!!ヌルハチ君の獲ったイシダイや、馬君の獲ったコロダイの影が超薄い(笑)。

「これぞまさに、B級グルメの竜宮城や〜(彦麿呂風)」

 ちなみにマンタさんがアオブダイを2匹ゲットしたらしいが、彼はあのアオブダイを押し棒だけで突いてきたとか…。す、すげー。

 ハマフエやスジアラ、カンパチに比べればさすがにランクが落ちるが、今夜も初物ばかりの食卓になる事は容易に想像できた。太平洋のポピュラー魚、ブダイ。匂いに関してはかなり悪名高いアオブダイ。無味無臭と噂されるテングダイ。こいつらを食べるのが楽しみでしかたなかったのは・・・もしかしてオレだけだったのかもしれない(笑)。


 
※ ここからは毒魚さんの家で食事の準備から宴会まで。画像メインで掲載します。



仕事を終えて駆けつけてくれたまことさん&すぐるさんです!遠くからご苦労様でした♪
そして明日は一緒に潜れるとのこと。今夜は楽しんで、明日はがんばりましょう☆


 この後、すぐるさんとまことさんは買い出しに出掛け、残った人たちで料理を担当。みんなでやれば、料理も楽しい!!


毒魚師匠は山菜の仕込みです! まんた君とくるぱー君はアオブダイを! ヌルハチ君はいつも通りの作り笑い。



今晩の食卓です!!こうしてみると、普通に美味そう♪



乾杯前に、集合写真
海況の悪い中、みなさん今日一日お疲れ様でしたー!!







そして宴は始まった。



いつものように楽しく。



そしていつものような流れで・・・。










↓↓ちなみにこちらは宴会を彩った料理の一部です↓↓
山菜の天ぷら テングダイの刺身 アオブダイの刺身 ブダイの天ぷら

・毒魚師匠プロデュースの山菜の天ぷらは毎度のことながらマジで最高!こって りとした海の幸に囲まれると、その美味しさは一層際立つ。
・テングダイはあっさりとしていて、意外にも美味しかったことに驚いたね!またそれとは別に、じゅんさんの刺身の盛り方にはマジで感心させられましたよ。さすがプロ!今度盛り方教えてくださいねー♪
・そしてアオブダイ。覚悟はしていたが…やっぱ匂ったね(笑)!良い経験になった!
・ブダイの天ぷらはオカズとしては全然OK。良い意味で予想通りの味だった。







美味い料理と、海の話に花が咲く…。




どれくらい時間が経ったのだろうか…。




何だかんだと飲んで食べて騒いで…。




そして適度な疲労度にアルコールが手伝い…。











まったりムードに突入 まんたさんは爆睡モードへ…











そして悪魔が騒ぎ出す…











ヌルハチ 「ここからは僕の時間ですね♪(ニヤリ)」







さぁ、今夜も始まってしまった、ヌルハチ オン ステージ!








恒例のストリップショーと・・・(苦笑) 魚との卑猥な絡み…(失笑)









暴走開始から約10分が経過。。。


後輩の醜態を看かねたエソ君が、暴走王の動きにストップをかける…











ヌルハチ 「す、すみません…許して下さい…。」









そして暴走王は冷静さを取り戻すため、頭を冷やしに外へ出た…。










ヌルハチ 「また悪ノリしてしまった…。」 ヌルハチ 「あぁ・・・でも手が股間に…。」







・・・。










!?










何故か勢いを増してしまった暴走王・ヌルハチ!!



    

勢い余って女郎蜘蛛・シッパイダーマンに変身!!

これが真のスキンダイバーだ!!












もちろんその後は先輩方からのキツイお叱りが…。

※ ちなみに鼻の周りに付いてる緑の付着物はワサビです♪





 変態パワーが収まったところで、就寝の時間を迎えることに…。
 この日も前日に引き続き、じゅんさんとヌルハチ君と3人で同じ部屋に寝る事となった。電気を消して、即就寝…といかないのがこのメンツの情けないところ(笑)。この日は消灯後も「ぬるはちエロエロ数え歌」で意味もなく盛り上がりました。

「いちくび、にゅうぼう、さんさいじ…。」

超ツマんねー。

あー。もう、寝よ寝よ。

…。



ろくりとりす。

ぶっ…(爆)。

もうマジで寝るぞ!!

…。

…。

はちきれんばかりの…。


寝れねー!!!


 ■ 3日目


 寒さで目が覚めたのか、物音で目が覚めたのか…。
 毒魚さんが洗い物などで部屋掃除をする中、オレは寒さと眠気で寝袋から出る事が出来なかった。毒魚さん…申し訳ないです。。。これも昨夜、じゅんさんとヌルハチ君が寝させてくれなかったからなんですよー(笑)。

 8時30分、リクガメ級の遅い動きで何とか支度を済ませ、じゅんさんの車に乗り込みポイントへと向かった。泣いても笑っても今日が2006年の潜り納め。時折見える太平洋を横目に、イメージを膨らませ、10時30分に現地へと到着した。

 ― 1本目(西のポイント) ―

 陸から見える海は、昨日の海況がまるで嘘のようなベタ凪だった。これには一同、テンション大幅アップ!早速冷たいウェットに気合で袖を通し、意気揚揚とエントリーを開始する。

「どうかサイナスの痛みが起こりませんように…。」

 結論から言えばそんな心配はご無用だった。透明度は7〜8mといったところ。海底を見ながら沖へ沖へと泳ぎ出ていくと、次第に海底は見えなくなり・・・な!?・・・顔を上げると全く予想外の位置まで流されていました。岸へ戻ろうと全力でフィンキックするも、ほんの僅かずつしか進む事が出来ず…。はっきり言ってとても魚突きが出来る状況ではありませんでした。いや、魚突きにならないどころか、一歩間違えれば沖へ流され二度と戻って来れないような…そんな感じのヤバい流れでした。
 もちろん、仲良く全員ボウズでエキジット。


 ― 2本目(西の西側のさらに西のポイント) ―

 前日と同じポイントで潜る案も出たが、環境の変化を求めてさらに西へと車を走らせる。到着したのはとても雰囲気の良さそうな岩場と砂地の混ざり合ったポイントだった。ポイント全体が比較的浅く、ゴロタの岩山や漁礁のようなブロックが点在し、魚影としてはかなりの期待が持てる。潮流も適度な流れで透明度もまずまずだった…が、肝心の魚が居ない!!ブダイ、アオブダイ、タカノハダイ、メジナ、ニザダイ…んん〜、寂しいぃ〜。どこへ行っても魚が居ない。何をやっても魚が来ない。あても無く、テンションの上がらない1時間強の空潜り。そして、当たり前のようにボウズでエキジット。サイナススクィーズに悩まされることなく、気持ち良いスキンダイビングができたことが唯一の救いだったかな(笑)。
今年もありがとうございました♪また来年よろしくー!!!

■ 高知遠征総括

 2年連続の高知遠征。突果・突行的な面では思いっきり不発に終わったが、新たな出会いや仲間との再会、そして楽しい夜の宴など、遠征としては間違いなく今回も成功に終わったと言えるだろう。今こうしてレポートを書きながらも、思い出すことはやっぱり楽しかったことばかりなんだよね。まさかボウズで終わるなんて思ってもみなかったが、あの海況と体調を前にしては仕方の無い結果だったと思う。ま、オカズくらいは獲れたはずだけどな…(苦笑)。
 何はともあれ、これで2006年も潜り納め。今年もまた最高の思い出と共に、一年を無事終えることが出来ました。高知でご一緒出来た皆さん、ホントにありがとう!これに懲りず、また来年必ず向かいます!!

「打倒、ブダイ!!」





場所 高知県 某所 場所 高知県 某所
天候 曇り 天候 晴れ
海況 波高 1.0m 強風 海況 波高 1.0m 強風
 ―――  ―――
透明度 6〜10m 透明度 10m
潜水時間 13:15〜16:45 潜水時間 13:45〜15:15
最大水深 12.5m(20.7℃) 最大水深 9.3m(19.6℃)
ヤス 3.2mチョッキ銛 ヤス 3.2mチョッキ銛
フィン エスカペ フィン エスカペ
突果  ――― 突果  ―――




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