■ ケビン集合とは 魚突きをこよなく愛する男達が、とある人里離れた山間に位置する某キャンプ施設のケビン(cabin)に宿泊し、その日の突果を肴に夜を楽しむという単純なコンセプトの下で運営されている。 『ケビンに快適性を求めるのはナンセンス』 我々が利用するケビンは約4畳分のスペースのフローリング(以前は絨毯張りだった)にロフト・約2畳半が付いているというだけの実にシンプルな箱型の高床式木造建築物。高床式とはいえ、高さは50cm程度である。1泊当たりの利用料は4500円と格安に設定されているため、冷暖房はもちろんキッチン等は何も完備されていないが、怪しげな光を放つ蛍光灯と2口のコンセントは設置されている。この値段で雨風が凌げて電気が使えれば、文句の言いようはあるまい。ちなみに広い炊事場やトイレは何れも数十m圏内にあるため、ケビンを利用する上で不便だと感じたことは一度も無い。(※冬季は炬燵の使用が可能とのことだが、炬燵布団があるかは不明。) 怪しげなという面で言えば、その奇抜な内装も一般的とは言い難い。施設に2棟あるケビンの内装は、ピンク一色 or グリーン一色である。初年度のケビン集合で初めてこのピンク一色の内装を経験した時はなかなか落ち着かなかったのを覚えているが、慣れるのは時間の問題。今となってはこれが当たり前の世界にすら感じる。基本的には予約の順に@ピンクケビン→Aグリーンケビンが振り当てられるため、数ヶ月前から予約をする我々は常にピンク色のケビンに宿泊している。 ■ 開催日 ケビン集合が行われるのは年に一度。@夏休みを避けるA魚影面Bキャンプにおける快適性を考慮し、基本的には9月初旬〜中旬に開催される。 ちなみにこの9月といえば天候的にもかなり不安定な時期であり、台風による大時化もさることながら、山間部における夜の気温も差が激しい。汗をかき、蚊に刺され、寝苦しい夜を過ごす9月もあれば、吐く息が白く、寝袋に包まって息を潜める9月もある。また、不安定な海況は後述するKING OF CABINのスリルとリスクを底上げし、突行におけるテンションとモチベーションは日頃味わうことができない独特のものになる。 ■ ケビナー このケビン集合に参加する者を、cabiner(ケビナー)と呼ぶ。ケビナーになるための明確な参加基準は設けておらず、当初は「来る者拒まず!」といったスタンスでいたが、狭いケビン棟内の寝床やKOCにおける調理場のスペース、突行時における諸事情を考慮すれば、一開催の参加人数は6人程度が限界であることに最近気付いた。故に、現在はケビナーの募集を行っていない。 ■ 聖地 ケビン集合で使用するキャンプ場のことを、聖地(もしくは聖地・ケビン)と呼ぶ。常に何かドラマチックな出来事が起こることから、我々は聖なる地として崇めているのだが、別に何てことはない普通のキャンプ場であり、もちろん宗教じみた物は何一つない。ただ、キャンプ場のマスコットキャラクターや、ケビン棟の内装・外装、所々にあるオブジェ等は突っ込み所満載であり、愛さずにはいられない我々の重要な拠点であることは間違い無い。ちなみにこの聖地・ケビン棟と、ドラゴンボールの聖地・カリン塔とは全く関係無いが、聖地の夜にはドラゴンボールに見立てた闘いが毎年のように繰り広げられている。 ■ KING OF CABIN ケビン集合をよりスペクタクルなものにすべく、2009年(第4回ケビン集合)より開催された余興である。当初は「自分で獲った魚を用い、一時間以内に出来る簡単な一品料理を」という気分的にもかなりフランクなコンセプトの下で始まったが、競技レベルの向上と共に次第に熱を帯びていき、現在のケビン集合においては様々な場面においてこの余興の占める割合が強くなっている。コンテスト自体に問題は無いのだが、食材調達の義務感により楽しいはずの突行にストレスを感じるというマイナスな側面も合わせ持つ。 |