釣行記


『つよがり』

突行日 2005.1.4


銛をステンレスの2叉からカーボンのチョッキ銛に変え、回遊魚捕獲への道程はグッと近くなったはずなのだが、変更して以来全く回遊魚に出会わなくなってしまった。毎度毎度の事ながら、“今日こそは!”という意気込みだけを胸に、山口県は某島へと乗り込んだ。

■ 1ポイント目(沖合いのテトラポイント)

ポイントには12時過ぎに到着。海岸沿いの歩道にて着替えを済ませ、早々と海へと向かった。河口域からのエントリーとなるため(河川の水は10℃以下)入水直後は相当辛く、やや急ぎ気味に沖へと泳ぎ出る。

沖にあるテトラ周りの透明度は7m前後。これだけ見えれば十分だろう。小アジの群れには何度となく遭遇。この一帯だけで何千匹見れたか分からないほど。海面を漂いながら水底を眺めていても、常にアジが回っている状態。期待値は常にMAX。「今日はブリに何匹会えるかな?もしかして2、3匹獲れたりして(笑)♪」なんて事を考えながら、空潜りを繰り返した。

 15分経過・・・。まだ現れないが、まぁ焦る事は無い。

 30分経過・・・。そろそろ回ってくる頃か?

 45分経過・・・。ぼちぼち1匹くらい出ても良くない?

 1時間経過・・・。なんでだぁ〜!?

テトラよりさらに沖に出て何十回と潜行を繰り返すも、結果は同じ。ポイントは絶対間違ってないはず!ならば潮が悪いのか?時間の問題か?諦めモードで引き返そうとした時に、海底で僅かに何かが動いたのを確認。海面から薄っすらと見える限りでは魚かどうかすら良く解からない。とりあえず大胆にも真上から潜行して様子を伺ってみた。黒っぽくて、ややスレンダーな魚。スズキ!?・・・にしては頭がデカ過ぎるな。カサゴ?いや、マハタっぽいか?でも瀬戸内にはキジハタ以外のハタは居ないはずだし・・・。まぁ、おそらく食える魚だろうから獲ってみるか。・・・と、ヤスを構えたオレに気付いたかどうかは分からないが、目の前の岩穴に入ろうと頭を半分突っ込んだところで背中にズドンと一発!暴れて穴に入り込もうとしたが負けじとシャフトを撓らせて穴の外へ引っ張り出した!穴から出ればもう楽勝♪チョッキの返しもしっかりと掛かっていたので、ラインをそのまま手繰り寄せて浮上しながら魚種確認。ん、ソイか!?もしかしてクロソイ?

黒い魚の正体はなんとクロソイでした。北方系の魚かと思っていたのだが、調べてみるとどうやら日本各地にいるらしい。ちなみにオレは、現物を見るのはこれが初めて。

結局本命には出会えぬままクロソイ1匹を抱えて無念の上陸。しかしクロソイとはいえ40cmオーバーだったので実は内心嬉しく、海から上がった直後に釣り人が近寄ってきたときも「見てみろよ♪」って感じだったのですが・・・

釣り人「何が獲れました?ソイですか?痩せてますねぇ〜。」

オレ「(うるせぇ〜)ま・・・まぁ、ね。腹の辺とかちょっとスマートかな。。。き、今日はブリ狙いじゃったけんねぇ・・・。」

予想外にも唯一の獲物を酷評され、思いっきり強がってしまいました(涙)。

■ 2本目(崖っぷちのポイント)

秋はイシダイに多く出会えたこのポイントだが、ここ最近はサンバソウすら見ていない。もう今シーズンのイシダイ記録更新は完全に諦めました。

今日は平日のため、珍しく釣り人が一人もいないという絶好の潜り日和。誰の目も気にすること無く魚突きに没頭することが出来た。まずはエントリーして東側沖の捨て石付近を捜索。30分程潜ってみるも小魚とメジナばかりで、これといった対象魚には出会えず。続いて崖伝いに西側を攻めてみたが、小アジの群れに一度も出会う事無く目的の岬に20分ほどで到着。「今日もブリ捕獲は無理!」と、ようやくこの時に確信できたかな。帰り道は水面をフラフラと泳ぎながらホンダワラの際に沿って帰り、たまに顔を出すチヌを突いてやろうという作戦に出るも、これも不発。ヌルハチ君が先日ここでカレイを捕獲したというので、がんばって水深10m付近の砂地を探しまくったのだが、やはりここでも何も見ることができず。

それから約1時間後、潮が再び動き出したことを確認し、東側の捨て石付近へ戻ってみた。すると今度はコブダイだらけ。1潜行1コブダイ以上のペースでコブダイがあちらこちらで泳いでいる。まさにコブダイのカーニバル状態(ちょっと大袈裟か)。30〜40cmの若魚は射程圏内を我が物顔で泳いでいる。どうせ獲るなら自己記録が狙えそうな一番デカイ奴を獲ってやろうと、80cmクラスに狙いを定め、後方からゆっくり後を追ってみたが、「ブォン!」という独特のドリフト音を残して暗闇の彼方へ消えて行った。

時計は17時、辺りはもう薄暗くなってしまった。日没も迫り、これ以上の回遊魚捜索は不可能と判断し、本日の突行打ち切りを決めた時、申し訳ない程度にブリが登場!それに気付いて「あっ!ブリ!!!」と思った次の瞬間にはもう視界にはいませんでした。「とりあえず顔だけ出しときましたよ〜」的な感じだったね。いつもなら悔しくなるところですが、馬鹿にされてるみたいでムカつきましたよ。

■ 本日の総括

やっぱり山口はいいね。1月だというのに暗くなるまで潜ってしまった。イシダイは水温17℃を下回るとオレのポイントではダメだな。何気にクロソイには満足しているのですが、肝心のブリはまたしても・・・。まぁでもいいや。いつかきっと獲れるさ。気楽にいこう。気長にね。



・・・本日出会った捕獲対象魚達・・・
クロダイ30〜40cm前後を5匹程度 ブリ60cmクラス1尾 メジナ30cm強・多
コブダイ80cmまでを10匹以上 メバル中・多



場所 山口県某所
『本日の突果』
天候 晴れ
海況 風強く 波高1.0m
長潮 満潮 15:00
透明度 5〜7m
潜水時間 12:30〜15:45
最大水深 11.7m(15.3℃)
ヤス チョッキ銛 3m 
フィン ワープフィン
突果 クロソイ  45cm (初突果)
本日の食卓
初めて食べるクロソイ。以前食べたムラソイの印象から大味を予想していたが、良い意味で期待ハズレ!透き通る新鮮な白身はポン酢との愛称はバツグン!かなり美味い部類に入りますね!
そして翌日はアラと半身を鍋に。アイナメ鍋より美味かった!やっぱ頬肉は最高ですね♪
刺身 クロソイ鍋





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