釣行記


『チョッキ銛完成』

突行日 2004.12.26


今年最後の県外遠征。大物が狙える最後の舞台に、製作途中だったチョッキ銛が間に合った。これで回遊魚や大型イシダイの捕獲も夢の話では無くなった・・・、はずである。口では「まだまだオレに回遊魚は・・・。」と言いながらも、本心は「そろそろかな?」なんて調子のいいことを考えながら、はしけんさんのハイエースに乗り込み、一路山口へと向かった。

■ 1本目(崖っぷちのポイント)

今日の合同突行者は、はしけんさん、アイシさん、永吉さん、ヌルハチ君。5人が一度に潜れるポイントとして最初に選択したのは、山口に来れば必ず立ち寄る“崖っぷちのポイント”。海はやや荒れ気味で全体的に白波立っていたものの、透明度は5m前後と比較的高く、魚影も良型のメバルやメジナはかなりの数が揃っていた。

午前10時、突行開始。みんなが西周りを攻めたので、オレは東側を攻めることに。行きたかったポイント付近には釣り人が構えていたが、突行開始から5分ほどで竿を片付け始めた。これはラッキー。釣り人と入れ替わるようにしてその場を陣取る。潜行を始めて間もなく、かなりの頻度で小アジの群れに遭遇。もはやブリの登場は時間の問題かと思われたが、どういう訳か一向に姿を現さない。リミットまでの一時間、10m前後の海底までの潜行を何度となく繰り返したが、結局ブリのシルエットは一度も見ることが出来なかった。コブダイの数もいつもに比べ少なく、イシダイに至っては25cm程度のサンバソウを1匹見ただけ。スズキやチヌは1匹も見れず、予定の1時間が近付いたところでとりあえず上陸することに。

はしけんさんとアイシさんはすでに手ぶらでエキジット済み。永吉さんはまだ海の中。ヌルハチ君はアイゴを突いたが食べられないと思い、捨ててきてしまったらしい。「アイゴはちゃんと下処理をすれば食べれるよ」とオレが言うと、彼は少し後悔している様子。結局永吉さんを探しに行くついでにアイゴを拾ってくる事になったが・・・。出て行ったヌルハチ君はいつまで待っても帰ってこない。永吉さんはヌルハチ君が出た5分ほど後に何事も無くエキジット。一体彼はどこで何をしているのだろうか。4〜50分後、「ヌルハチ君を置いて帰ろう!」と皆の意見がまとまりかけた時に、ようやくエキジット。超特大(メーター級)のアイゴに引きずり回され、取り込みにも相当時間が掛かったのでしょうか。しかし予想外にも手ぶらで帰ってきた彼はこう言いました。

「鳶(トンビ)がオレのアイゴを食ってました・・・」

「・・・。」

 やはり彼は大物になる。誰もがそう思った一瞬でした。

■ 2本目(ダイナミックなポイント)

結局5人ボウズで1本目を終了。2本目はピンポイントで大物狙い。場所が狭かったので2人組と3人組に別れ、それぞれ車で5分ほど離れたポイントで2本目をスタート。ちなみにオレはアイシさんと2人で初めてのポイントに入った。

入水直後はかなり衝撃的な光景でしたね。瀬戸内にもこんなダイナミックな地形があったのか!ってくらい。エントリー直後から5〜6mほど落ち込み、アップダウンの激しい岩場が続く。透明度5〜7mの中、岩場を凝視するとサザエやウニがたくさん。まるで日本海だ。これならイシダイもかなり期待できるのでは・・・!?

しかしここでも期待は空回りに終わる。魚影はすこぶる濃かったが、その濃い魚影を構成しているのは瀬戸内の定番であるメバル、メジナ、スズメダイ。小アジの群れは数回しか回って来ず、ブリも最後まで顔を見せなかった。ポイント的な雰囲気はかなり良い(むしろ良過ぎる)ものの、大物が回ってきそうな気配がないという不思議な感覚。10m付近で待ち続けても、寄るのは100匹近いメジナの大群ばかりで、いくら目を凝らしても縞模様の魚は現れない。もしかしたら夏場は普通に良いポイントなのかもしれないが、今日はここでもヤスを発射すること無く、約束の1時間が来たためエキジット。アイシさんと二人、はしけんさん達が車で来るのを道端で待つ事に。

この日は風が強くて、超寒かった。

時が経つこと30分。震えるオレとアイシさんの前に、ようやくハイエース登場。ヌルハ○君がなかなか海から上がってこなかったという裏情報は、ここではあえて伏せておきましょう。

ちなみにはしけんさん達も大型イシダイやブリには出会えなかった様子。潮がいつもより緩かったらしい。そんな中、永吉さんは初ウマヅラ31.5cmを見事ゲット。肝好きな永吉ファミリーにとってはナイスなお土産になりましたね。おめでとう♪ちなみにヌルハチ君は良型のメバルをしっかりキープしていました。

■ 3本目(漁礁ポイント)

最後の1本・・・っていうか、この時期に3本目って結構辛いです。体温を奪われつつも、やって来たのはNORI(浦べっちー)さんがイシダイを釣り上げたという実績のあるポイント。しかし上からパッと見た感じでは潮流が緩く、チヌやメジナしか居なさそうである。ややローテンションの中、3本目の突行を開始する。

透明度は3m前後。ホンダワラと小さな岩場が続き、とても大物の雰囲気はしない。岬の方まで泳いで行くと幾分流れは速くなったが、人工的に漁礁が作ってあり、その周りには刺し網が何箇所か落としてある。さすがにここで潜っていたら漁師に怒られそうだ。やや沖合いに出た所(水深10m付近)に沈み岩を発見。岩の周りにはチヌが3匹。サイズは45〜40cm弱。ようやく新作・チョッキ銛の出番か!?すぐに岩陰に身を隠して寄せを試みたが、ヤツらはオレを完全に無視。数秒後、何事も無かったかのようにゆっくりと深みへ消えていきました。

結局このポイントもオレの慣性に何も訴える事なく、30分が経過。せっかく間に合わせたチョッキ銛は未発射のまま15時15分、納銛となりました。

■ 本日の総括

年内最後の県外遠征でしたが、一度もヤスを撃たないという思いもよらない結果に終わってしまいました。しかしこれだけの人数で行くと、こんな結果でも楽しく一日を過ごせますよね。不完全燃焼という感じは全くないです。寒さに負けず、また皆で乗り込みましょう♪
とりあえず水中でヤスを空撃ちした感想ですが、やはりゴルフシャフトオンリーで作ったヤスは初速は速いのですが、軽すぎて飛距離が出ない!今後の重量調節が課題になりそうです。



・・・本日出会った捕獲対象魚達・・・
ウマヅラ30cm未満を5匹前後 クロダイ40cm前後を3匹 サンバソウ25cm1匹 無数のメジナ30〜40cm
メバル(中・多) コブダイ50〜70cm5匹



場所 山口県某所
『本日の突果』





見事な坊主でした・・・。





天候 曇り
海況 風強く 波高1.0〜1.5m
大潮 満潮 9:15
透明度 3〜7m
潜水時間 10:30〜15:15
最大水深 13.8m(16.8℃)
ヤス チョッキ手銛 3m 
フィン エスカペ
突果 ―――





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